オンラインショッパーはグッチに夢中。
Facebook/Gucci
- グローバル・ファッションサーチ・プラットフォームのLystは、2018年第4四半期のオンラインにおける世界のトップファッションブランドの最新ランキングを発表、ラグジュアリーブランドがランキングの上位を占めた。
- グッチ、バレンシアガ、ヴェルサーチは、どれもトップ10ランキングの上位となった。
ラグジュアリー・ファッションが絶好調だ。
グローバル・ファッションサーチ・プラットフォームのLystは2月6日(現地時間)、2018年第4四半期における世界のトップファッションブランドの最新ランキングを発表。グッチ、バレンシアガ、ヴェルサーチといったラグジュアリー・ブランドがランキングの上位を占めた。
これは、NPDグループが最近発表したデータと合致する。アメリカにおけるラグジュアリー・ファッションの売り上げは、特に近年、50%あまり増加、高額な洋服やシューズが大幅に伸びている。
「ラグジュアリー・マーケットは進化し、新しいブランドが注目を集めている。オンラインショッピングサイトの競争は激しさを増している」とNPDのチーフ・インダストリー・アドバイザー、マーシャル・コーヘン(Marshal Cohen)はレポートに添付された資料で述べた。
ランキングをまとめるためにLystは、月間500万人以上の消費者のオンラインショッピングにおける行動を分析、消費者がオンライン上にある1万2000ものデザイナーブランドやショップをどのように検索、閲覧し、商品を購入するのかを調査した。
レポートはグーグルの検索データ、SNSにおける話題性やエンゲージメントデータも考慮した。
ランキングを見てみよう。
10位 バーバリー(Burberry)
Facebook/Burberry
売上回復の取り組みに対する疑念はあるものの、Lystのデータは、バーバリーの「刷新されたデザイン」が顧客から良い反響を得たことを示したとレポートは記した。
バーバリーは長年クリエイティブディレクターを務めたクリストファー・ベイリー(Christopher Bailey)が2018年に退職してから、新しい体制のもとにある。
Lystによると、バーバリーはインスタグラムと中国のメッセージアプリ、WeChatでのみ購入できる限定品を発売。数時間で完売した。
9位 ヴァレンティノ(Valentino)
ヴァレンティノ 2019-2020秋冬メンズコレクション。2019年1月16日、パリ。
AP Photo/Thibault Camus
グウィネス・パルトロウ(Gwyneth Paltrow)のおかげで、ヴァレンティノは2018年第4四半期、話題性あふれるスタートを切った。パルトロウは2018年9月、自身の結婚式でヴァレンティノのドレスを着用した。
8位 ヴェトモン(Vetements)
Matches Fashion
ヴェトモンは引き続きトップ10を維持。女優ティルダ・スウィントンが赤いヴェトモンのドレスを2018年10月、スペインのシッチェス・カタロニア国際映画祭で着用し、SNSで大きな話題となった。
7位 ストーンアイランド(Stone Island)
Facebook/Stone Island
ストーンアイランドは6カ月ぶりにトップ10にランクイン。
Lysによると、商品の検索数は直近の四半期に122%増加、SNSで32万7000回以上言及された。
6位 ヴェルサーチ(Versace)
Facebook/Versace
ヴェルサーチは2018年、マイケル・コース、現カプリ ホールディングスに21億2000万ドルで買収されたことで脚光を浴びた。
カプリ ホールディングスは、ヴェルサーチの売上高を約8億800万ドルから20億ドルに上げ、店舗を200から300に拡大、靴とアクセサリーを強化する計画を発表した。
5位 フェンディ(Fendi)
限定コレクション「フェンディ マニア」の発表イベント。カリフォルニア、ビバリーヒルズ。2018年10月16日。
Getty/Stefanie Keenan
2018年10月、フェンディはフェンディとフィラのロゴを組み合わせた限定コレクション「フェンディ マニア」を発表、デザインはインスタグラム・アーティスト。
9都市で行われた発表イベントはSNSで話題となり、同ブランドへの大きな関心を生み出したとLystは記した。
4位 モンクレール(Moncler)
Facebook/Moncler
モクレールはランキングで4位になっただけでなく、同ブランドを代表するラグジュアリーなダウンジャケットがLystのメンズおよびウィメンズの最もホットな商品ランキングにも選ばれた。
3位 バレンシアガ(Balenciaga)
Rich Polk / Getty Images for GOAT
「アグリースニーカー」は今も人気、つまりバレンシアガもまだ人気を集めている。
同ブランドは2018年12月、ミシェル・オバマがニューヨークで行われた自身の書籍の宣伝イベントに、4000ドルのシルバーのサイハイ・ブーツを履いて登場したことで注目を集めた。
2位 オフホワイト(Off-White)
Facebook/Off-White
オフホワイトは依然としてインターネットで最も話題性のあるブランドの1つ。創業は2012年、このハイエンドなストリートファッションブランドは、ヴァージル・アブローが生み出した。同氏は2019年春夏シーズンから、ルイ・ヴィトンのメンズ部門のアーティステックディレクターを務めている。
Lystによると、オフホワイト×ナイキのThe Tenシリーズは、2018年の最もホットなコラボスニーカー。
1位 グッチ(Gucci)
Business Insider/Jessica Tyler
2018年、グッチはランキング上位に入っていたが、最後にトップの座を獲得した。
近年の成功は、2015年から同ブランドを率いるクリエイティブディレクター、アレッサンドロ・ミケーレの功績。ミケーレは、人を引きつけて目に留まりやすく、インスタ映えする、明るくバラエティに富んだカラーやパターンなど、若い世代が欲しがるものに対して鋭い感覚を持っているようだと、Bsuiness Insiderは2018年7月、店舗を訪問して記した。
2018年10月〜12月にかけて、600万人以上がグッチのアクセサリーを検索した。Lystによれば、グッチのアクセサリーはファッションにおいて最も影響力のある商品になりつつある。
※敬称略
[原文:These are the hottest fashion brands in the world right now]
(翻訳:Makiko Sato、編集:増田隆幸)