中学校でいじめられた理由が、ビジネスの成功の土台に —— 人気コピーライターが語る

ローラ・ベルグレー

筆者ローラ・ベルグレー氏。

Courtesy of Laura Belgray

  • ローラ・ベルグレー(Laura Belgray)氏は、1時間で1000ドル(約11万円)以上を稼ぐコピーライターだ。
  • ベルグレー氏は、他人の目を気にすることなく自分に正直でいることで、ビジネスを成功させてきた —— 同じ理由で、彼女は中学校でいじめられた。
  • 「小学校では、周りに溶け込めないということは、食堂で座る場所がないことを意味する」「一方、ブランドとしては、周りに溶け込んでしまうのは命取りだ。洗練された、完璧なものは退屈ですぐに忘れられてしまう。他のどんなものにも似ていないことが、大きなチャンスになる」と、ベルグレー氏は書いている。

筆者が6年生のとき、母から1通の手紙を手渡された。

「秘密の崇拝者からね! 」と母は言った。もっと詳しく話を聞きたがっているのは分かった。

母がいなくなるのを待って、手紙を開いた。秘密の崇拝者? そんなわけない。男子はわたしのことが嫌いだ。

「きみのことをずっと見ていた。一目ぼれなんだ」と、その手紙は女子のものとしか思えない丸文字で書かれていた。

「きみのハットもラングラーのジーンズも、すごくセクシーだ。そして、きみの歩き方が大好きだ —— まるでアヒル! 」

顔が熱くなった。わたしは手紙をびりびりに破いて、トイレに流した。

すぐに誰からの手紙か分かった。

わたしの元親友のベス・Yと彼女の新しい親友ベス・Fだ —— 学校が始まった最初の日にわたしからベス・Yを盗んで、わたしの6年生の生活をめちゃくちゃにした人。

わたしたちは「ベスとローラ」だった。でも今は、彼女たちが「ベスとベス」 —— もしくは、ある教師が名付けた「ベス2乗」だ。

ベス・Fはわたしの友人グループを乗っ取って、みんなで有名ピザ店へ行く「ピザの水曜日」からわたしを仲間外れにした。

男の子たちがわたしのグリーンのフェルトハットの悪口を言うのを、彼女はギャングのボスのように、腕組みをして眺めていた —— わたしはキャンプから持ち帰ったこの残念なファッションを、自分の目印のように毎日身に付けていたのだ。

ベス・Fは、わたしが教室で何か言うたびにこちらをじろじろ見て、ベス・Yに肘で合図を送った。

「ローラ、あんたの歩き方はアヒルみたい」と、彼女は1度ならずわたしに罵声を浴びせた。内容はなんでもよかった。「あんたはバカ。あんたはおかしい。運動ができない。デザイナー・ジーンズを1本も持ってない! 」

彼女の言うことは本当だ。わたしは優雅じゃなかった。アイシャドウや昼ドラ『ジェネラル・ホスピタル』ではなく、マンガやビデオゲームに夢中だった。チャンスがあれば体育の授業をさぼって、アートルームで「水を大切に」というポスターを描いていた(ニューヨークは渇水に見舞われていたのだ)。そして、いいジーンズも持っていなかった。

要するに、わたしは周りに溶け込むには「わたし」過ぎたのだ。

だが、ラッキーなことに、人生は中学校じゃない。ビジネスも同じだ。

小学校では、周りに溶け込めないということは、食堂で座る場所がないことを意味する。

一方、ブランドとしては、それは命取りだ。

洗練された、完璧なものは退屈ですぐに忘れられてしまう。

そして、他のどんなものにも似ていないことが、大きなチャンスになる。

わたしはこれを「outside the box(既存の枠にとらわれない)」「disruptive marketing(破壊的マーケティング)」、そしてアップルの有名な「Think different」といった、他とは違うことに価値を見出すバズ・フレーズだけから学んだわけではない。

そして、誰はばかることなく自分でいられる、自分の風変りな不完全さをできる限り見せつけて抜きんでる、実入りのいいビジネスをわたしは立ち上げた。

SNSの投稿、ブログ、マーケティングのEメール、ウェブサイトのコピーライティングのサービスページでは、わたしの奇行や欠点がシェアされている —— かつて「ピザの水曜日」から仲間外れにされる原因となったものが今、ファンやバイヤー、クライアントの獲得につながっている。

こうした人々はわたしのことをよく知っている。

ものすごく夜が遅いこと、この業界に対して暗い考えを持っていること、スーパーマーケットで試食をもらうためにおばさまたちと戦うこと、怠け者で物事を先延ばしにしがちなこと、家の中がひどく散らかっていること、サンドイッチの食べ方がものすごく変わっていることを彼らは知っている。

わたしが買い物がうまくできないことを知っている。

自分の足が嫌いで、リアリティ番組『リアル・ハウスワイブス』が好き過ぎることを知っている。

彼らはわたしの投稿にコメントしたり、Eメールに返信するとき、こんな言葉を添えてくれる。

「わたしの日記、読んだことあった? 」

「わたしだけじゃないって分かってうれしい」

「あなたはわたしがEメールをもらう他の会社の人たちとは全然違う」

「これはまさにわたしが今日、読む必要のあったこと。本物でいてくれてありがとう」

そして、「あなたと仕事がしたい」と続くのだ。

共感できること、人とは違うことが、わたしのコピーライティングの商品や講座、イタリアで開催するライティング合宿、1時間1450ドル(約16万円)のコピーライティング・サービスが売れる理由だ(しばしば予約待ちも出る)。

ビジネスでは、周りがどうしたらうまくいっているかを見て、自分も真似したくなるものだ。あのウェブサイトのフォントと配色、あの声のトーン……キラキラした食事やボートに乗っているインスタグラムの写真もそうだ。

だが、周りに溶け込むと —— ベス・Fのようなケースを回避し、偽の「崇拝者」から手紙を受け取らずに済むかもしれないが —— ビジネスの世界では、十把一絡げにされてしまうだけだ。

それでは退屈な、ありふれた存在として、あなたは見落とされてしまう。

そして、人と違うままで良しとしたわたしたちのような元"中学校ののけ者"にとって、抜きんでることは小気味よい復讐だ。

[原文:The same thing I was bullied for in middle school became the foundation of my successful business]

(翻訳、編集:山口佳美)

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