ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領。
Marco Bello/Reuters
- アメリカは2月16日(現地時間)、ベネズエラ国民に支援物資を届けるため、隣国コロンビアに初めて軍用機を送った。しかし、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は国内に支援物資が入るのを許さないだろうと、ウォール・ストリート・ジャーナルは報じた。
- 同紙によると、支援物資には石けんや歯ブラシ、栄養食品が含まれている。
- ベネズエラでは、ハイパーインフレによる経済危機で300万人以上が国を後にしていて、マドゥロ大統領のベネズエラ経済の運営に批判が集まっている。こうした中、アメリカからの支援物資を受け入れることは、米軍の侵略につながりかねないと、マドゥロ大統領は述べている。
- アメリカや多くのラテンアメリカ諸国は、マドゥロ大統領ではなく、野党指導者のフアン・グアイド(Juan Guaidó)国会議長を暫定大統領として承認している。
アメリカは2月16日(現地時間)、ベネズエラ国民に支援物資を届けるため、隣国コロンビアに初めて軍用機を送った。しかし、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は国内に支援物資が入るのを許さないだろうと、ウォール・ストリート・ジャーナルは報じた。
同紙によると、支援物資には石けんや歯ブラシ、栄養食品が含まれている。
ベネズエラでは、ハイパーインフレによる経済危機で約300万人が国を後にしていて、マドゥロ大統領のベネズエラ経済の運営に批判が集まっている。こうした中、アメリカからの支援物資を受け入れることは、米軍の侵略につながりかねないと、マドゥロ大統領は述べている。大統領は国外からの支援を全てブロックしている。
報道によると、米国際開発庁のマーク・グリーン(Mark Green)長官は、16日の会見でマドゥロ大統領を批判した。
グリーン長官は「経済政策の失敗や腐敗でマドゥロ政権とその取り巻きがベネズエラを苦しませ続ける限り、我々は皆、この人道的危機が続くと分かっている」とし、「マドゥロは去らなければならない」と述べたという。
アメリカや多くのラテンアメリカ諸国は、マドゥロ大統領ではなく、野党指導者のフアン・グアイド国会議長をベネズエラの暫定大統領として承認している。グアイド国会議長は、マドゥロ大統領は禁じているものの、国外からの支援物資は2月23日から、ボランティアによってベネズエラに運び入れられると述べている。
豊富な石油埋蔵量から、かつてはラテンアメリカで最も裕福な国だったベネズエラだが、原油価格の低下や緊縮政策の失敗、腐敗、自国通貨の過大評価が組み合わさって、経済危機に陥っている。
(翻訳、編集:山口佳美)