世界一の夢の跡……廃墟となっていたシアーズ本社跡は今

シアーズの元本社

シアーズの元本社からの眺め。

Martin Gonzalez on Flickr

  • シアーズは再建に向けてギリギリの模索が続けられているが、事業が清算される可能性は高い。
  • かつてシアーズは世界最大の小売業だった。
  • 最盛期、シカゴ西部には55エーカーにわたって本社の建物が広がっていた。

予期せぬ展開だった。シアーズにチャンスが与えられた。

1月8日(現地時間)、破産裁判所はシアーズ会長エドワード・ランパート(Edward Lampert)氏にもう一度、会社を買収できるチャンスを与えた。ランパート氏の44億ドル(約4800億円)での買収案は1月14日の入札期限まで検討されることになった。

シアーズはかつて世界最大の小売業だった。最盛期、シカゴ西部には55エーカー(約22ヘクタール)にわたって本社の建物が広がっていた。製品をチェックし、有名なカタログを印刷していた。

1974年、本社がシアーズ・タワー(現在のウィリス・タワー)に移転すると、これらの建物は30年あまり放置された。その間にシアーズは世界一の小売業から、最も惨めなアメリカ企業に転落した。

シアーズの最初の本社跡は、その後デベロッパーが再開発を進めている。かつての姿と現在の姿を見てみよう。

シアーズ・ローバック社の本社。1910年撮影。

シアーズ・ローバック社の昔の本社、1910年。

Library of Congress Prints

出典 :Library of Congress

シアーズはメールオーダーで時計と宝飾品を販売する企業として1888年に設立された。取扱品目を拡大し、アメリカ最大のカタログ通販企業となった。

シアーズ・ローバック社の昔の本社

Library of Congress Prints and Photographs Division Washington, D.C.


シアーズがアメリカ最大のカタログ通販企業だった頃は、

シアーズ・ローバック社の昔の本社

Library of Congress Prints and Photographs Division Washington, D.C.


あらゆる業務がこの建物で行われていた。

シアーズ・ローバック社の昔の本社

Library of Congress Prints and Photographs Division Washington, D.C.


1974年に移転、建物はその後30年間放置された。

シアーズの本社跡

Martin Gonzalez/Flickr


2011年、写真家マーティン・ゴンザレス(Martin Gonzalez)氏が崩壊した元本社を撮影。

シアーズの本社跡

Martin Gonzalez on Flickr


朽ちた廊下。

シアーズの本社跡:廊下

Martin Gonzalez on Flickr


窓が取り外されたままの場所も。

シアーズの本社跡

Martin Gonzalez on Flickr


かつての従業員が読んだ本。

シアーズの本社跡:残された本

Martin Gonzalez on Flickr


古いエレベーターも残っていた。

シアーズの本社跡:エレベーター

Martin Gonzalez on Flickr


古いオフィス家具も残っていた。まだ使えそうだ。

シアーズの本社跡:残されたオフィス家具

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かつて従業員が勤務時間を記録したタイムレコーダー。

シアーズの本社跡:タイムレコーダー

Martin Gonzalez on Flickr


蛍光灯は錆びていた。

シアーズの本社跡:蛍光灯

Martin Gonzalez on Flickr


だが2007年、再開発が始まった。

シアーズの本社跡:再開発

Martin Gonzalez

元発電施設は4000万ドル(約43億円)をかけてリノベーションされ、テクノロジーに注力したチャーター・ハイスクール(特別認可によるハイスクール)となり、2009年に開校した。

2010年、14階建ての元シアーズ・タワーの改築が始まった。シアーズのメインオフィスだった歴史的建物はニコラス・タワーへと名前を変え、アメリカ合衆国国家歴史登録財に認定された。

シアーズの本社跡:再開発

Martin Gonzalez/Flickr

改築は2016年に完了、費用は1700万ドル(約18億円)。現在は9つのNPOがオフィスとして利用している。

最上階はイベントスペースで、利用料金は4時間で1500ドル(約16万円)。

出典 :Homan Square

2015年、元印刷工場は手頃な価格の181室の住居に再開発されることになった。プロジェクトはNPOのMercy Housing Lakefrontが手掛け、2017年2月にオープンした。

シアーズの本社跡:再開発

McHugh Construction

出典 :Mercy Housing

再開発の費用は6500万ドル(約70億円)。資金の大半はシカゴ住宅局が提供。

シアーズの本社跡:再開発

McHugh Construction

出典 :Mercy Housing

建物はすっかり荒れ果てていたが、Mercy Housing代表のマーク・アンジェリーニ(Mark Angelini)氏は、この建物を見つけたことは「本当にホームラン」だったと2017年、Business Insiderに語った。

シアーズの本社跡:再開発

McHugh Construction

出典 :Mercy Housing

内部はオフィスとして使われていた時のままだった。

シアーズの本社跡:再開発

McHugh Construction

出典 :Mercy Housing

きれいな状態のままの場所もあった。

シアーズの本社跡:再開発

Eileen Molony

出典 :Mercy Housing

荒れ果てた部屋は、

シアーズの本社跡:再開発

McHugh Construction

出典 :Mercy Housing

さまざまなタイプの低所得者向け住宅に生まれ変わった。

シアーズの本社跡:再開発

Eileen Molony

出典 :Mercy Housing


[原文:Sears, once the largest retailer in the world, could face liquidation. These photos reveal how its sprawling former headquarters were left to crumble.

(翻訳:仲田文子、編集:増田隆幸)

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