Reuters
- ボーイングの株価は、トランプ大統領が737MAXの飛行停止を発表した後もほとんど変わらなかった。
- 株価は飛行停止とそれがビジネスに及ぼす限定的な影響をすでに織り込み済み。
- 同社の株価は2019年のピーク時から17%下落した。
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ボーイングの株価は3月13日(現地時間)、トランプ大統領が737MAXの飛行停止を命じた後、0.46%上昇した。大統領令は同機の飛行停止を求める議会両党からの幅広い要求に応じたもの。
このニュースを受け、投資家はボーイングの株価が急落すると予想したかもしれない。だが今のところ、同社の株価は年初以来16%高となっている。ボーイングが株価を維持していることには、いくつか理由がある。
まず、ボーイングは2019年、非常に好調なスタートを切った。同社は2018年第4四半期、好調な決算報告を行い、株価は2019年のピーク時には年初から38%高となった。
その後、株価は飛行停止前の最高値を記録した3月1日から17%下落している。
また注目に値するのは、アナリストが、飛行停止はボーイングの長期的なビジネスに限定的な影響しか及ぼさないだろうと述べていること。
3月13日朝に発表した文書の中で、モルガン・スタンレーのアナリスト、ラジーブ・ラルワニ(Rajeev Lalwani)氏は、飛行停止は一時的なものに過ぎず、事故に伴う株価のボラティリティは買いのチャンスを表していると考えられると記した。
航空会社からの発注は長期間にわたり、契約に基づいている。そのため製造メーカーを変更することは簡単なことではない。こうした理由からモルガン・スタンレーは、最悪のシナリオでも発注のキャンセルなどではなく、計画の修正にとどまると述べた。
「最終的に影響は短期的なもので、四半期単位や年単位ではなく、数週間か数カ月にとどまると見ている。安全性と必要な措置が明確になるまでだ」と同氏は記した。
ラルワニ氏は同社に対する「オーバーウェイト(買い)」の評価と、500ドルの目標価格を変えていない ── 500ドルは13日の株価から32%アップとなる。
Markets Insider
(翻訳、編集:増田隆幸)