「皆にとっての悩みの種だ」自国の情報機関の批判を繰り返すトランプ大統領に、共和党議員からも相次ぐ苦言

トランプ大統領

国境の安全について話すトランプ大統領(ホワイトハウス、2019年1月3日)。

Evan Vucci/AP

  • トランプ大統領の情報機関の高官に対する批判をめぐり、大統領と共和党の議員たちが対立している。
  • 共和党のロン・ジョンソン(Ron Johnson)上院議員は、トランプ大統領には自国の情報機関のアドバイスを聞き、信用することが「必要不可欠」だと言い、リチャード・シェルビー(Richard Shelby)上院議員は、大統領と情報機関のトップの間のコミュニケーション・ギャップは「わたしたち全員にとっての悩みの種」だと述べた。
  • トランプ大統領の情報機関との関係は、情報機関のトップがイランや過激派組織のIS(スラミックステート)、北朝鮮について、大統領の過去の発言と異なる報告書と証言をしたことを、大統領が公に否定したことから、厳しい目にさらされている。

トランプ大統領の情報機関の高官に対する批判をめぐり、大統領と共和党の議員たちが対立している。

トランプ大統領のアメリカの情報機関との関係は先週、情報機関のトップがイランや過激派組織IS、北朝鮮といった国外の脅威について、大統領の過去の発言と明らかに異なる複数の結論を含む報告書を発表したことで、厳しい目にさらされている。

報告書に加えて、ダン・コーツ(Dan Coats)国家情報長官と中央情報局(CIA)のジーナ・ハスペル(Gina Haspel)長官の上院の情報特別委員会での証言は、トランプ大統領の過去のイランに対する表現と矛盾するものだった。

この証言の後、トランプ大統領はツイッターで、彼らは「受け身かつナイーブ」で、自分の方が正しいことは「時間が経てば証明されるだろう」と攻撃した。その後、大統領は発言を撤回し、メディアが証言の性質を誤解させたと主張した。

2月3日(現地時間)に放送されたCBSの『フェイス・ザ・ネーション(Face the Nation)』のインタビューで、トランプ大統領は情報機関の高官との考えの違いを強調し、シリアでISを倒した自身の尽力や米軍撤退という自身の決断を自ら称賛した。議員や情報機関の高官らは、ISの拠点は未だに存在していて、重大な脅威だと指摘している。

「情報機関は持っているが、だからといって必ずしもわたしが同意しなければならないということではない」と、トランプ大統領はイラクに核兵器があると誤って動いたジョージ・W・ブッシュ元大統領を情報機関も支持していたことを挙げ、述べた。

「わたしたち全員にとっての悩みの種」

トランプ大統領の自国の情報機関に対する批判に、議員たちも番組に出演して反論した。

共和党のロン・ジョンソン上院議員は『Fox News Sunday』で、トランプ大統領は自国の情報機関のアドバイスを真面目に考えることが「必要不可欠」だと語った。

「多くの伝統、長い歴史、外交問題の中には複雑なものもあり、こうした課題に長年にわたって取り組んでいる人々を信頼しなければならない」と、ジョンソン議員は言う。

「例えばCIA長官や国家情報長官の言葉には、しっかり耳を傾けることが必要不可欠だ」

そして、「彼らは本物の情報を持っている」と付け加えた。

上院歳出委員会の委員長で、アラバマ州選出のリチャード・シェルビー上院議員はCNNの『State of the Union』で、トランプ大統領が情報機関トップらと信頼あるコミュニケーションが築けていないように見えることは、「わたしたち全員にとっての悩みの種」だと語った。

「大統領とCIA長官、国家情報長官との間には、本当に良いコミュニケーションがなくてはならない」と、シェルビー議員は言う。「彼らはプロだ。大統領は毎日、その報告を受けてきた」。

その上で「トランプ大統領は情報機関の高官ではない。我々は皆、そうではない。だが、彼らは前線に立ち、情報を集め、分析し、まとめている。我々は彼らに敬意を払うべきだ」と述べた。

タイム誌(TIME)の2月2日の記事は、トランプ大統領はしばしば情報機関の評価に注意を払わなかったり、完全に無視をしていると言い、一部高官はトランプ大統領の考えやコメントと矛盾する評価を大統領に渡すなと警告されていると報じた。

情報機関で働くもしくは働いていた複数の関係者はINSIDERの取材に対し、トランプ大統領の情報機関のトップに対する公の場での侮辱は、自身の考えに反する結論は受け入れないという意思の表れだろうと言い、これはアメリカの国家安全保障における差し迫った脅威であり、海外の情報機関にとってはチャンスを与えるようなものだと語っている。

「よくあることだ」と、あるエージェントはINSIDERに語った。「息子に何かをやっちゃダメだとか、気に入らないことをわたしが言ったときにかんしゃくを起こすようなものだ」。

そして、こう付け加えた。「当時3歳だった息子はもちろん、核のボタンを持って大統領執務室に座ってはいなかった」。

[原文:Trump doubles down on criticism of US intelligence while GOP lawmakers call for him to stop]

(翻訳、編集:山口佳美)

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