ベストセラー作家ダン・ブラウンが明かす、『ダ・ヴィンチ・コード』のヒットから学んだこと

ダン・ブラウン

ベストセラー作家のダン・ブラウンは、『ダ・ヴィンチ・コード』や『インフェルノ』といったヒット作で知られている。

Christopher Polk/Getty Images

  • ダン・ブラウンが人気作家となったのは2003年に発表した小説『ダ・ヴィンチ・コード』が世界中で大ヒットしてからだ。
  • ブラウンは7つの作品を書き、合計で2億5000万冊が売れたことで、世界のベストセラー作家の仲間入りを果たした。
  • ブラウンは、出版当時は売れなかった初期の作品が後に成功したことで、運と人との出会いの重要性を学んだという。

2009年5月、ダン・ブラウンは映画『天使と悪魔』のワールドプレミアで、トム・ハンクスやロン・ハワードとともにレッドカーペットでポーズをとっていた。

その時点で、ブラウンの本はすでに数百万冊売れていて、2003年に発表した小説『ダ・ヴィンチ・コード』の映画版も大ヒットしていた。ただ、映画『天使と悪魔』が違ったのは、小説は彼が9年前に書いたもので、当時はまったく売れなかったということだ。

「わたしの初期の3作品は実際、商業的には失敗と言われるようなものだった」

Business Insiderのポッドキャスト『This Is Success』のあるエピソードで、ブラウンは語った。

「本当に売れなかった。『ダ・ヴィンチ・コード』が出るまでは、全然うまくいかなかったんだ。その後、売れなかった初期の3つの小説も売れるようになって、ベストセラー・リストでナンバー1になった。一文字も変えていないのにね」

ブラウンは1990年代を売れないミュージシャンとして過ごし、出身高校の卒業生向けの雑誌に趣味で書いたものが、たまたま著作権代理人の目に留まった。 代理人はブラウンと連絡を取り、小説を書くよう口説いた。その後、ブラウンにはミステリーを書く才能があることが分かり、セント・マーティンズ・プレス(St. Martin's Press)は1998年に『パズル・パレス』を出版した。この作品は一般大衆向けに書かれたものだったが、売れなかった。

それでも、ブラウンは書くことをやめなかった。続いて出した『デセプション・ポイント』と『天使と悪魔』も、鳴かず飛ばずだったが、その次に書いたのが『天使と悪魔』の続編で、聖杯をめぐる歴史的な陰謀を空想の物語として描いた『ダ・ヴィンチ・コード』だった。ブラウンはこの作品が前の3つの作品と同じように売れなかったら、書くことを諦めて、新しい仕事を探すつもりだったという。

しかし、『ダ・ヴィンチ・コード』は世界中で大ヒット。ブラウンは2億5000万冊を売って、世界のベストセラー作家の仲間入りを果たした。『ダ・ヴィンチ・コード』は、読者にその前編である『天使と悪魔』を手に取らせ、その前の2作品への関心を高めた。

ブラウンは当時、『ダ・ヴィンチ・コード』がこれほどのヒット作になるとは思っていなかった。失敗続きでも彼の成功を信じてくれる代理人がいなかったら、この作品は出版されることすらなかっただろう。そして『天使と悪魔』が証明したように、この本を楽しんでくれる読者は何百万人もいたが、大きな話題となった、同様のテーマで書かれた続編がなければ、読者がその存在に気付くことはなかっただろう。

「これは全ての人にあてはまる重要なメッセージだ。キャリアの早い段階で手にした、失敗と思えるようなプロダクトやアイデアの一部は、のちに財産になる可能性がある」と、ブラウンは言う。「支持してくれる人が見つかるかもしれない」

(敬称略)

[原文:Bestselling author Dan Brown says his hit 'The Da Vinci Code' taught him a fundamental lesson about success]

(翻訳、編集:山口佳美)

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