カール・ラガーフェルドは白いシャツを1000枚以上持っていた。
Jonathan Short/Invision/AP Images
- ファッション界の帝王、カール・ラガーフェルドが2月19日(現地時間)、85歳で亡くなった。
- シャネルのクリエイティブ・ディレクターを務めていたことで知られるラガーフェルドは、のりを効かせた高い襟の白いシャツ、黒のサングラス、黒のテーラードジャケットがトレードマークだった。
- 他にも、スティーブ・ジョブズ、マーク・ザッカーバーグといった人物がトレードマークとも言える特徴的なファッションで知られている。
- 仕事でのファッションを確立するためには、専門家によると、最低3本のパンツと5枚のトップスを揃える必要がある。
ファッションに気を配ることは、成功のための王道の手段。
今の最先端は、オフィスに毎日同じ服を来ていくこと ── ある種のユニフォームだ。
この考え方は多くの成功者たちに取り入れられている。マーク・ザッカーバーグ、バラク・オバマ、そしてスティーブ・ジョブズは皆、仕事の時は同じファッションをしていた。
2月19日(現地時間)に亡くなったカール・ラガーフェルドは、シャネルのクリエイティブ・ディレクターとして知られていたが、同時に仕事の時はいつも同じファッションに身を包んでいることでも知られていた。黒のサングラス、黒のテーラードジャケット、そしてもちろん、のりを効かせた高い襟の白いシャツ ── ラガーフェルドはシャツを約1000枚持っていたと言われる。
ニューヨーク・タイムズによると、「ワーク・ユニフォーム」を決めることは、毎日のルーティンを合理化し、ストレスとなり得ることを日常生活から取り除いてくれる。
専門家は、1日の中での多くの小さな決断 ── 何を着るか、何を食べるかなどは、あなたがより重要な決断をする際に必要となるメンタル面のエネルギーを奪ってしまうと語った。いわゆる、「決断疲れ」と呼ばれる現象だ。
このメンタル面の決断疲れによって、人は衝動的に行動したり、より重要な問題が起きた時に何もできなくなってしまう。
Your Closet, Your Styleのオーナー兼スタイリスト、ペニー・ギアースに「ワーク・ユニフォーム」を確立する方法を聞いた。
購入する“前”にクローゼットをチェック
「まず、いつも着ているお気に入りのものを書き留める」とギアース。
「それらは、ワーク・ユニフォームを完成させるための買い物のベースとなる」
ほとんどの場合、少なくとも3〜5本のボトムスと5枚以上のトップスを購入することになる。
お金を準備する
「購入の際には、クオリティを第一に考える必要がある。仮にあなたがいつも、あまり高価ではない、クオリティの低いTシャツを着ているなら、コンスタントな着用と洗濯に耐えるクオリティの高い物にお金を使う必要がある」
ウールと綿の混紡のような、通気性があり、手入れが簡単な素材も、しわにならないトップスとして必須。流行の最先端アイテムを取り入れることは避けるとギアースは語った。
そうしたアイテムは長持ちせず、古臭くなってしまう。流行はアクセサリーで取り入れる。
制限を作らない
「ワーク・ユニフォームだからといって、退屈でつまらないものにする必要はない」とギアース。
「アクセサリーやカラー・アイテムで自分らしく工夫する。靴、ベルト、スカーフ、ジュエリー、いろいろ工夫できる。あなたのファッション、あなたらしさを堂々と表現できる」
ユニフォームの影響力を考える
ワーク・ユニフォームを取り入れることに決めたなら、1つ、覚えておいて欲しい。服は重要ということを。
あなたが何を着るかは、あなたの考え方、感じ方を変え得る。
カリフォルニア州立大学の研究によると、フォーマルなファッションをした男性は自分自身のことをよりパワフルに感じるとアトランティック誌は伝えた。さらに、あなたのファッションの選択は、他人があなたをどう評価するかにも影響を及ぼす可能性がある。
『Flex: Do Something Different』の著者でハートフォードシャー大学教授のベン・C・フレッシャーはPsychology Todayに次のように語った。
「衣服は我々自身について多くを語り、他人に社会的に重要な多くのことを示すシグナルとなり得る。たとえ衣服が与える印象が実際には根拠がないものであっても」
とは言え、何よりもワーク・ユニフォームがあなたのスタイルを反映したもので、あなたを快適にするものであることを確かめよう。
「ワーク・ユニフォームのトレンドは私にとっては合理的なもの」とギアースは我々に語った。
「何を着るかは、職場でも社会的にも、自分自身をどう映し出すかに強く影響を与えると信じている。あなたが着ているものを気持ち良いと感じるなら、すぐにあなた自身にも影響を及ぼすはず」
※敬称略
(翻訳、編集:増田隆幸)