BUSINESS INSIDER JAPAN ビジネス インサイダー ジャパン

EMPOWERING DIGITAL WORKPLACES

EMPOWERING DIGITAL WORKPLACES

[ BUSINESS INSIDER JAPAN Special Feature ]

EMPOWERING DIGITAL WORKPLACES

「請求書の入力」はAIに任せる時代、「RICOH Cloud OCR for 請求書」が働き方改革を後押しする

| ビジネス

Sponsored

リコーCloud OCR for 請求書のイメージ

紙の請求書から文字情報を吸い出せたらどんなに楽か。経理担当なら一度は考えたことがあることを、「RICOH Cloud OCR for 請求書」が実現する。

今、中小企業の多くは、経理や労務、法務といったバックオフィス業務の人材不足という、頭の痛い課題を抱えている。業務の効率化は、中小企業にとって喫緊の課題だ。

数ある業務のなかでも、請求書にまつわる経理業務は、日本の商習慣の非効率さが未だ解消できない業務の1つと言える。デジタルで作ったドキュメントを紙に印刷して送りあい、それを人手を使ってデジタルデータに置き換えて処理しているのだから。

いわば、紙ドキュメントのやり取りがワークフローを分断し、業務プロセス効率化の障壁になっているのだ。

少子高齢化・人手不足が深刻化する時代には、人手を増やすことも難しい。この業務を大幅に効率化できる可能性があるとすれば、それは「AI」の活用だ。リコーがこのほどサービスインした「RICOH Cloud OCR for 請求書」は、まさにAIに働かせて、社員は生産性の高い仕事へ集中してもらうことを考えたサービスだ。

「請求書を読み取る」だけで経理入力が終わる

「RICOH Cloud OCR for 請求書」対応の複合機。

「RICOH Cloud OCR for 請求書」対応の複合機からなら、このように直接、請求書をアップロードすることもできる。PCを使えば、一般的な画像PDFでの読み込みも可能。

RICOH Cloud OCR for 請求書は、文字通り紙やPDFの請求書をAIが読み取って、さまざまな会計システムに読み込ませる月額(従量)課金型のクラウドサービスだ。

使い方は極めて簡単で、複合機で請求書を画像PDF化し、Cloud OCRに読み込ませるだけ。あとは、AIが請求書に書かれた必要情報を自動的にデータ化してくれる。

2018年10月にまず、外部のBPOサービス(BPO=事務処理のアウトソーシング)と連携して、AI+人力チェックで高精度な請求書入力を実現した「RICOH Cloud OCR for 請求書 +BPOサービス」を提供開始。

続く2019年1月30日からは、より低コストに導入できる、BPOサービスなしの「RICOH Cloud OCR for 請求書 」も提供開始した。

system

「RICOH Cloud OCR for 請求書」のシステム概念図。複合機やPCなどから請求書ファイル(画像PDF)をクラウドにアップロード。AIによるOCR処理で情報を抽出する。経理担当者は、抽出された内容をチェックして、CSVファイルで会計システムに読み込ませるだけだ。

サービス化にあたって重視したのは、導入(イニシャル)と利用(ランニング)のコストだった。

RICOH Cloud OCR for 請求書の企画とプロジェクトマネージャーを担当したデジタルビジネス事業本部の嶋田敦夫氏は企画の発端をこう語る。

「我々のお客様の中には、中小企業の方々も多いのです。そういったお客様からは、今、人材の確保が相当厳しいと言う声をよくお聞きします。たとえば月末・月初に集中する請求書の処理のために、その期間だけ人員を補充することもできない。これをなんとかして欲しいと」

嶋田敦夫氏。

リコー デジタルビジネス事業本部ワークフローソリューションセンターの嶋田敦夫氏。RICOH Cloud OCR for 請求書のプロジェクトマネージャーであり、サービスの企画も担当。

もちろん、請求書の入力をOCRで自動化する既存サービスはいくつかある。しかし、その多くは、1カ月あたり数千枚から数万枚といった大企業を想定したものだ。自社サーバー導入が必要だったり、請求書フォーマットに合わせてSEによる設計(数十万円〜数百万円)が初期費用として必要だったりする。そのため、中小企業にはコストが合わず、実質的に導入は見送るしかないのが実情だ。つまり現状のOCRというテクノロジーでは、「お困りのすべてのお客様にはお届けできないという課題がある」(嶋田氏)。

