ナイキのCEO、マーク・パーカー(Mark Parker)氏と「エアマックス270」。
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- ナイキに人気スニーカーの回収を求める署名集めがChange.orgで始まった。シューズのロゴがアラビア語の「アッラー(神)」に似ているというのがその理由だ。
- 「神の名を靴に載せたナイキの行為は、非常識でおぞましい」と署名の訴えには記されている。
- ナイキは、ロゴは「ナイキ・エアマックスのトレードマークをデザインしたもので、ナイキ・エアマックスのロゴだけを表している。他のどのような解釈も表現も意図していない」と声明で述べた。
ナイキのシューズが問題になっている。ロゴのせいだ。
ロゴに問題があるとして、ナイキの人気スニーカー「エアマックス270」シリーズの回収を求める署名集めがChange.orgで始まった。エアマックスのロゴがアラビア語の「アッラー(神)」に非常に似ているというのがその理由だ。
「神の名を靴に載せたナイキの行為は、非常識でおぞましい。これはイスラム教徒に対して非常に失礼で、極めて攻撃的。イスラム教に対する侮辱」と署名の訴えには記されている。
問題のロゴは靴底にあり、通常使用時は見えない。エアマックスのロゴはデザインされ、上下逆にするとアラビア語に似ているように見える。
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「我々はナイキに、この冒涜的で侮辱的な靴、そしてアッラーという言葉に似たデザインのロゴがついた製品すべてを世界中から即座に回収することを強く要求する」
記事執筆時点で2万人以上の署名が集まっていた。署名の目標数は2万5000人。
署名についてナイキは「すべての宗教を尊重し、この類のことは真剣に受け止めている」とBusiness Insiderに語った。
「エアマックスのロゴは、ナイキ・エアマックスのトレードマークをデザインしたもので、ナイキ・エアマックスのロゴだけを表している。他のどのような解釈も表現も意図していない」とナイキは声明で述べた。
同社はシューズの回収には言及しなかった。エアマックス270はナイキの人気製品、過去1年間で売上成長に貢献した3つの製品のうちの1つと同社CEOのマーク・パーカー(Mark Parker)氏は2018年6月に語った。
その時のAPの記事によると、ナイキは数年前にも似たような問題に直面している。1997年、米イスラム関係評議会(CAIR)から批判を受けた。シューズの後ろの炎のロゴがアラビア語の「アッラー」の文字に似ていると見なされ、ナイキは3万8000足を回収した。
今回、CAIRはまだ関与していない。
「一部の人が侮辱と捉えていることは明らか。実際にそうであろうと、そうでなかろうと、その人たちの認識はまだ取り除かれていない」とCAIRのコミュニケーション・ディレクター、イブラヒム・フーパー(Ibrahim Hooper)氏はCBSに語った。
「我々は、意図的な侮辱、意図的ではない侮辱、そして議論の余地のある侮辱の3種類があると考えている。今回の件がどれに当たるかは分からないが、意図的ではないと私は思う」
(翻訳:Yuta Machida、編集:増田隆幸)