Elon Musk/SpaceX via Twitter; Samantha Lee/Business Insider
- イーロン・マスクのスペースXはテキサス州南部でテスト機を製造している。機体はステンレス製。
- 23日朝、近くの住民は「テスト・ホッパー」と呼ばれるテスト機が強風で吹き飛んだと知らせた。
- マスクとスペースXはその事実を認め、ロケットの修理に数週間かかると述べた。
- テスト・ホッパーは、火星への有人飛行を目指すスペースXの新しいロケット「スターシップ」より全長が短いテスト機。
スペースXの新しい巨大ロケット「スターシップ」のプロトタイプの最上部は1月23日(現地時間)朝、強風のために倒れた。
「今、聞いた」と、イーロン・マスクはロケットが倒れているという現地からの報告を確認した後、ツイートした。
「50マイル(約80メートル)の強風が昨夜遅く、係留ブロックを壊し、フェアリング(先端部分の部品)を吹き飛ばした。修理に数週間かかる」
スペースXの広報担当者も、ロケットの先端部分(フェアリング、あるいはノーズコーンと呼ばれる部分)が強風のために倒れたとBusiness Insiderに認めた。
ただし、それ以上のコメントは拒否した。
スペースXの施設はテキサス州南部にある。近くの住民は、50マイルの強風が22日はほぼ1日中吹き、23日朝早くには強さを増したと語った。
「午前2時頃から5時頃にかけて、ガラガラと金属や木が壊れる音がした。ハリケーンのようだった。スペースXは嵐に備えていて、対策はうまく行っていた。南東からの風に備えていたようだが、夜、風向きが変わり、北東の風になった。ロケットは吹き飛んだ」
下の写真はマスクが1月に公開したテスト機の全体像。撮影後、スペースXはノーズコーンを外し、係留ブロックの上に固定した。
新ロケットのプロトタイプ。
Elon Musk/SpaceX via Twitter
「風はとても強く、貨物列車が通過しているような音だった。ロケットがいつ壊れたのかは分からなかった」
住民は、ノーズコーンはその後、大きな建屋の中に入れられ、作業員が修理しているようだと語った。
23日朝に撮影され、フェイスブックに投稿された下の写真を見ると、ノーズコーンの先端部分は壊れて、穴が開いている。
Maria Pointer (bocachicaMaria); label added by Business Insider
フェイスブックに投稿された別の写真を見ると、ロケットの下部は嵐を無傷で乗り切ったようだ。
22日午後、フェイスブックに投稿された動画は、スペースXのロケットに強風が吹き付けている様子が映っている。強い風がロケットをきしませているように見える。
※敬称略
(翻訳、編集:増田隆幸)