中国の「ゾンビ」企業は大きな脅威 —— JPモルガン、想像以上の景気減速の可能性を指摘

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Reuters

  • 中国経済は、巨額の公的債務や企業債務に苦しんでいる。JPモルガンは、これを中国の成長ストーリーを妨げる脅威だという。
  • 中国の経済成長は徐々に減速していて、さらに低下する可能性もある。世界最大の経済大国アメリカを抜くことは、当分なさそうだ。
  • 中でも重要なリスクは、場合によってはゼロ金利政策を取らざるを得なくなる、国営「ゾンビ」企業の処理だとJPモルガンは言う。

アメリカとの貿易戦争で注目を浴びる中国だが、世界ナンバー2の経済大国はもっと大きな問題に直面している。

「財政の安定や経済成長に関する最大の懸念は、中国の企業部門を中心に膨らみ続ける債務の問題だ」と、JPモルガンのメモは指摘している。

中国の企業債務は世界の中でも最も高い水準にあり、その国内総生産(GDP)に対する債務残高比率は162%だ。

JPモルガンのチーフ・チャイナ・エコノミスト、Haibin Zhu氏率いる同社のエコノミストたちは、中国の債務は重大かつ長期的な政策変更につながると言う。中国の景気減速は、中国製造業購買担当者景気指数(PMI)の低下や輸出の減少、労働力の高齢化、 家計債務の悪循環などが絡み合っている。

JPモルガンは、中国が世界ナンバー1の経済大国アメリカに取って代わる日は近いとの見方を否定し、中国の経済成長率の見通しを2021~2025年を6.5%から5.5%に引き下げ、2026~2030年を4.5%と予想している。

「つまり、中国は想定よりも長く世界ナンバー2の経済大国の地位にとどまるだろうということだ」と、エコノミストらは言う。

その上で「成長が減速することで不安定になり、債務残高の改善が必要になる可能性がある」とし、「これが世界経済における中国の役割を新たにするだろう」と指摘する。

国営「ゾンビ」企業の処理という重要なリスクは、中国経済がゼロ金利政策を取らざるを得なくなる可能性を示していると、JPモルガンは言う。

[原文:China's 'zombie' companies are a big threat to the economy — and JPMorgan says their debt pile means the country could be slowing faster than anyone thought]

(翻訳、編集:山口佳美)

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