同じ通勤ルートは使わない! ニューヨーク証券取引所の幹部が明かす、ルーティンを避ける理由

ベティー・リュー氏

ベティー・リュー氏。

John Lamparski/Getty Images for Advertising Week New York

  • ニューヨーク証券取引所のエグゼクティブ・バイス・チェアマン、ベティー・リュー(Betty Liu)氏は、通勤経路をほぼ毎日変えている。
  • 習慣を作らないことで、リュー氏は自身に新しい人や景色に毎日出会うことを強いている。これは、世界を旅して回るようになってから気付いたことだという。
  • 日々の通勤経路を変えることには、科学的にもメリットがある —— 調査の結果、集中力や記憶力を向上させ、創造性を高めるという。

毎朝3時45分に起床するアップル(Apple)のCEOティム・クック氏から、午後に瞑想の時間を設けているBirchboxのCEOカティア・ボーシャン(Katia Beauchamp)氏まで、多くの成功者たちには律儀に守っている毎日のルーティンがある。

一方、ニューヨーク証券取引所のエグゼクティブ・バイス・チェアマン、ベティー・リュー氏は、日々の暮らしに変化を与えることに心を砕いている。

リュー氏はBusiness Insiderの取材に、2日連続で同じ通勤経路をたどることはまずないと語った。ニュージャージー州にある自宅からニューヨークのマンハッタンにある職場まで、自ら1時間運転することもあれば、電車に乗って日によって違う駅で降りて歩くこともあるという。

「できるだけ変化をもたせるように気を付けています。20年間、来る日も来る日も毎朝同じ電車に乗るようなことはありません」と言うリュー氏は、「毎日同じルートを使っていたら、おかしくなりそう」と語った。

リュー氏にとって、ルーティンを作らないことは「習慣にとらわれ過ぎない」ことのリマインダーだ。これは香港でCNBCの記者や台湾でダウ・ジョーンズ経済通信の記者をしていた頃を含め、自身が世界を旅して回った経験から得た教訓だという。

「全く知らない、これまでとは違う場所へ行くことで、人は刺激を受け、大きく成長するのです」とリュー氏は言い、「これが、わたしが日常的に守ろうとしていることです」と語った。

「これは、変化は良いことで、自分の成長を助けるものだという考えです。何度も何度も同じことを続けて、マンネリ化するのは簡単。いつもと違う人に出会い、違う場所に身を置くことで、これまでとは違う視点が得られるのです」

リュー氏の考え方には科学的なメリットもいくつかある。Better Life Labのディレクターで、『Overwhelmed: How to Work, Love and Play When No One Has the Time』の著者ブリジ・シュルト(Brigid Schulte)氏によると、日々のルーティンから外れることで、集中力や記憶力が向上し、創造性が刺激されるという。

シュルト氏はソフトウエア会社Wrikeの取材に、「いつもと違う場所で仕事をしたり、昼に散歩に出たり、通勤手段の組み合わせを変えるなど、環境を変えることでわたしたちの記憶形成を司る脳の部位が刺激されるのです」と語り、「そうすることで、日々の生活をより深く、感情と結びつけて記憶するようになります」と述べている。

ニューヨーク・タイムズの科学担当のベネディクト・キャリー(Benedict Carey)記者も同じ考えで、環境を変えることで生産性が向上すると語っている。

「職場の環境や日々の活動環境を変える —— 例えば通勤ルートを変える —— ことで、脳の機能を最大化し、より多くの情報を記憶し、成功に近付くことができるだろう」

[原文:An NYSE exec takes a different route to work every day to remind her of a lesson she learned traveling the world]

(翻訳、編集:山口佳美)

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