ビクトリアズ・シークレットは、一部店舗を閉めるという。
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- ビクトリアズ・シークレットは2019年、北米の53店舗を閉店するという。
- 親会社のLブランズは2月27日(現地時間)、第4四半期の決算を発表。ビクトリアズ・シークレットの既存店売り上げは3%減となった。
- ビクトリアズ・シークレットは近年、苦戦を強いられている —— 売り上げは低迷し、その挑発的な広告は一部からこの「#Me Too」の時代に無神経だと批判されている。
アメリカのランジェリー大手、ビクトリアズ・シークレットは今年、一部店舗を閉めるという。
親会社Lブランズは2月27日、第4四半期の決算を発表した。その中で、ビクトリアズ・シークレットの「パフォーマンスが低下している」として、同ブランドの店舗を今年、最大で53店舗閉店すると述べた。既存店売り上げは、2018年の第4四半期、通期ともに3%減少した。
ビクトリアズ・シークレットは近年、苦戦を強いられている。そのセクシー過ぎる広告と際どいショーは、この「#Me Too」時代に共感を得られず、顧客離れが進んでいるとされる。
これは2018年11月、Lブランズのチーフ・マーケティング・オフィサー、エド・ラゼック(Ed Razek)氏の雑誌『Vogue』のインタビューがネット上で大きな話題となったことで、顕在化した。ラゼック氏は、ビクトリアズ・シークレットの毎年恒例のファッション・ショーについて、ショーは「ファンタジー」だから「トランスセクシュアル」のモデルを使う必要はないと思ったと発言した。
「(ショーは)42分間の特別なエンターテインメントだ」とラゼック氏は言った。「そういうものだ」
ラゼック氏のコメントはネット上で激しい非難を呼び、同氏は正式な謝罪へと追い込まれた。
ファッション・ショーの視聴率も打撃を受けた。2018年12月2日にショーを放送したABCによると、番組を視聴したのは330万人で、CBSが放送した2017年の500万人、2016年の670万人から減っている。
そして、ビクトリアズ・シークレットの売り上げが減る一方で、アメリカンイーグルのエアリー(Aerie)やサードラブ(ThirdLove)といった、自分のからだをもっとポジティブに捉えようと訴えるブランドが市場シェアを伸ばしている。
アメリカンイーグルは、エアリーの第3四半期の既存店売り上げが32%増えたと報告している。16四半期連続での2桁成長だ。投資家向けの決算発表で、同社のCEOジェイ・ショッテンスタイン(Jay Schottenstein)氏は、これは同社史上最高の結果の1つだと語った。
[原文:Victoria's Secret is closing dozens of stores (LB)]
(翻訳、編集:山口佳美)