RICOH Cloud OCR for 請求書と既存サービスの違い

既存サービスとの違い。

「ですから、我々のビジネスは、既存とは違った、もう少し小規模な企業に向けたものにすべきと焦点を定めました。コストを抑えるためには、SEによる定義設計なしで動いて、汎用的に使えるものにしなければならない。そこで行き着いたのが“AIを使った請求書情報の自動抽出”でした。それをクラウド化することで、導入しやすいサブスクリプション型のサービスとして設計しました」(嶋田氏)

実際、低コスト化はRICOH Cloud OCR for 請求書の大きな武器になっている。

先行サービスインしたRICOH Cloud OCR for 請求書 + BPOサービス、新たに登場したRICOH Cloud OCR for 請求書ともに、初期費用はサービス登録費のみ。さらに、100枚/月から使え、コストはBPOサービスありでも1枚あたり200円〜300円(※)、BPOサービスなしは(仕上がりの良さはBPO版に譲るものの)さらに安価で1枚あたり100円〜150円(※)程度で利用開始できるサービスになった。

※ 1カ月あたりの処理枚数が100〜500枚の場合の価格テーブルから逆算

■「RICOH Cloud OCR for 請求書」の詳しい情報はこちらから

RICOH Cloud OCR for 請求書はこう使う

「請求書を読み取るだけで入力完了」するのは、実際どれだけ簡単なのか。RICOH Cloud OCR for 請求書の使い方を実演してもらった。

使い方は極めて簡単で、3つのステップで完了する。以下は、もっとも手頃な価格設定の「RICOH Cloud OCR for 請求書」の場合だ。

  1. 請求書を取り込む
  2. 内容を確認、必要があれば修正する
  3. CSVに書き出して、会計システム(※)に読み込ませる

まず請求書を画像化したPDFを、Webサイトからブラウザーを使ってアップロードするという作業になる。RICOHの対応複合機なら、下記写真のように紙請求書を複合機からスキャンして直送でき、より簡単でスピーディーに作業できる。

請求書を取り込んでから、認識完了までは1枚あたりわずか1分以内。初期開発が不要で、さまざまなフォーマットの請求書の入力項目を自動認識でデータ化できるのは、まさにAIのおかげだ。

複合機の画面。

ステップ1:複合機などで紙の請求書をPDF化して「RICOH Cloud OCR for 請求書」にアップロードする。

1分ほどで帳票を認識。取り込み後は、必ず人の目でチェックして、印刷が不鮮明などの理由で誤認識がある場合は、正しく改める。

そして“会計システム連携”を使うと、仕訳入力も可能。さらにうれしいのは、一度入力した勘定科目は「勘定科目コード学習」がされるため、次回以降は入力が省力化されるのもうれしいところだ。

step2

ステップ2:学習機能もある。「請求書情報」の「請求額」の取り込みに失敗していた場合、「請求額」の取込位置を指定しなおす。すると、2回目以降は学習して、正しく読み取るようになる。

すべてチェックし終えたら、CSVで書き出して、会計システムに読み込ませれば、入力作業は完了。リコーでは、入力作業時間の軽減は約75%、つまり4分の1程度になると見込んでいる。月末月初に請求書の山と格闘してきた経理担当者なら、このスムーズさには驚くはずだ。

※対応する主な会計システム(2019年1月30日時点)

ステップ3

ステップ3:最終工程。読み取り済みデータに問題なければ、CSV形式で出力。会計システムに読み込ませれば入力が完了。

画像処理したものを機械学習させる

RICOH Cloud OCR for 請求書は、サービスインまでの開発期間が実質5カ月で立ち上がったプロジェクトだ。

画像処理によって情報が抽出された請求書のデータを、どう読み取るかはディープラーニング技術に知見のある外部企業の知見とリコーの技術を組み合わせて実現したものだ。

「請求書の文字をAIを用いて解析」と書くと一言で終わってしまうが、実際に紙の請求書がデータ化されるプロセスには、大きく「画像処理(文字の認識)」と「情報抽出(文字認識結果から会計システムに必要な請求額などの項目の自動抽出)」という2つの段階がある。

