「食事はひどい」とクルーズ船の元スタッフは明かした。
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- 5人の現役あるいは元クルーズ船のスタッフは、スタッフ向けの食事は好きではないと語った。
- ある人は、家で食べていたような食事を日常的に取ることは難しいと語った。
- また別の人は食事のクオリティの悪さを語った。チキンはゴムのような食感だったり、ソテーした魚の頭のようだった。
- ノルウェージャンクルーズライン、ホーランドアメリカライン、ロイヤルカリビアンクルーズ、コスタクルーズ、キュナード・ライン、カーニバルクルーズライン、そしてクルーズ船の業界団体、クルーズライン国際協会にコメントを求めたが、返答はなかった。
クルーズ船での仕事は、長時間労働、休日は数カ月に一度であることも多い。だが、ユニークなメリットもある。通勤、食料品の買い物、料理といった時間のかかる作業をしなくて済むことだ。
これらは一部のスタッフにとっては大きなメリットになり得る。特に乗客のダイニングエリアで食事ができる仕事に就いているスタッフはなおさら。だが、バーテンダーやウエイターといった低賃金のスタッフは乗客と一緒に食事をすることが禁止され、スタッフ向けの食堂が用意されていることもある。
スタッフ向け食堂は、Business Insiderが話を聞いた現役あるいは元スタッフによると、食事のレベルが極めてひどい。
あるスタッフは食事がひどいのはロジスティクスの問題と語った。多くのクルーズ船は世界中からスタッフを雇用しており、スタッフ向け食堂はこうした多様性が反映されている。つまり、家で食べていたような食事を日常的に取ることは難しい。
また別の人は食事のクオリティの悪さを語った。チキンはゴムのような食感だったり、ソテーした魚の頭のようだった。
「食事はひどい」とノルウェージャンクルーズラインとホーランド・アメリカラインで働いたことのある元スタッフは語った。
スタッフはツナ、グラノーラバーなどの軽食を部屋に保管するか、フルーツ、シリアル、サンドイッチといった準備の手間がかからない簡単な食事を好むと彼女は語った。
アイランドクルーズ、ロイヤルカリビアンクルーズ、コスタクルーズ、キュナード・ラインで働いたことのある元バーウエイトレスでバーテンダーのジャミール・ヴィアナは、キュナード・ラインで働いている時、しばしばスタッフ向け食堂のシェフに文句を言ったと語った。
コスタクルーズで働いていた時、スタッフは時々、ライスとスイカしか食べなかった。食欲をそそるメニューがなかったためだ。
「スタッフ向けの食事は本当にひどい。時々、食べられるものではなかった」
スタッフ向けの食事。コスタクルーズライン、2011年。
Jamile Viana
カリビアン・クルーズ・ラインの元スタッフは、スタッフに彼が提供した食事を食べることを控えるようアドバイスするだろうと語った。
「食べるな、と彼らに言う。触るな」と。
ノルウェージャンクルーズライン、ホーランドアメリカライン、ロイヤルカリビアンクルーズ、コスタクルーズ、キュナード・ライン、カーニバルクルーズライン、そしてクルーズ船の業界団体、クルーズライン国際協会にコメントを求めたが返答はなかった。
Business Insiderが話を聞いたクルーズ船のスタッフ全員がスタッフ向け食堂の食事を嫌っていたわけではない。2人の元スタッフは食事のクオリティもバラエティも楽しんだと語った。
「乗客向けに料理を作っているスタッフがスタッフ向けの食事も作っている。つまり、彼らが不味く料理する方法を知っているとは思わない」とセレブリティ・クルーズの元ミュージシャン、デビット・ウェーバーは語った。
「船に乗っていると簡単に太ってしまう。本当に簡単に」
※敬称略
[原文:Cruise line workers reveal one of the biggest disadvantages of living on a cruise ship]
(翻訳、編集:増田隆幸)