テスラは、モデル3の「夢から覚めつつある」 —— RBCキャピタルマーケッツが指摘

イーロン・マスク氏

テスラのCEO、イーロン・マスク氏。

Rebecca Cook / Reuters

  • 金融街のアナリストたちは、テスラが1月18日(現地時間)に発表した「7%の人員削減」に反応している。廉価版「モデル3」の生産を増強する一方で、経費を削減し、黒字を維持するためだという。
  • RBCキャピタルマーケッツは22日、テスラは同社が投資家に売ってきた「夢から覚めつつある」のだと言い、その目標価格と投資判断を引き下げた。
  • テスラの最新の株価情報はこちら

テスラはこれまでずっと、EVセダン「モデル3」はマス向けで、同社の製品の中では手頃な価格になると約束してきた。しかし、同社は生産量を維持するのに苦労していて、一部のアナリストたちはその持続可能性を不安視している。

CEOのイーロン・マスク氏は先週、モデル3の生産を増強する一方で、経費を削減し、黒字を維持するため、テスラの従業員の約7% —— 約3000人 —— をレイオフすると述べた。アメリカの金融街では、想定内ではあるが、ほとんどがネガティブな反応を見せ、22日にはRBCキャピタルマーケッツがテスラの投資判断を引き下げた。

RBCキャピタルマーケッツのアナリスト、ジョセフ・スパク(Joseph Spak)氏は22日、「夢から覚めつつある」というタイトルのメモで顧客に対し、「ローエンドのコストを下げるためにハイエンドを充実させるという戦略の狙いは良かったが、テスラはコストカーブと製造サイドの諸々の問題を過小評価していたと、我々は考えている」と述べた。

「テスラはモデル3を3万5000ドル(約380万円)で提供すると約束してきたが、その車は今も存在せず、テスラは利益を出せないことを認めている」

テスラの投資判断を「アンダーパフォーム」に格下げしたスパク氏は、その目標価格も1株あたり290ドルから245ドルに引き下げた。これは現在の取引価格よりも17%近く安い。

「テスラが今後、成長できないと考えているわけではない」と、スパク氏は言う。RBCのモデルは、テスラの順調かつ長期的な成長を予想しているという。「だが、現在の評価は期待が大き過ぎる」

テスラにとっては難しい状況が続いているが、同社は今週、中国に続いて、ヨーロッパでモデル3を売り始めるのに必要な承認を得た。これは売り上げを伸ばす重要な源泉になるだろう。

テスラをカバーしている他の専門家たちも、似たような不鮮明な見通しを持っている。David Tamberrino氏率いるゴールドマン・サックスのアナリストらは21日、向こう12カ月間の目標株価「225ドル」と投資判断「売り」を据え置いた。

ただ、Tamberrino氏は「2019年はテスラとテスラ株にとって、引き続き不安定な1年になると考えている」と言う。

また、シティのアナリストも「売り/ハイリスク」の判断を維持している。テスラが「持続可能性に関する懸念」を認めたことをその理由として挙げている。

一方、専門家の一部からは、テスラの人員削減が同社に悪影響を及ぼす理由はないとの声も聞かれる。ジェフリーズのアナリストは、これは「モデル3の価格を下げるプロセスの一部」だと言い、オッペンハイマーは、人員削減は企業としてテスラが成熟したことを示していると言う。

テスラの株価はこの1年で16%下がった。来週30日に予定されている第4四半期の決算発表に注目だ。

[原文:Tesla is 'waking up' from its Model 3 dream (TSLA)]

(翻訳、編集:山口佳美)

ソーシャルメディアでも最新のビジネス情報をいち早く配信中

あわせて読みたい

Popular

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み