外観はあまり良くないが、約6600万円はサンフランシスコではお買い得。
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- サンフランシスコにある広さ約45平方メートルの家が2018年12月、約6600万円で売却された。サンフランシスコの過熱する不動産市場の中では最も安い価格。
- ビショップ・ストリート66にあるこの家は魅力的とは言い難い。「要修理」物件として売りに出されていた。すぐにリフォームができる開発会社や建築会社向けだった。
- シリコンバレーのテック業界バブルが続いていることもあり、サンフランシスコの住宅市場は過熱している。この家も売りに出されてからわずか数カ月で売れた。
広さ480平方フィート(約45平方メートル)、サンフランシスコのビショップ・ストリート66にあるのピンク色の一軒家は市内で最も小さいレベル。また価格は60万ドル(約6600万円)もするが、それでも市内で最も安いレベルと地元紙SFGateは報じた。
この家は65万ドルで売りに出され、2カ月後の12月後半に5万ドルの値引きで売却された。またこの家は「要修理」物件だった。
つまり、購入者は実質、土地に60万ドルを支払ったことになる。敷地面積は2500平方フィート(約230平方メートル)で、居住スペースは3500平方フィート(約330平方メートル)にまで広げることができる。
シリコンバレーのテック業界の成長により、サンフランシスコはアメリカで最も競争が激しい不動産市場の1つ。住宅購入者に選り好みする余地はない。
6600万円の家の内部を見てみよう。
サンフランシスコとその周辺のシリコンバレーは大手テック企業が数多くある。
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仕事を求めて、世界中から多くの人がベイエリアに集まる。
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テック業界への人の流入は市の住宅危機を悪化させる一方。
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住宅価格はここ数年で急上昇、需要が供給を上回っている。
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完璧とは言い難い状態の物件でさえ、高い値段がつけられている。
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例えば、サンノゼの少し南にある住宅は、火事に遭い、取り壊す必要があったが、それでも、100万ドル(約1億1000万円)近くで売却された。
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ビショップ・ストリート66にあるピンクの一軒家は、火事に遭ったわけではないが、完璧からは程遠いコンディション。だがそれでも、最近60万ドル(約6600万円)で売れた。
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出典:Zillow
しかし、ピンクの家から数ブロック離れたところにある、面積1605平方フィート(約150平方メートル)のぼろぼろの家は、今は売りに出ていないが、100万ドルで販売されていた。手頃な地域と言っても、100万ドル超えの物件がないというわけではない。
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出典:Zillow
不動産仲介業者のリンダ・ンゴ(Linda Ngo)氏は、最近、ビスタシオンバレーは以前よりも注目されているとBusiness Insiderに語った。
ビタシオンバレーは、サンフランシスコ東南部の端に位置している。
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「ビスタシオンバレーと、近隣のエクセルシオールでの住宅購入を検討する人が増えつつある」と同氏。
ビタシオンバレー。
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この家は2018年6月に40万ドルで売却され、10月に65万ドルで売りに出され、その10日後には58万9900ドルに値下げされた。11月には広告から外され、12月の後半に60万ドルで正式に売却された。
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ビショップ・ストリートの坂の下の方にある。
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家の前の通りから見える景色は素敵。
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1階にはガレージがある。
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玄関に続く階段。
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玄関の前には小さなパティオ。
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玄関を開けると、
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広々としたリビングルームとキッチン。
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窓からは自然光が入ってくる。
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しかし、キッチンが新しく、棚も白いので、築100年近くとは気づかないだろう。
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リビングルームの隣はベッドルーム。
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窓が2つあるため、自然光はたくさん入る。
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部屋の隅には収納スペース。
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壁はここも一部グレーになっている。もちろん、新オーナーは好きに変えられる。
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ベッドルームを出てすぐのところに小さなバスルーム。
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だが、今のところ住めるのは2階のみ。
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2500平方フィート(約230平方メートル)におよぶ敷地の大部分が480平方フィート(約45平方メートル)の建物の背後に広がっている。
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都市計画局との打ち合わせによると、敷地の75%まで増築できるとンゴ氏。
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好きなように家を建てたい人にとっては、かなり大きなキャンバス。特にサンフランシスコ基準で考えると。
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価格もめったにない低さだった。この家より安い、もしくは同じくらいの価格で市場に出ている物件はほんのわずかだったとンゴ氏は語った。
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市内のすべての家にこんな景色がついてくるわけではない。
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住宅の屋根の向こうに、ゆるやかな丘が広がる。
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とはいえ、この家には大規模な修理が必要。リフォーム費が購入価格の何倍にもなる可能性がある。
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「建築に詳しい、もしくはそのような人が知り合いにいる買い手を見つけないといけない」とンゴ氏は10月に述べていた。
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だが、お金のかかるリフォームが見込まれるにもかかわらず、すぐに売れた。
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(翻訳:Yuta Machida、編集:増田隆幸)