エイベックス直営「静脈認証」で身分証フリー、キャッシュレスの最新ナイトクラブ「SEL OCTAGON TOKYO」に潜入

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東京のナイトカルチャーを楽しむエンタメスポットに新しい名所が誕生した。

エイベックスは2月7日、エンタテインメントとデジタルテクノロジーを組み合わせたクラブ「SEL OCTAGON TOKYO」(以下オクタゴン)を六本木にオープンした。広さ503平米、フロアの収容人数は最大580人、VIP120人という広さだ。

エイベックスにとっては、2006年まで営業していたクラブ「六本木ヴェルファーレ」以来、12年ぶりの直営常設ナイトクラブというから、力の入ったものといえる

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ダンスフロアでは、10台のレーザー投影機と照明を使った演出が特徴。10台ものレーザーを備えるフロアは、「日本のクラブとしてはおそらく最多」という。

プレス公開で挨拶をしたエイベックス・エンタテインメント ビジネスアライアンス本部副本部長の石井一成氏によると、オクタゴンの構想は2016年に施行された改正風営法をきっかけにはじまった。「夜の街を盛り上げたい、ベルファーレのようなエイベックスとしての1つの象徴をつくりたい」(石井氏)と考えて、複数のエリア候補のなかから、六本木の場所が決まった。

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エイベックス・エンタテインメントのビジネスアライアンス本部 副本部長の石井一成氏。

エイベックス広報によると、いま都内ではクラブの新規オープンが複数続いていて、この背景には、「風営法が改正されるなかで、こういった業態(クラブ)が営業しやすくなった」という、規制緩和の影響があるという。オクタゴンも、改正風営法の「特定遊興飲食店」のライセンスの下、営業している。

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オクタゴンのエントランス。レーザーを使った演出が特徴的。

オクタゴンが終夜営業でダンスミュージックを楽しむ場所としてユニークなのは、ミッションの1つに掲げる、「アンダーグランドをオーバーグランドに変える」というコンセプトだ。

日本における「クラブ」という存在は、夜の街の遊び方として古くから認知されている一方で、喧嘩などのトラブルが起こりかねない場所、というイメージがあることも否めない。

そうした印象を払拭するために、オクタゴンでは画期的な「静脈認証」のシステムを導入した。

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オクタゴンが「ミッション」として掲げる3つの要素。質が高く、安全な「場」をつくって、諸外国のように著名人の社交の場としてのナイトスポットをつくることが狙い。

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静脈認証のイメージ。手のひらをかざしての認証で、入館から館内飲食の決済までできる。

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静脈認証によって実現されるのは主に2種類。

1つは、身元の厳密な確認で、初回入館時の静脈認証登録を原則必須とすることで「誰が来館したのか」を確実に把握できるようにする。厳格な身元チェックの仕組みを抑止力として、風紀を高める狙いがある。また、これによって次回以降はIDチェックが不要になるという。

2つめは、静脈認証にクレジットカード情報を付帯させることで、オクタゴン内の飲食の「決済」をすべてキャッシュレスで済ませられること。来館客は、「バーでドリンクやフードを買うために小銭を持ち歩く」というストレスから解放される。

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バーエリアの一角。壁面の巨大な「顔」のモニュメントが独特の非現実感を生み出している。

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フードに力を入れているのも特徴。こうしたフィンガーフードも、一般的なクラブで食べられるものというレベルを超えた質で用意する。フードはラグジュアリーレストランの運営元ワイズテーブルコーポレーションとのコラボで提供。

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ピザはバーの調理スペースにある釜で焼いたもの。カツサンドや本格的な寿司なども用意する。レベルの高さと同時に、こうしたものが「キャッシュレス」で楽しめるというのも面白い試み。

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バーエリアのカウンター。

静脈認証システムは富士通がサポートし、実現している。エイベックス広報によると、生体認証システムの選定の過程では、顔認証や指紋認証といった一般的な方法も検討にのぼったというが、これらは利用客からの抵抗感も大きいと想像できる。そうした技術を試すなかで、抵抗感が少なく認証できる方法として、手のひらの静脈で個人識別をする静脈認証を採用することになった。

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メインフロアのサウンドシステムにもこだわりがある。エイベックスによると、音響を担当したVOID社は、名門クラブで採用される音響デザインの最高峰だという。

静脈認証のような個人確認をしっかり行う方針の一方、VIP客向けのエントランスは一般客とは別の場所に設置し、来館導線も別に設けるなど、セレブリティ向けのプライバシーの配慮にも取り組む。

静脈認証システムは、2月7日のオープン初日から早速運用が開始されている。

初日は来場者の登録が多かったためかシステムダウンなどもあったようだが、テクノロジーを使って夜の空間からアングラの芽を排除していくことは、クラブが大人の健全な遊びの場として市民権を得ていくためにも必要なことだ。

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オクタゴンの営業の概要。

オクタゴンの営業は、クラブ営業は木〜土曜日、および祝前日で、月〜水曜日はバー営業となる。金・土・祝前日のクラブ営業時の入館料金は男性4000円・女性2500円(2ドリンク)、特別イベント時で男性7000円、女性6000円(2ドリンク)となっている。

(文、写真・伊藤有)

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