“会見落ち”や有給取得で職場連帯も。嵐の会見がファンの心をつかんだ理由

2020年末で活動を休止すると発表した嵐。メンバーによるメッセージ動画がファンクラブの専用サイトで配信されるや日本中が悲しみに包まれたが、1月27日20時すぎに開かれた会見で一転。SNSは「さらに惚れ直した」「会見落ちの嵐オタが発生するのでは?」と改めて愛を誓う言葉で溢れた。

5人でなければ嵐じゃない

東京ドーム

活動休止を発表した嵐。今日から発売のドームツアーは総動員数237万5000人と日本史上最大規模だ。

shutterstock/Osugi

嵐のメンバー5人は1月27日20時過ぎ、そろって東京都内で会見を開いた。

活動休止のきっかけとなった大野智は、

「自由な生活というのはもちろん、この世界を一度離れてみて、今まで見たことのない景色だったりを見てみたい」

とその理由を語った。

ファンが不安に感じていた今後について、「解散ではないです」と櫻井翔が言い切れば、記者からの「無責任という指摘もあると思う」という質問に二宮和也は、

「僕らはみんなでやりたいと思ったときにやるし、みんなでやりたくないときはやらない。でも、一人がやりたくないというときは、どうしてそう思うのかみんなで話し合って決めていく。もしリーダーが悪者に見えるのであれば、それは我々の力不足です

と返した。

ケンカや言い合いになったりしたことは、

「ないです。そういうの書きたそうですね」(松本潤)

「ウソでもしておけばよかったな~」(相葉雅紀)

とふざけ合う一面も。

一環していたのは、「5人でなければ嵐ではない」ということだった。

終始なごやかで、いつもの嵐らしさと、力強いメッセージ。会見後、ショックと不安で涙に濡れていたファンたちの気持ちにはある変化があった。

絆とチームワークに涙

カメラ

会見には報道陣100人以上が詰めかけたそう。(写真はイメージです)

shutterstock/Microgen

以下、Twitterの投稿をまとめる。

「『解散ではない』『ケンカはない』って即答したり、嫌な質問する記者からすぐに大野くんを守ったりとか、記者に変な記事を書かせないように、揚げ足とったりさせないぞって感じ強かった。みんなで嵐と大野くんを守ってるのが強く感じた

「嵐の凄まじいチームワークを目の当たりにして、改めてすごいグループだったんだなと… 特に大野くんへの『(活動休止の)話し合いの中で印象に残ったメンバーの言葉は?』という質問に対し、周りのメンバーが『あるの?覚えてないでしょ』『ランキング形式でいいよ』って茶化しつつ時間を稼ぐの流石すぎて泣けた…

会見落ちの嵐オタも?

女子

shutterstock/aslysun

活動休止会見の感想が『嵐を好きでよかった』なの、嵐は本当に恐ろしいグループですよね。どんなときもどんな状況も自分たち5人の空気に染め替えてしまえる。誰もが『彼らの味方になりたい』と思ってしまう悲しみに暮れていたファンの心さえ引っ張り上げるんだから、こればっかりは誰も真似できない」

ほんま数時間前までこの世の終わりや……って感じやったのに、会見後、TLみんなが嵐大好き!!嵐を好きになってよかった!!ってさらに惚れ直してる

「今後、変な記事とか、嵐のことよく分かってない人の変な解釈とか、嵐を傷つけるようなこととか、ファンの事揺さぶってくる事がいっぱいでるんだろうけど、私達ファンは今日のこの誠実で優しい会見と、優しい5人の嵐と、これからの嵐だけを信じていこうな!!!!!

活動休止会見落ちの嵐オタが発生するのでは?というレベルで最高の記者会見でしたね」

一応解説すると、オタク用語(?)ではファンになることを「○○沼に落ちる」、また新たにファンになることを「○○落ち」と表現する。たとえば平昌五輪からフィギュアスケートの羽生結弦選手のファンになった人は「平昌落ち」だ。実際、この休止会見をきっかけに嵐の良さがわかったという人も。

「嵐、なんでここまで人気なんだろうといつも不思議がって眺めてた。でも今回の会見で、アイドルである以前に、人として出来すぎてる人達なんだなと。 そんな彼らだから、これまでの全てを人気、実力、信頼に変えて、これほどの頂点を極めてきたんだと納得してしまった。 嵐ファンの方は幸せ者だね」

そうだ、だから嵐は国民的アイドルなのだ。

カラフルな服装にいつもの笑顔

カジュアルな服装や彼らの笑顔に言及する人も多かった。

記者会見だけど、スーツは着ない。 記者会見だけど、メンバーで笑い合う。 始まる前からこういうスタンスでいこうって決めてたんだな。 強い、強すぎるわ嵐」

休止の会見のはずなのに、写真だけだと絶対そう思えないくらい嵐が嵐してて、ちょっとだけ前向きになれた」

自由に自分の人生を追い求めていい、そんな象徴にも

交差点

撮影:今村拓馬

長い間日本のトップアイドルであり続けた嵐の突然の活動休止発表に、他のアイドルグループを「推し」に持つオタクたちも胸を痛めた。自身の推しの「そのとき」を想像する人、嵐ファンに思いを寄せる人などさまざまだが、「自分より大切な存在」を持ってしまった人たちによる、大きなファンダムができていたように感じた。

「推しは推せるときに推して会いに行けるときに会いに行かなきゃだ…」

絶対も無限も永遠もないんだと考えさせられた。 出逢えたことに、 応援出来ることに感謝して、 好きな人が守ろうとしているグループを、メンバーを、そして大好きな人をこれからも全力で応援したい」

職場でも連帯が生まれていたようだ。

「嵐が活動休止に伴って、私の部署の女性陣がマジでバンバン有休を獲ってるんですが、他の誰かの熱烈なファンの子達が『OK、ここは任せろ…今はゆっくり休め!でも私の推しがピンチの時、その時は助けてくれよな!!!!!』という少年ジャンプ的胸熱展開で助け合ってます」

嵐が所属するジャニーズ事務所によると、2017年6月頃から事務所を交えた話し合いを重ね、「最終的に20年間走り続けたメンバーの意思を尊重」したという。休止期間は未定だ。

彼らの今回の決断はアイドルの新たな道をつくるかもしれない。そしてその道は社会を生きる私たち1人1人にも繋がっている、そんな希望を感じさせる声もあった。

「SMAP解散の時もめちゃ悲しかったけど、一方でSMAPや嵐だって辞めたり休んだりできるんだから世の中の大抵のことは辞めたり休んだりしてもいいんだなっていう、そういう救いみたいなものも最近感じるんだよな…」

「世の中の大抵のことは辞めたり止めたり終わらせたりしていいし、みんな自由に自分の人生を追い求めていい

立ち止まって考えて、辞めたり休んだり、そしてもう一度始めたりしたっていいっていう象徴になってくれたらどんなに嬉しいだろうか。まだ先のことで、決めるのはいつでも彼らなのだけれど」

会見で嵐とは何かと問われた大野は「宝物」と答えている。あなたにとってはどうですか?

(文・竹下郁子)

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