PayPay「100億円あげちゃう」第2弾には行列ナシ。競合のLINE、Origamiなどが高還元率キャンペーンで対抗へ

PayPay

PayPayによる2018年12月の第1弾100億円還元キャンペーンでは、一部の家電量販店に行列ができたが、第2弾の初日にはそのようなことは起こっていない。

2月12日、ヤフーとソフトバンクの合弁会社である「PayPay」の「第2弾 100億円キャンペーン」が始まった。期間は5月31日もしくはキャンペーン原資の100億円が尽きるまで。

しかし、第2回では1会計あたりの還元額が最大1000円までと設定された。2018年12月に話題になった第1弾とは異なり、よりおトクさを求めるのであれば、コンビニやドラッグストアなどでの少額決済がメインとなるだろう。

PayPayのこのキャンペーンに合わせてか、競合のQRコード決済サービスもキャンペーンを実施。それぞれおトクになる場所や還元率が異なる。自分が使っている決済手段や店舗がどう対応しているのかチェックしてみよう。

100億円あげちゃうPayPayは条件が厳しくなった

PayPayキャンペーン

第2弾となる100億円キャンペーン。

出典:PayPay

  • 実施期間:2月12日9時から5月31日23時59分まで(キャンペーン原資の100億円が尽き次第終了)
  • 還元率:10%、19%、20%、100%
  • 還元額上限:1会計あたり1000円、累計5万円(やたら当たるくじは累計2万円)
  • 対象店舗:PayPay加盟店全店

還元率は支払い方法によって異なり、銀行などからチャージするPayPay残高やYahoo!マネーで支払いをする場合は20%、Yahoo! JAPANカードなら19%、その他のクレジットカードでは10%となる。還元率にかかわらず、最大還元額は1会計あたり1000円、期間中累計で5万円だ。

加えて、同期間で「やたら当たるくじ」も実施。通常のPayPayユーザーであれば10回に1回、Yahoo!プレミアム会員であれば5回に1回の確率でPayPay残高、Yahoo!マネー、Yahoo! JAPANカードでの支払いが全額還元となる。ただし、1会計あたりの最大還元額はキャンペーンと同じく1000円。キャンペーン期間中の累計還元額の上限は2万円となる。

対象店舗はPayPayが利用できる全店。もちろんビックカメラなどでも利用できるが、より効果的にキャンペーンを活用するのであれば、還元上限額の関係上、家電などの高額決済より1000円前後の支払いに限定するほうがおトクだ。

ファミマ限定20%還元を急遽開催したLINE Pay

ファミリーマートとLINE Pay

LINE Payはファミリーマート限定でキャンペーンを実施。

  • 実施期間:2月12日0時から2月21日23時59分まで
  • 還元率:20%(別途、マイカラー分のポイント還元あり)
  • 還元額上限:2000円
  • 対象店舗:全国のファミリーマート約1万6700店舗

LINE Payは2月11日に、急遽ファミリーマート限定のキャンペーンを発表した。PayPayと比べて店舗数や購入できるものは限られてしまうが、1000円以上の買い物でも一律で20%の還元が適用される。

支払い方法は、バーコードをスマートフォンで表示し、レジのバーコードスキャナーで読み取る「コード支払い」となるため、同社のポイント還元制度「マイカラー」分の還元に加え3%となる合計3.5~5%のLINEポイント還元も同時に受けられるのも特徴的だ。

対象のケンタッキー限定で半額にするOrigami

ケンタッキーフライドチキンとOrigami

Origamiは半額キャンペーンの第3弾をケンタッキーフライドチキンで実施。

  • 実施期間:2月13日から2月19日
  • 割引率:最大50%
  • 割引額上限:1会計あたり1000円
  • 対象店舗:東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、兵庫、奈良にあるケンタッキーフライドチキン Origami Pay導入店 116店舗

スマートフォン決済サービスベンチャーのOrigamiは、キャンペーン「オリガミで、半額。」の第3弾を2月13日から19日まで実施。

対象となるのはOrigami Payを導入しているケンタッキーフライドチキンで、期間中に同店舗でOrigami Payを使って支払うと、その場で50%引きとなる。

1会計あたりの割引額上限は1000円となるため、最大半額となるのは2000円(税込)までの会計となる。期間中の累計割引額などは設定されていないが、クーポンとの同時適用は不可となる点は注意。

Origamiでは、第6弾まで半額キャンペーンを予定しており、第4弾以降のスケジュールや対象店舗は今後公開される見通しだ。

限定5ブランドで10%還元を実施する楽天ペイ

楽天ペイ

楽天ペイは2月の間、対象店舗の支払い額の10%をポイントバック。

出典:楽天

  • 実施期間:2月1日10時から3月1日9時59分まで
  • 還元率:10%(通常キャンペーンの「200円利用で1ポイント」も別途付与)
  • 還元額上限:1000ポイント(1ポイント=1円)
  • 対象店舗: アインズ&トルペ(一部店舗を除く)、アインズ、LIPS and HIPSm、大丸 福岡天神店、ドラッグイレブン(一部店舗を除く)

楽天の決済サービス・楽天ペイでは、初めての利用者向けなどのキャンペーンのほかに、2月限定で対象の加盟店での支払いが10%還元されるピックアップキャンペーンを実施。

対象の店舗は、大丸 福岡天神店およびドラッグストアの4ブランド。キャンペーンページでエントリーすることで参加可能。ポイントは楽天ペイでも利用できる期間限定ポイントとして付与される。

還元率が10%と、他社と比べるとインパクトに欠けるが、対象店舗を利用かつ楽天経済圏のサービスなどを使っている場合は間違いなくお得なキャンペーンとなるので、エントリーを忘れずに。

au参入でQRコード決済はますます激しい競争へ

au PAY

後発となるKDDIの「au PAY」は、2019年度中に加盟店数100万箇所以上(楽天ペイ、非接触決済などの加盟店を含む)を目指すとしている。

PayPayやLINE Payのキャンペーンが開始した2月12日は、KDDIが今後の同社の決済分野の計画を発表。2019年4月からスタート予定のQRコード決済「au PAY」について言及。モバイル決済業界は、ユーザー向けキャンペーンや加盟店開拓の分野で今後もさらなる動きがあると予想される。

(文、撮影・小林優多郎)

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