BUSINESS INSIDER JAPAN ビジネス インサイダー ジャパン

TranscosmosCollege

Sponsored by

[ BUSINESS INSIDER JAPAN Special Feature ]

TranscosmosCollege

新規事業成功のための「3つの哲学」——伝説のエンジェル起業家がその秘訣を語る

| Business

Sponsored

シンガポールに住み、現地で事業を成功させる傍ら、日本の起業家をサポートする加藤順彦氏。これまで60社を超える日本人の起業を支援し、うち9社が上場した実績を持つ。なぜこれほどの成功率を誇るのか。今回トランスコスモスカレッジにて、加藤氏がその経験に裏打ちされた「哲学」について語った。

加藤順彦氏

加藤順彦氏。1967年生まれ。関西学院大学在学中にリョーマ、ダイヤルキューネットワークの設立に参画。1992年、有限会社日広(現GMO NIKKO株式会社)を創業。2008年、NIKKOのGMOインターネットグループ傘下入りに伴い退任しシンガポールへ移住。移住前は個人エンジェルとして、日本国内30社超のスタートアップの第三者割当増資に応じるとともにハンズオン支援してきた。現在もASEAN諸国にて日本人の起こす企業の資本と経営に参画している。

「日本に、外側から刺激を与えたい」とシンガポールに移住して10年。現在、加藤氏はハンズオン型のエンジェル投資家として、メンバー集めから経営戦略まで深く関わっている。加藤氏が起業家に寄り添ったサポートができるのは、自らが起業家として培った哲学がある。

【哲学1】“たった一人”の芽を摘まない

トランスコスモスで講演をする加藤順彦氏

加藤氏の起業家人生は大学時代に始まった。当時、関西を拠点に事業をしていた真田哲弥氏(現・KLab株式会社取締役会長)と知り合い、運転免許取得の合宿ツアーを販売する事業をスタート。その後も大学生向けの販促事業などを立ち上げ、25歳のときに広告代理店・日広(現GMO NIKKO株式会社)を創業した。主に成人誌向けの広告代理業を展開、売り上げも順調に伸びたが、創業3年目に行き詰まった。

「広告主が『一般誌にも広告を出したい』と言うようになった。でも伝統ある大手出版社は大手代理店と取引していて、僕らのことは相手をしてくれない。だから、当時マーケットが小さかったインターネット広告に切り替えたところ、軌道に乗ったのです」

熱心に聞く受講生たち

もともと広告代理業が伸びたのは、成人誌向けの広告を大手代理店が扱っていなかったから。そしてインターネット広告でチャンスを得たのも、当時、大手が参入するほどの規模がなかったから。ここで事業創造の「基本」を知った。

「実績のない会社や無名の会社は、『そんな商売、大丈夫?』と思われることをやるしかない。一方、産業自体はどんな内容であれ“一人”から始まる。その一人の芽を摘んだらイノベーションは起こらないと気づいたのです」

【哲学2】成功法を考えるより、失敗しないようにチューニング

シンガポールのビジネスマン

gettyimages

大手に先んじてインターネット広告に参入、事業は順調に成長したが、加藤氏はのちに事業を売却してシンガポールに渡った。日本の人口およびGDPの減少を受け、経済成長著しい東南アジアマーケットに注目したからだ。成長マーケットでありながら、大手が参入しづらい事業をいち早く立ち上げる。その要諦を守り、数々の事業創出をサポートした。

2011年には、当時東南アジアでは珍しかったレンタルオフィス事業をいち早くスタート。また2014年には仮想通貨取引所をオープンしたが、マウントゴックス社の騒動後に「大手は参入しないだろう」と目論んでの参入だった。だが、もちろんそれだけでは厳しい競争に勝てない。事業創出後にも相当なパワーをかけるのが加藤氏流だ。

トランスコスモスの社員たち

どんなに追い風が吹いていても、絶対に成功する事業はない。成功する事業を立ち上げるのではなく、成功に至るまで「チューニング」し続ける。成功する方法を考えるのではなく、成功に近づけていく発想だ。

「計画のための計画、準備のための準備をしがちだけど、まずは小さく始めて顧客や周辺会社、メンバーの反応を見ながらチューニングしていく。予算は使いきる計画を立てるのではなく、使いながら決めていく。3割の出来でローンチし、対話しながら調整する形で問題ないのです」

【哲学3】日々アイデアを発信し、仲間を増やす

講演をする加藤氏

多くの事業創造に携わった加藤氏。日頃行なっているルーティンがあると言う。いいアイディアを思いついたら、Facebook、Twitter、ブログで発信することだ。発信によって自分は気づいていない落とし穴や改善策が見えてくることもある。ただ、加藤氏が自身のアイディアを口外する目的は別にある。

「価値観を共有できる人をどのように見つけるか。その方法はアウトプット以外にないと思っています」

この記事はトランスコスモスでの講演がもとになっているが、そのきっかけとなった同社取締役上席常務執行役員兼CMOの佐藤俊介氏とも「アウトプット」をもとにつながった仲だ。

遡ると2010年、加藤氏とSNSのフォロワーとのオフミーティングに佐藤氏が出席したことから始まる。そこからお互いの思いを話すなどして、その半年後にはアパレルブランド「satisfaction guaranteed(サティスファクション・ギャランティード)」の運営会社を共同設立するに至った。加藤氏は2014年まで取締役を務めた。

トランスコスモスの佐藤常務と加藤順彦氏

トランスコスモス 取締役上席常務執行役員兼CMOの佐藤俊介氏(左)と加藤順彦氏。

加藤氏は自ら事業を立ち上げる際、意外にも「勝率」は考えていないと言う。むしろ「自分がやりたいかどうか」で立ち上げるから、毎日が失敗の連続になることもある。ピンチやトラブルも多いが、その際に必要なものもやっぱり仲間。

「職場は選べなくても友人は選んだほうがいい。オフタイムに仕事と関係ない話ができる友人、日々刺激を受ける戦友は大切。僕はいつも、生きる勇気をもらっています」

加藤氏は、新しいことを始めようとするエネルギーや姿勢も、友人からの刺激でもたらされているという。新事業を成功に導くコツは、市場の伸びや事業性もさることながら、成功するまで粘り続けると同時に、新しい芽を探そうとする「老いない心」なのかもしれない。

話をする加藤順彦氏と、トランスコスモスの佐藤俊介氏。

関連記事