うちに来て! アマゾン、ニューヨークの第2本社計画を断念で、各地からラブコール相次ぐ

アマゾン

アマゾンの第2本社は、街に数千の雇用をもたらすはずだった。

Mark Makela/Getty Images

  • アマゾンは、ニューヨーク市に第2本社を建設する計画を断念すると発表した。第2本社ができれば、2万5000の雇用が生まれると見られていた。
  • 2017年に誘致を提案していた数多くの都市は、再びアマゾンの投資をめぐって戦いを再開させようとしている。
  • ツイッターでは、サウスカロライナ州選出のリンゼー・グラム上院議員を含め、多くの人がアマゾンや同社CEOのジェフ・べゾス氏に、自分たちの州に第2本社を置くよう検討してほしいと呼びかけている。
  • アマゾンは、現時点では第2本社の候補地探しを再開させる予定はないとしている。

アマゾンがニューヨークに第2本社を建設する計画を断念するとのニュースを受け、アメリカでは各地で再び誘致の声が上がっている。

2月14日(現地時間)、アマゾンはニューヨークのクイーンズ区に第2本社を建設する計画を進めないと発表した

しかし、他の州や都市は、アマゾンを喜んで受け入れたいと考えているようだ。

「ミスター@ジェフ・べゾス、サウスカロライナはあなたの新たな本社を心から歓迎します」 

サウスカロライナ州選出のリンゼー・グラム上院議員はこうツイートした

「サウスカロライナは、ビジネスをするには最高の場所です! 」

アマゾンの計画変更が新たなチャンスになればと願っているのは、グラム議員だけではない。

ニュージャージー州ニューアークへの第2本社誘致をリードしてきた組織は今週、同市はニューヨーク市の代替として今も受け入れ可能だと述べた。トロントのジョン・トーリー(John Tory)市長も、カナダはアマゾンを歓迎すると述べていて、テキサス州ダラス・フォートワースは、アマゾンから声がかかれば、再び入札に参加する用意があると、スター・テレグラムは報じた

ソーシャルメディア上では、明らかに期待が高まっている。

アマゾンがニューヨークの本社建設計画をキャンセルした。その仕事はサウスカロライナに持ってきて!!! わたしたちがもらう!!!!!!!

@アマゾンの幹部たち、第2本社はサウスカロライナに。サウスカロライナ人は働き者で、とても友好的だ。@ヘンリー・マクマスター知事@ティム・スコット上院議員は、他の企業がこのパルメットヤシの州に来てからいかに花開いたか、共有することができる。後悔はさせない。 #HQ2

ねえ⁦@アマゾン@ジェフ・ベゾス⁩、ノースカロライナはビジネスにオープンだ。 #NCGA #ncpol

アマゾンと同社CEOのジェフ・べゾス氏をツイッターでメンションし、第2本社を自分たちの州もしくは都市へと呼びかける人々は後を絶たない。

ねえ@アマゾン、ノースカロライナは大歓迎するよ! #warmerweather #readytowelcomeyou

ハロー@ジョー・グルーターズ州上院議員、フロリダに第2本社を誘致するために、州知事にアマゾンと連絡を取らせて。彼らはニューヨーク市から撤退したから。

@ジェフ・べゾス、第2本社の計画はカリフォルニア州 ベーカーズフィールドにお願い。

第2本社の建設計画を発表した当時、アマゾンは5万の雇用創出と50億ドル(約5500億円)の地域への投資を約束していた。

どうも@ジェフ・べゾス@アマゾン、ウェストバージニアは生活費と福利厚生付きの正社員の仕事を必要としている!! 有毒な環境汚染にはうんざり!!

@アマゾン、新しい家を再び探しているなら、ウェストバージニアは大歓迎する。 #Amazon

ミネソタにおいで、アマゾン! ここにはフォーチュン100企業がたくさんいるよ。

アマゾンの第2本社をめぐっては、238もの都市や州が補助金やその他の便宜を提示し、誘致に乗り出していた。自分たちの街にアマゾン本社をと願う人々の思いは14日、再び高まった。

@アマゾン、第2本社はミネソタ州ダルースに建てて! あなたたちにとっても有利になるだろうし、この地域に新しい活力を与えてくれるはず!!! @cityofduluth @LarsonForDuluth

ニューヨークが第2本社から手を引いた! ねえ@アマゾン、 (ミシガン州)グランドラピッズと州西部はまだ関心を持っている! #bringamazontomichigan

@ジェフ・べゾス、わたしのホームタウンのミシガン州フリントを救って。ここにアマゾンの本社を作ることを検討して。 #FlintWaterCrisis #THANKYOU

2018年11月、ニューヨークのクイーンズ区にアマゾンがオフィスを作る計画が発表された際、アンドリュー・クオモ州知事とビル・デブラシオ市長は歓迎したが、他のニューヨークの政治家たち反応は違った

ニューヨークを断念した理由についてアマゾンは、「多くの州や地元の政治家たちが我々の存在に反対で、このプロジェクトを進めるのに必要な関係性を築くつもりのないことが明らかになった」からだと述べている。

しかし、だからといってアマゾンが第3の本社を探しているわけではない。同社は引き続き、2万5000の雇用を生む本社機能をバージニア州北部に、5000の雇用を生む物流関連拠点をテネシー州ナッシュビルに作る計画を進めている。

「現時点で、第2本社の候補地探しを再開させる考えはない」と、アマゾンは2月14日に述べた

「我々は予定通りバージニア州北部とナッシュビルの計画を進め、アメリカとカナダの17のオフィスとテクノロジー拠点の拡大と採用を継続していく」

[原文:People across America are begging Amazon to reconsider their city for HQ2 after the tech giant ditches New York City (AMZN)]

(翻訳、編集:山口佳美)

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