ロイヤルホスト「史上最高のパフェ」を食べたら、高価格路線の理由がわかった

ロイヤルホストで1月16日から発売している「苺のブリュレパフェ」がTwitter上で話題だ。「ファミレス史上最高傑作」「2000円出しても食べたい」など、絶賛の声がSNS上で相次いでいる。

ロイホのパフェとはいえ、結局ファミレスの味でしょ?半信半疑ながら、店まで食べに行ってきた。

パフェ完食の体感時間は2分

苺のブリュレパフェ

こちら、ご対面した「史上最高」との呼び声が高い「苺のブリュレパフェ」。

小雨がしとしとと降る1月末、ロイヤルホスト道玄坂店に行ってみた。そういえばロイホは数年ぶりだ。店内はほぼ満席だったが、3分ほどで席へ通された。早速、卓上のタッチパネルで「苺のブリュレパフェ」を注文した。

待つこと数分でパフェとご対面!想像していたよりもすらりとしたボディ。しばらく写真撮影に集中した後、厳かな気持ちでパフェを上からいただいていく。

まずは一番上のキャラメリゼをコンコンとノック。パリン!中からはトロトロのクリームがあふれ出す。口に入れてみると……「エッ、そんなに甘くない!?」

苺のブリュレパフェ

キャラメリゼをノックすると、とろりとしたクレームブリュレが……。

そのほろ苦さに驚いていると、その下からミルフィーユのような口触りのサクサクのビスケットが顔を出した。クリームと混ざり合い、舌先で蕩けてゆく。

さらにその下には、ふわふわの生クリームにカリッとした甘みのあるピーカンナッツ、バナナ、塩キャラメルアイス、ストロベリーソルベ……。どれもが自己主張をしつつも、決して「うるさくない」。しかも、コーンフレークや適当なグラノーラ等でお茶を濁そうという「逃げ」もない。

誠実なラインナップに、客を見くびらない繊細な味つけ。ファミレスの域を超えた、これはもはやパフェという名の総合芸術 ──

……と『美味しんぼ』ばりの脳内食レポをしていたのもつかの間。あまりのおいしさに後半はほとんど記憶をなくし、一心不乱に完食。パフェ完食の体感時間は約2分だった。

ツイートがバズって以降、売り上げは伸長

このおいしさの秘密はどこに?早速、ロイヤルホストに問い合わせてみた。

担当者によると、1月16日からスタートした今回の苺デザートフェアは販売開始から人気だった。だが、売り上げに弾みがついたのは、このTwitterがバズったと思われる1月26日以降だという。

「後輩にロイホにファミレス史上最高傑作のパフェがあると言われ食べに来たけど本当だった。」

1月24日に投稿されたこのツイートが2万リツイート越えをし、一気にパフェの認知度が上昇したと思われる。

実は「苺のブリュレパフェ」は新商品ではない。その歴史は意外と長く、発売は2012年から。ロイヤルホストでは2014年9月から、旬のフルーツを使用した季節のデザートフェアを開催しているが、そのフェアの中でも苺を使ったデザートは人気。その中でも1番人気が「苺のブリュレパフェ」だという。

ちなみに、このパフェは5月中旬までの季節限定メニュー。これだけ人気なのだから、今後通常メニューになる可能性は?

旬の国産イチゴが最もおいしい時期に合わせて季節限定で販売しています(銀座インズ店のみ通年販売)」(ロイヤルホスト担当者)

との回答。うーん、確かに甘みたっぷりのあのイチゴが、パフェのキモ。ここでも「逃げ」のない姿勢に脱帽するしかない。

気づいたら高級路線になっていたロイホ

ところで、先述したように、筆者がロイホを訪れたのは数年振りだ。幼い頃は親に連れられてたまに行っていたが、最近はなぜかファミレスに行く時に「ロイホ」の選択肢がなく、足が遠ざかっていた。

今回久しぶりに行って驚いたのは、その強気の価格帯だ。グランドメニューのロイヤルアンガスサーロインステーキ(225グラム)の2678円(税込)をはじめとして、2000円超えのメニューが目立つ。

ロイヤルホストは2017年1月から全店で24時間営業を廃止、にも関わらず、売り上げは好調だ。営業時間が短くなっても売り上げ好調を維持している要因を、店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんは「思い切って商品の質を高めることで、『高くてもおいしいものを食べたい』と考える客を取り込むことに成功した」と分析している。佐藤さんによると、ロイホが高価格帯を打ち出したのは2011年からだという(プレジデントオンラインより)。

「苺のブリュレパフェ」の販売が始まったのは翌2012年。当時の値段はなんと税込682円。今は税込1004円(一部店舗では税込950円)だから、ここ数年でロイホが価格帯を急激に上げていることがわかる。

その理由について、ロイヤルホストの担当者は「食材の価格が高騰していることと、毎年中身をリニューアルしている」ために価格が上がっているとした。今年はイチゴを増量するなど、毎年細かい工夫と改良がされているという。

時代背景も影響している。このロイヤルホストの担当者によると、バブル崩壊以降、ファミレス市場全体が縮小し、代わって回転寿司や焼肉など「目的化」した外食が人気を高める中で「原点に立ち返り、おいしい料理をきれいな内装の店内で」提供することに活路を見出したのだという。

高価格帯路線を打ち出すのと合わせるように、運営企業であるロイヤルホールディングスの売上高も好調に推移。2011年には1093億円だった売上高は、2017年には1356億円にまで伸びた。さらにロイヤルホスト単体を見ても、2011年以降、客単価は8年連続で前年を上回っている。

外食チェーン戦国時代を切り抜けているロイヤルホストの「高級」路線。担当者によると、パフェ人気の理由には「最近はSNSの影響も大きい」とのこと。

「苺のブリュレパフェ」成功の秘密は、「これだけ高級なパフェを食べている自分アピ」の欲求に、ガッチリとハマったから、なのかも?

(文・写真、西山里緒)

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