アマゾンでもスプレー缶爆発、「危険」な商品の手数料アップへ

アマゾン倉庫

フルフィルメント by Amazonを使うと、外部の販売業者でも、商品の保管・注文処理・発送などをアマゾンの通常商品と同じクオリティで提供することができる。

Fred Greaves/Reuters

  • アマゾンは、同社の出品サービス、フルフィルメント by Amazonを利用し、スプレー缶やリチウムイオン電池のような「危険」な商品の保管と発送を希望する販売業者に対して、新たな手数料を導入すると発表した。
  • 手数料は、他の商品よりも高額。
  • 新たな手数料の導入は、ニュージャージー州のアマゾン倉庫でクマ撃退スプレーが棚から落下、倉庫内にスプレーが広がり、多数の従業員が負傷したことを受けたものだ。

アマゾンは、フルフィルメント by Amazon(FBA)を利用する販売業者に、危険な商品を倉庫に送ることをやめさせているようだ。

FBAを使うと、外部の販売業者は商品をアマゾンの倉庫に送り、Amazon.comで売れるまで保管することができる。商品はアマゾンの通常商品と同じように出荷される。

アマゾンは12月19日(現地時間)に開催した販売業者向けの説明会で、スプレー缶やリチウムイオン電池のような「危険」な商品に、新たな手数料を課すと発表した。手数料はFBAの通常の手数料よりも高い。

例えば、重さが10~16オンス(280〜450グラム)で、スモールに分類される通常商品の手数料は2ドル48セント(約270円)、一方、同サイズの「危険」な商品の手数料は3ドル45セント(約380円)となる。

アマゾンが「危険」とみなす商品は、ほとんどが「可燃性もしくは加圧されたスプレー、リチウムイオン電池」を含むもの。説明会で配布された資料によると、新しい手数料は2019年2月19日から適用される。

我々はアマゾンにコメントを求めたが、返答はまだない。

アマゾンは、販売業者にこうした商品を倉庫に送ることをやめさせるために、商品を保管・販売するコストを高くしているようだ。

2018年12月はじめ、ニュージャージー州ロビンズビルの倉庫でクマ撃退スプレーが棚から落下、倉庫内にスプレーが広がり、従業員が負傷した。

24人が病院に搬送され、1人が重体と地元当局は発表。合計54名の従業員が事故の被害を受けた。

被害を受けた従業員は呼吸困難と、目と喉に焼けたような感じを訴えたと伝えられた。クマ撃退スプレーは主に唐辛子に含まれる化学成分、カプサイシンでできている。

アマゾン倉庫でクマ撃退スプレーが爆発したのは、これが初めてではないとワイアードは伝えた。2015年と2018年はじめに同様の事故が2件起きている。

[原文:Amazon is making it more expensive to fulfill 'dangerous' items in its warehouses weeks after a can of bear spray exploded and injured dozens of workers

(翻訳:Makiko Sato、編集:増田隆幸)

Popular

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み