アメリカのドナルド・トランプ大統領。
Alex Brandon/AP
- INSIDERの最新の世論調査によると、保守派のアメリカ人の42%が、トランプ大統領にはメキシコとの国境沿いの壁の建設費抜きで、政府機関を再開する法案に署名してもらいたいと考えている。
- アメリカ人の52%が政府機関の一部閉鎖はトランプ大統領のせいだと考えていて、民主党のせいだと考えているのはわずか17%だ。
- 政府機関の閉鎖は、1月23日で33日目を迎えた。80万人の政府職員が無給生活を送っていて、トランプ大統領の不支持率はこれまでになく上がっている。
アメリカ人の過半数、そして保守派のアメリカ人の約42%が、トランプ大統領にはメキシコとの国境沿いの壁の建設費抜きで、政府機関を再開する法案に署名してもらいたいと考えていることが、INSIDERの最新の世論調査で分かった。
同調査では、アメリカ人の52%が、1月23日で33日目を迎えた政府機関の一部閉鎖はトランプ大統領のせいだと考えていて、民主党のせいだと考えているのはわずか17%だった。
同時に、トランプ大統領の不支持率はこれまでになく上がっている。
INSIDERの世論調査ではまず回答者に、「トランプ大統領が支持している、57億ドルの国境の壁の建設費を含む」法案と「閉鎖された政府機関のための予算を2月8日まで延期する」法案の両方を今週24日に上院で採決する方向で検討が進められていることを伝えた。
その上で「アナリストたちは壁の法案は失敗に終わる可能性が高いと見ている。後者が通過した場合、あなたは大統領が政府を再開する法案に署名することに賛成しますか? 」と尋ねた。
その結果、やや保守もしくは非常に保守と自認する人の42%近くが、トランプ大統領が署名し、政府を一時的に再開することに賛成だと答えた。ややリベラルもしくは非常にリベラルと自認する人の70%近くが同様に答えた。
INSIDERの世論調査では、全体の25%が自分はやや保守もしくは非常に保守だと回答、27%がややリベラルもしくは非常にリベラル、47%がどちらかと言えば保守もしくはリベラル、またはどちらでもないと回答している。
民主党が下院を、共和党が上院をそれぞれコントロールしていることから、いずれの法案も両院で必要な票数が得られる可能性は低い。そして、トランプ大統領は57億ドルの壁の建設費抜きには、どんな法案にも署名することを拒否している。
政府機関の一部閉鎖は、2018年12月から続いている。トランプ大統領が、国境沿いの壁の建設費を含まない予算案に対する姿勢を突如変えた後のことだ。
同様に、最近行われた他の世論調査でも、大半のアメリカ人が大統領の壁をめぐる強硬策にうんざりしていることが分かった。
CBSの最新調査では、アメリカ人の70%が壁をめぐる戦いに政府機関を閉鎖する価値はなく、国の損失になっていると答えている。また、共和党支持者の43%が、壁をめぐって政府機関の閉鎖を続けることに反対している。
そして、Politico/Morning Consultの最新の世論調査では、アメリカ人の54%が政府機関の閉鎖はトランプ大統領と共和党のせいだと回答している。大統領の不支持率は過去最悪の57%、支持率は40%だった。
(翻訳、編集:山口佳美)