ハーバード・ビジネス・スクールは、オンライン講座の名称を「ハーバード・ビジネス・スクール・オンライン」に変更した。
Harvard Business School/Facebook
- ハーバード・ビジネス・スクールは1月8日(現地時間)、オンライン講座の名称を「HBX」から「ハーバード・ビジネス・スクール・オンライン」に変更した。
- 名称変更でオンライン講座に「ハーバード」の名前を付けたことは、オンライン学習が主流となってきていることを表している。
- ハーバード・ビジネス・スクールの学長は当初オンライン教育に懐疑的だったが「少しずつ受け入れてきた」と語った。
ハーバード・ビジネス・スクールは1月8日(現地時間)、オンライン講座の名称を変更した。極めて小さなことに思えるが、オンライン教育における大きな変化を表している。
同スクールは2014年に開講したオンライン講座の名称を「HBX」から「ハーバード・ビジネス・スクール・オンライン」に変更すると発表した。
ハーバード・ビジネス・スクールがその名前をオンライン講座に冠したことは、オンライン学習が主流となりつつあり、学校が当初抱いた疑いが払拭されたことを示している。
ハーバード・ビジネス・スクールのニティン・ノーリア(Nitin Nohria)学長は2010年、当スクールは自分が生きている間はオンライン教育の領域に踏み入ることはないと語った ── だがそれ以来、同氏は「少しずつ受け入れてきた」。
「ハーバード・ビジネス・スクール・オンラインは、我々が世界中の人々に教育の機会を届けることを可能にした」とノーリア学長はリリースで述べた。
「この革新を通して、我々はハーバード・ビジネス・スクールの特別な経験をオンラインにもたらすことができた。まったく新しい手法で我々のミッションを達成している」
開講以来、同スクールのオンライン講座は3万3000人以上が受講、その多くがMBAの準備コースにあたるCredential of Readiness(CORE)プログラムを受講した。オンライン講座はまた、経営、会計、その他の科目でも終了証書を発行する。講座は4~12週で、費用は950~4500ドル。
オンライン講座の当初の名称「HBX」は、EdX、MITxなど他のビジネス・スクールのオンライン講座に合わせたもの。こうしたアプローチを教育ニュースサイトInside Higher Edは「保守的」なものと評した。
だが、8日に発表した名称変更は「オンライン教育は好調で、成果を上げてきたこと」を示しているとInside Higher Edのジョシュア・キム(Joshua Kim)氏は語った。
オンライン講座の生徒も今回の変更に満足するだろう。
調査会社City Square Associatesが行った1000人近くの生徒への調査では、80%がオンライン講座は仕事に役立ち、約25%が受講後に昇進あるいは肩書きが変わったと述べた。
[原文:Harvard Business School just signaled a huge shift in online education with a simple name change]
(翻訳:Makiko Sato、編集:増田隆幸)