Carlos Barria/Reuters
- ニューヨークで先週開かれたイエール大学のCEOサミットで、アメリカ企業の134人の最高経営責任者(CEO)を対象とした調査が行われた。
- イベントは非公開だったが、ニューヨーク・タイムズが調査結果を入手した。
- CEOたちが今、最も心配していることとは? 結果を紹介しよう。
1. ドナルド・トランプ大統領
トランプ大統領。
Drew Angerer/Getty Images
調査対象となったCEOたちの約90%が、トランプ大統領の交渉スタイルはアメリカの同盟国に対する信用を損なっていると答えた。一方で、4分の3のCEOたちが海外の取引先に、大統領の行動についてしばしば謝らなければならないと話した。また、4分の3のCEOたちが、大統領は国の安全保障を効果的に導いていないと考えていることも分かった。
2. ファーウェイの孟晩舟CFOの逮捕 —— そして、トランプ大統領の介入の可能性
孟氏はファーウェイのCFOで、同社の創業者である任正非氏の娘だ。
REUTERS/Alexander Bibik
4分の3以上のCEOがカナダによるファーウェイの孟CFOの逮捕は適切だと答えた一方で、この件にトランプ大統領が介入すべきだと考えているのはわずか5分の1だった(ロイターは先週、トランプ大統領が対中貿易協議の進展に資するなら司法省に介入する考えを示したと報じた)。孟氏の逮捕が今後の自身の出張に影響するかもしれないと答えたのは半数以下だったが、CEOの60%がファーウェイの件は貿易摩擦に影響を及ぼすだろうと見ている。
3. 政治不安による景気後退
David Karp/AP
回答者の半数が、年内にアメリカが景気後退入りするのではないかとの懸念を示した。
なぜか?
67%のCEOが、アメリカの政治不安と貿易交渉をその理由に挙げた。
4. テック企業に対する政府のさらなる規制の必要性
フェイスブックの会長兼CEOのマーク・ザッカーバーグ氏。
Chip Somodevilla/Getty Images
フェイスブック(Facebook)の複数のスキャンダルを含め、2016年の大統領選にテック業界が及ぼしたかもしれない影響が明らかになり、大規模なデータ流出が起きたことで、調査したCEOの90%がテック企業にはさらなる規制が必要だと答えた。
[原文:American CEOs are worried about 4 things. No. 1 is Trump.]
(翻訳、編集:山口佳美)