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- グーグルは2018年、エキサイティングな新しいテクノロジーを数多く発表した。
- しかし同時に、いくつかの問題も引き起こした。
- 2018年ももう残りわずか、グーグルの山あり谷ありだった1年間を振り返ってみよう。
グーグルは2018年、数多くの新しいハードウエアを発表した。
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130ドルの「Google Home Hub」は、家庭内のスマートホームデバイスすべてを制御し、必要な情報が一目で分かる。いろいろなアプリを開かなくて済む。
Avery Hartmans/Business Insider
タブレット「Pixel Slate」。素晴らしいディスプレイ、指紋センサー、800万画素のカメラが2つ、そして前面にはスピーカーが2基。
そしてもちろん「Pixel 3/3 XL」。昨年発売された「Pixel 2」の素晴らしい後継機。
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クロームキャストなどもアップデートした。しかし、グーグルが新しくリリースしたエキサイティングなソフトウエアのインパクトの方がはるかに大きい。
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Gメールに新機能「Smart Compose」を追加、AIがユーザーが入力する文章を予測し、候補文を表示する。本当にうまく機能する!
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グーグルアシスタントも大幅にアップグレードされた。続けて会話できるようになり、1つの文章に複数のコマンドを入れることも可能となった。また、これまでよりもより自然に話すようになったことに加え、R&B歌手ジョン・レジェンドなど、複数の声を選べるようにもなった。
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子どもを持つ親にとってうれしい機能も加わった。グーグルが追加した「politeness(礼儀正しさ)」機能は、グーグルアシスタントに何かを頼む時に、「please」をつけると褒めてくれる。何かを頼む際に、偉そうにしてはいけないということを子どもたちに教えるのが狙い。
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CEOのサンダー・ピチャイ氏が発表した大胆な新機能「Duplex」を使えば、あなたの代わりにグーグルアシスタントが仕事相手に電話をかけたり、アポイントを取ってくれる。空想ではなく、本当の話。
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Duplexは、Pixel 3の新機能「Call Screen」に搭載された。ユーザーは自分の代わりに、グーグルアシスタントに電話対応してもらうことができる。
「Subscribe with Google(Google で購読)」を使うと、ユーザーはGoogleアカウントで有料の雑誌やニュースの申し込みができるようになる。アカウントの登録、クレジットカードの入力等が不要になる。
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新しいアンドロイドOS「Android P」は、全スマートフォンに搭載されるべき素晴らしい機能「Flip to Shhh(フリップでShhh)」を搭載。画面を下にしてテーブルなどに置くと、自動的に「Do Not Disturb」モードになり、プッシュ通知や着信が表示されなくなる。
グーグルは、とてもクールなグーグルマップの機能を発表。ストリートビューとスマートフォンのカメラを使ってナビゲートしてくれる。巨大な矢印とキャラクターが進む方向を指し示す。まるで、ゲーム「クレイジータクシー」が現実になったかのようだ。
未来的なカメラソフトウエア「Googleレンズ」もついに一般にリリースされた。カメラに写っている物体を認識することができる。つまり、ある物体にカメラを向けるだけで、オンラインで購入できるようになる。また、カメラに写っている文字をスマホにコピーすることもできる。すごい機能だ。
Pixel 3の驚異的な新機能「夜景モード(Night Sight)」は競合メーカーを青ざめさせた。暗い場所でも、自動的かつ非常に自然に明るさを補正する。フラッシュは必要ない。
「フォトブース(Photo Booth)」もPixel 3に搭載された楽しい機能の1つ。被写体が笑う、あるいは面白い顔をすると、自動的にシャッターを切る。
10月、画期的な新サービス「Project Stream」を発表。ウェブブラウザ「Google Chrome」上にテレビゲームを配信できるようになる。従来、優れたグラフィックのゲームをプレイするために必須だったハイエンドPCは必要なくなる。
グーグルは密かに、よりイノベーティブなテクノロジーに取り組んでいる。
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例えば、現在分かっている新テクノロジーの1つは、Google Chromeに関するもの。ワイアードによると、グーグルはウェブブラウジングをより快適に、分かりやすくする方法を検討している。ウェブサイトの信頼性が分かったり、正確にURLを入力しなくても、ウェブサイトにアクセスできるようになる。
しかし、グーグルの1年を振り返る時に、避けて通ることができない事件もある。
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グーグルはどうやら中国向けに検閲機能付きの検索エンジンの開発を進め、ひそかに中国国民のデータを収集していたようだ。グーグル従業員の反発によってこの計画は中止された。
Comparably
7月、EUはグーグルに50億ドルの制裁金を科した。業界における独占的な立場を利用して、競争を阻害しているというのがその主な理由。
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12月、議員たちはスンダー・ピチャイCEOを下院司法委員会の公聴会で厳しく追及。検索結果で保守派の声を不当に扱っていると批判した。
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6月、「プロジェクト・メイブン(Project Maven)」に抗議して、10人を超える従業員が辞職し、数千人の従業員が署名活動を行った。プロジェクト・メイブンは国防総省と進めていたプロジェクト、AIを使ってドローンが撮影した動画の解析を行う。従業員の反発により、グーグルはプロジェクトの契約を更新しなかった。
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11月、世界中の数千人のグーグル従業員がオフィスから出てストを行った。会社がセクハラ行為をしたとされる幹部を擁護したという衝撃的なニュースがニューヨーク・タイムズに掲載された後のことだ。
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関連記事:【写真】セクハラ退職金にNO! 世界のグーグルで社員がスト:シンガポール、ベルリン、ロンドン、ダブリン、ニューヨーク、オースティン、東京、イスラエル、本社、サンフランシスコ
8月、APの調査によって、ユーザーが位置情報履歴をオフにしていてもグーグルが依然として位置情報を収集していたことが判明。記事が出た後、グーグルは密かにヘルプページを更新、位置情報設定の仕組みを追記した。この対応は人々の反感を買った。
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グーグルはテクノロジーに対して素晴らしいアプローチを行う優れた企業。しかし、ルールを捻じ曲げ、最終的には撤回や上層部が謝罪することになるといった事件を何度か起こしている。こうしたことは、率直に言って、起こしてはならない。2019年、そうした点を改善し、従業員の声を真摯に受け止め続けていくことを祈る。
Facebook/Life at Google
[原文:Google in 2018: The good, the bad, and the ugly (GOOG, GOOGL)]
(翻訳:Yuta Machida、編集:増田隆幸)