画像処理にはリコーが強みとする、何十年にもわたる複合機開発の蓄積で培われた技術が活かされている。

「紙で発行されることが多い請求書には汚れがあったり、折れ目があったりします。また、認識すべき文字に社印が重なっていることも。これらはいずれも文字認識の精度に悪影響を及ぼします。

これらを、自社で収集したりお客様からお預かりした大規模なデータを使って学習させながら、画像処理や機械学習、ディープラーニングで除去することを行なっています」(嶋田氏)

情報抽出は、画像処理以上に試行錯誤した。5カ月という短期間で開発できたとはいっても、「事はそう簡単には進まなかった」と、嶋田氏は振り返る。

「(認識精度の向上は)一筋縄ではいきませんでした。数ある項目から会計に必要なものだけを抽出させるために、自社やお客様からお預かりした大規模な請求書を使って学習させ、チューニングしました。また、AIが間違えた結果をお客様が修正する際に、これを自動学習させ次回以降は間違えないようにするアルゴリズムにも苦労しました。 SEではなく、お客様自身が学習機能を簡単に使えることがポイントです。」(嶋田氏)

■「RICOH Cloud OCR for 請求書」の詳しい情報はこちらから

「あらゆる紙の帳票の課題解決」を目指す

shutterstock_1009095679

Shutterstock

請求書の自動入力からスタートしたばかりのCloud OCR for 請求書だが、嶋田氏はすでに数年先の事業展開も視野に入れている。

AIの精度をさらに高めていくとともに、請求書だけでなく納品書や見積書、注文書、さらには契約書のような「企業間の取引で交わされる帳票 」をターゲットにサブスクリプション型のクラウドサービスとして横展開していくようなビジョンを描いている。

「“企業間の取引で交わされる帳票”は、元はデータなのに、いったん紙にして取引先に送付し、それを人間が読み取ってデータに戻すということをしています。このような非効率な働き方をすべてのお客様からなくしたい。それが複合機を世に出してきた我々の使命だと考えています。もちろん、請求書以外の文書についても、従来のようにSEを派遣して設計からやるという方法では、コストも時間もかかり、(中小のお客様までは)広がっていかない。AI的なアプローチが必要です」

5カ月でサービスインしたサービスだけに、狙う時間軸もかなり短いものだ。「2020年までには、企業間の取引で交わされる帳票すべてをCloud OCRでサービス化していく、くらいのスピード感で取り組んでいきたい」(嶋田氏)

また、リコーでは「RICOH Cloud OCR for 請求書」などのクラウド型サービスをサブスクリプション(月額・従量課金)サービスで提供していくため、導入企業の利用状況をみながら企業顧客の相談にのる「カスタマーサクセスチーム」を新たに組織して、企業の「働き方改革」の成功を後押ししている。

多くの企業が取り組む「働き方改革」とは、つまりは業務プロセス改革だ。社員やスタッフの生産性を高める方法は、多くの人が気づいている。AIにできることはAIにやってもらい、人は人でなければできないクリエイティブな仕事に集中すべきだ。

業務の中の非効率を減らし、クリエイティブさを少しずつ、着実に増やしていく。その先に「新しい働き方」が必ずある。

■「RICOH Cloud OCR for 請求書」の詳しい情報はこちらから

■人々の「はたらく」をご支援するリコーの取り組みについてはこちらから


関連記事

ricoh_bonx03

リコーがベンチャー共創に「本気」の理由 ── BONXと創る「リモート」時代のコミュニケーションシステム

リコーがハードウェアスタートアップBONXに出資したニュースは、スタートアップ界隈で注目を集めた。スタートアップとともに今どんな課題に取り組もうとしているのか。試験導入した総合商社、開発を進めるBONX、リコーの担当者らが語る「働き方改革の最前線」とは?

Sponsored

MORE

Related articles