人間が食べてもOK! 高級ドッグフードのスタートアップが42億円を調達

ドッグフード

The Farmer's Dog

  • 飼い主の自宅まで作り立てのドッグフードを届けるスタートアップ「The Farmer's Dog」は1月15日(現地時間)、3900万ドル(約42億7000万円)を調達したと発表した。
  • アメリカでは、ペットのためなら高価なものを選ぶというミレニアル世代が増えていて、同社はこうした変化をうまく捉えている。
  • マース(Mars)の「ペディグリー(Pedigree)」やネスレ(Nestle)の「ピュリナ(Purina)」、J.M. スマッカー(J.M. Smucker)の「グレイビー・トレイン(Gravy Train)」や「キブルス・アンド・バイツ(Kibbles 'n Bits)」といった既存の有名ペットフード・ブランドはいずれも近年、売り上げが減少している

人間が食べても十分に良いものを作っているとアピールするドッグフードのスタートアップが、数千万ドルを調達した。これはミレニアル世代の若者たちが、ペットを初めての子どものように大事に考えていることの表れだ。

飼い主の自宅まで作り立てのドッグフードを直接、定期的に届ける「The Farmer's Dog」は1月15日、同社がインサイト・ベンチャー・パートナーズ(Insight Venture Partners)が主導する資金調達ラウンドで3900万ドル(約42億7000万円)を集め、調達総額は4900万ドル(約53億7000万円)に達したと発表した。

同社は、年齢や犬種、サイズ、活動レベル、食物感受性など、それぞれの犬のプロフィールに基づいてカスタマイズされたドッグフードを提供している。

インサイト・ベンチャー・パートナーズのハーレー・ミラー(Harley Miller)社長は15日、プレスリリースの中で「これは、巨大だが、テクノロジーを利用してイノベーションを起こしてこなかった非常に時代遅れな業界における抜本的な変化だ。世界中の何百万というペットにわたしたちがどのように食事を与え、面倒を見ていくか、再考するというThe Farmer's Dogの冒険で、チームとパートナーを組めることに興奮している」と述べた。

ウォール・ストリート・ジャーナルは2018年11月、ミレニアル世代の間でペットのためにより高価で質の高いフードを買う人が増えていると報じた。その結果、マースの「ペディグリー」やネスレの「ピュリナ」、J.M. スマッカーの「グレイビー・トレイン」や「キブルス・アンド・バイツ」といった既存の有名ペットフード・ブランドはいずれも近年、売り上げが減少している。

結婚やマイホームの購入、子どもを持つまでに時間がかかっている中、多くのミレニアル世代の若者が、代わりにペットを飼うことを選択している。

シカゴにある犬のデイケア・センター「DoGone Fun」のオーナー、ベバリー・ペトルニッチ(Beverley Petrunich)氏は、ウォール・ストリート・ジャーナルに語った。

こうして、より高価なフードや「人間品質」のおやつを売るブランドが次々と市場に参入しているのだ。

The Farmer's Dogのウェブサイトによると、同社のドッグフードは人間が食べるような品質の材料を使って栄養士が配合している。人間用のキッチンで調理、冷凍し、顧客のもとへ届けられる。

サイトには、「あなたの犬が必要としている完璧な食事を送りますので、フードが何カ月も棚に残ったままになることはありません。パッケージが破れたり、かびが生える心配もいりません」と書かれている。

プランは1週間分、14食で18ドル(約2000円)~。犬の大きさや注文頻度によって、料金は変わってくる。

The Farmer's Dogは、調達した資金はサプライチェーンへの投資に使うという。

[原文:A dog-food startup that says it makes meals good enough for humans just raised $39 million]

(翻訳、編集:山口佳美)

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