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- マスターカード・スペンディングパルス(Mastercard SpendingPulse)の最新データによると、アメリカでは11月1日~12月24日のアパレルの売り上げが前の年に比べて7.9%増と、2010年以来、最大の伸び率を記録した。
- 専門家によると、これには3つの背景があるという —— 買い物客が自分のためによりお金を使うようになったこと、寒さが冬物の購入を後押ししたこと、そして小売業者が在庫をうまく調整し、値引きしなければならないケースが減ったことだ。
アメリカ人は服を買っている。
マスターカード・スペンディングパルスの最新データによると、アメリカでは今年のホリデーシーズン中、消費者がアパレルに使った金額はここ8年で最も多かった。
11月1日~12月24日のアパレルの売り上げは前の年に比べて7.9%増と、2010年以来、最大の伸び率を記録。2017年は2.7%増だった。
アメリカでは、クリスマス前からアパレルの販売が好調だ。コンサルティング会社「カスタマー・グロース・パートナーズ(Customer Growth Partners)」のデータによると、今年のブラックフライデー(11月23日)の週末には2011年以来、最大となる前年比5.4%増を記録したと、CNBCが報じた。
コンサルティング会社「グローバルデータ・リテール(GlobalData Retail)」のマネージング・ダイレクター、ニール・ソーンダース(Neil Saunders)氏は、このアパレル・ブームには3つの背景があると指摘する —— 1) 消費者はこれまでになく、自分のためにお金を使おうと考えていること、2) 寒さが冬物の購入を後押ししたこと、3) 小売業者が在庫をうまく調整したことで、値引きが減ったことだ。
グローバルデータ・リテールの消費者2000人を対象に行った購買調査によると、68%が今年のホリデーシーズン中、前の年よりも多く自分用の服にお金を使った。これは店舗の品揃えが充実し、それを理解している消費者が増えたためだと、ソーンダース氏はBusiness InsiderにEメールで語った。
また、2017年には過剰在庫が大規模なディスカウントにつながったことを受け、小売業者は今年、在庫レベルの調整に必死だった。
アパレルの売り上げが好調ということは、消費者がアメリカ経済を信頼していて、生活に欠かせないもの以外にもお金を使う用意があるということだ。一般的に、こうしたものは先行きが不透明なときには、消費者が真っ先に削ろうとするアイテムだ。
「消費者が出費を惜しまないときは、お金に余裕があって、商品購入に使う十分な自信があることを示している」と、ソーンダース氏は言う。
アメリカの消費者信頼感指数は10月に18年ぶりの高水準となったが、11月にはやや低下した。
[原文:Americans are shopping for clothes again, and it's good news for the economy]
(翻訳、編集:山口佳美)