ザッカーバーグの右腕と呼べる人物もフェイスブックを去った。
- ケンブリッジ・アナリティカのスキャンダルから1年、フェイスブックでは幹部の辞職が相次いでいる。
- 最近では最高製品責任者のクリス・コックスなど、マーク・ザッカーバーグの右腕と呼べる人物も同社を去った。
- 過去12カ月でフェイスブックを去った幹部を見てみよう。
ケンブリッジ・アナリティカのデータ・スキャンダルから約1年、フェイスブックは依然として論争の的になっている。
フェイスブックにとって、ケンブリッジ・アナリティカは同社の初期のスローガン「Move fast and break things」の象徴とも言える。同社はユーザー情報とプライバシーの取り扱いに関して、より責任を負うようになったかもしれない。だが、初期の判断ミスと杜撰なポリシーを補うことはできない。
ケンブリッジ・アナリティカのスキャンダルはフェイスブックをその中核から揺さぶった。なぜなら、同社の根本的なプロセスのいくつかが問題視されたから。
過ちを修正するために、フェイスブックのCEO、マーク・ザッカーバーグはプライバシー重視に方向転換した。だがスタッフ全員がザッカーバーグのビジョンに同意したわけではない。
その結果、同社に最も忠誠を誓っていた人物たちが会社を去った。過去12カ月でフェイスブックを去った幹部を見てみよう。
2018年4月:WhatsAppの創業者、ジャン・コウム(Jan Koum)
David Ramos
在籍年数:3-4年
2018年6月:コミュニーケーションの責任者、エリオット・シュレージ(Elliot Schrage)
Reuters
在籍年数:10年
2018年8月:チーフ・セキュリティ・オフィサー、アレックス・ステイモス(Alex Stamos)
Getty
在籍年数:3年
2018年8月:WhatsApp、Instagram、Messengerのコミュニケーション担当バイスプレジデント、レイチェル・ウェットストーン(Rachel Whetstone)
在籍年数:1年
2018年8月:パートナーシップ担当バイスプレジデント、ダン・ローズ(Dan Rose)
REUTERS/Robert Galbraith
パートナーシップ担当バイスプレジデント
在籍年数:12年
2018年9月:インスタグラムの共同創業者、ケビン・シストロム(Kevin Systrom)とマイク・クリーガー(Mike Krieger)
在籍年数:6年
2018年10月:オキュラスの共同創業者兼CEO、ブレンダン・アイリブ(Brendan Iribe)
ザッカーバーグ(左)とアイリブ(右)
在籍年数:4年
2018年11月:元WhatsApp、ニーラジ・アロラ(Neeraj Arora)
ニーラジ・アロラ(左)
Miikka Skaffari/Getty Images for Breakthrough Prize
WhatsAppの収益化を担当
在籍年数:4年
2019年2月:PR担当幹部、デビー・フロスト(Debbie Frost)
在籍年数:10年
2019年2月:コミュニーケーション担当バイスプレジデント、キャリン・マルーニー(Caryn Marooney)
Caryn Marooney
在籍年数:8年
2019年8月:最高製品責任者、クリス・コックス(Chris Cox)
AP
在籍年数:14年
2019年3月:WhatsAppの責任者、クリス・ダニエルズ(Chris Daniels)
在籍年数:8年
補足:法務責任者、コリン・ストレッチ(Colin Stretch)
Getty
ストレッチは2018年に辞職を発表したが、フェイスブックを取り巻く状況を踏まえ、決定を覆した。フェイスブックはまだ危機的状況にあるが、同氏は2019年夏に会社を去る可能性がある。
在籍年数:8年(現在も在籍中)
(翻訳、編集:増田隆幸)