アップルのリテール担当バイス・プレジデント、アンジェラ・アーレンツ氏(右)。
Justin Sullivan / Staff
- アップルは2018年、ほぼすべての製品の価格を上げた。
- 人気製品の価格は平均で約20%アップした。
- アップルは価格アップは製品の性能アップに応じたものと述べた。だがユーザーにとっては苦い事実となった。
2018年、アップルは全般的に製品価格を上げた。あなたも知っての通り。
AP
2016年、新しいiPhone 7の価格は649ドル〜だった。
Hollis Johnson/Business Insider
2017年、新型iPhoneのうち最も手頃なモデルだったiPhone 8の価格は699ドル〜。前年より7%アップした。
Hollis Johnson/Business Insider
2018年、アップルは最も手頃なモデルの価格を再び上げた。iPhone XRの価格は749ドル〜。2017年から7%アップ、2016年から15%アップした。
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2017年、10.5インチのiPad Proは649ドル〜。
Steve Kovach/Tech Insider
2018年、新しい11インチiPad Proは799ドル〜。2017年より23%アップ。
Apple
2017年、12.9インチiPad Proは799ドル〜。
Matt Weinberger/Business Insider
2018年、新しい12.9インチiPad Proは999ドル〜。25%アップした。
Bebeto Matthews/AP
2017年、Mac miniは499ドル〜。
Apple
2018年、新しいMac miniは799ドル〜。前モデルから60%アップ。
Dave Smith/Business Insider
2017年、MacBook Airは999ドル〜。
Apple
2018年、新型MacBook Airは1199ドル〜。20%アップした。
Hollis Johnson/Business Insider
2017年、Apple Watch Series 3 GPSモデルは329ドル〜。
Jack Taylor/Getty Images
2018年、Apple Watch Series 4 GPSモデルは399ドル〜。21%アップ。
Justin Sullivan/Getty Images
2017年、Apple Watch Series 3 GPS + Cellularモデルは、399ドル〜。
Issei Kato/Reuters
2018年、Apple Watch Series 4 GPS + Cellularモデルは499ドル〜。25%アップ。
Justin Sullivan/Getty Images
価格アップは同社の最も手頃な人気製品にも及んだ。最も安価なiPhone、350ドルのiPhone SEはラインナップから消えた。
Business Insider/Steve Kovach
よりニッチなApple TVは150ドル〜、より高価なiMac Proは5000ドル〜。価格は変わっていない。
Kif Leswing
価格アップはアップルの視点に立てば納得できる。
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イノベーションのためのコストは高くなり、革新的な端末を作るには高価な部品が必要。例えば、iPhone Xに搭載した有機ELディスプレイは従来の液晶ディスプレイよりも高価。
Hollis Johnson
アップルは今年、決算報告において今後は製品の販売台数を開示しないと発表した。iPhoneなど、同社の人気製品の販売台数に陰りが見え始めたためだ。価格アップは販売台数の減少を補うことができる。
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だが価格アップの理由はどうでもいい。結果的にアップルにとって問題なかった。多くの人が相変わらずアップル製品を欲しがったから。
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多くの人がアップル製品に喜んで高いお金を出している。アップル製品は高品質だと信じているから。アップルはハードウエア、ソフトウエア、製品を通したサービス、そしてアップルストアでの体験もコントロールしているユニークなテック企業。多くの人に愛されている。
Apple
ファンの世界も特別。最新の製品をすべて購入する人もいる。アップルを愛し、全製品を所有したいと考えているから。多くのアップルユーザーにとって価格は問題ではない。
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アップルのブランド力も世界中で巨大なものになっている。ナイキとその「スウォッシュ」ロゴのように、製品にアップル・ロゴが付いているだけで価格が自動的に高くなっているように思える。アップルはテクノロジーであり、ファッション。
Apple
価格アップには心理的な効果もある。製品の価格が上がると買わなくなる人も出てきて、製品はよりレアなものになる。すると使っている人は「注目の的」になる。そして、おそらく多くの人がアップル製品を買いたいと思うようになる。
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アップルの価格戦略はすぐには変わらないだろう。イノベーティブな製品を作ることはお金がかかることであり、アップル・ブランドは依然、多くの人にとって魅力的。
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とはいえ、2018年のアップル製品の価格アップはユーザーにとっては有り難いものではなかった。
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2018年のアップル製品の価格アップを簡単にまとめると、
- 最も手頃な新型iPhoneの価格は2016年と比べると、2017年は7%以上アップ、2018年は15%以上アップした。
- iPad Proの2モデルは、それぞれ23%、25%アップ。
- Apple WatchのGPSモデルは21%、GPS + Cellularモデルは25%アップ。
- MacBook Airは20%アップ。
- Mac miniは60%アップ。
新しいApple Pencilも前モデルより30%以上アップした。
製品の価値は価格と同じようにアップしただろうか? それは関係ない。製品を買う人がいる限り、アップルが戦略を変える理由はない。
[原文:Apple's price hikes went way too far in 2018]
(翻訳、編集:増田隆幸)