目黒川にも桜が咲き始めた。
撮影:西山里緒
いよいよお花見シーズンだが、人が飲み会や宴会に繰り出すこの季節は、スタートアップにとってはビジネスチャンスでもある。そんな時に使えそうな、新しいアプリやサービスを集めてみた。
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Uber Eatsは「#手ぶら花見」推し
Uber Eatsは日本の8都市で展開されている。
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まずは最近日本展開を急ピッチで進めているUber Eats(ウーバーイーツ)。フードデリバリーサービスの強みを活かし「#手ぶらで花見」キャンペーンでユーザーにアピールしている。
このキャンペーンは、3月20日から3月26日までの間でUberの公式SNSアカウントをフォローし、Twitterでリツイートかインスタグラムでいいね!をした人の中から抽選でピクニックセットや最大1万円分のプロモコードが当たるというもの。
さらに3月下旬〜4月上旬の週末、上野公園・駒沢オリンピック公園・代々木公園・隅田公園の4つのお花見スポットでオリジナルのレジャーシートを配る(先着順)キャンペーンも展開。
Uber Japanの担当者によると、このキャンペーンは2019年が初めて。
「Uber Eatsの利用経験がない方々に是非お花見をきっかけにトライしていただきたい」
と新たな顧客層の拡大に期待を寄せる。
荷物置き場の需要は3倍に
お花見シーズンに悩みどころなのが荷物の置き場所だ。
撮影:西山里緒
大混雑のお花見シーズンに悩みどころなのが、荷物の置き場所。大荷物を持って歩き回りたくはないけれど、コインロッカーはどこも満杯……。
そんな不安を解消するのが2017年にスタートした荷物預かりサービス「ecbo cloak」だ。スマホで事前に荷物の預け場所を探しておき、時間を指定して予約。あとは予約した場所に行って荷物を預けるだけ、決済はアプリで簡単に済ませることができる。
ecbo cloakの広報によると、2018年には3月後半から4月にかけて、通常の月と比較して、予約の数が3倍に達したという。
「お花見特需」を今年も見越して、同サービスは都内の主要なお花見スポット近くにある荷物の預かりスポットをまとめて紹介。「ecbo cloak」はユーザーの7割が訪日外国人であることから、この記事は英語・中国語・韓国語にも翻訳される予定だという。
「上野などはお花見スポットであると同時に観光地でもあり『預かり需要』が高い。今週末にかけて、すでに通常より予約が好調です」(同社広報)
宴会シーズンは「定額制乾杯アプリ」?
「定額制乾杯アプリ」で、1杯目のカンパイがタダに!?
撮影:西山里緒
以上は外でのお花見に使えるアプリだが、店での宴会に使えるアプリで最近じわじわと増えてきているのが、「定額制乾杯アプリ」だ。
月額でお金を支払えば、居酒屋やバーでの最初の1杯が無料になるというもので、ここ1年ほどでさまざまなサービスが参入し、激戦区となっている。
2018年7月に始まっているのは「GUBIT(グビット)」。月額980円で、東京都内を中心とした首都圏エリアでの「乾杯」サービスが受けられる。こちらは関東が中心だが、関西地方ではNTT MEDIASが始めた「nomeru(のめる)」という似たアプリもある。
さらに参入は相次ぐ。月額500円という低い価格帯で「nomocca(ノモッカ)」が2019年3月に始まり、花見シーズンの4月には初月無料キャンペーンを展開。5月にはさらに「welnomi(ウェルノミ)」というアプリのスタートが控えているなど、業界に「定額制乾杯」の波が押し寄せている。
お花見シーズンには、財布のヒモもついついゆるみがち。1杯目が無料だと思ってどんどん頼んでいたら結局いつもより使いすぎてしまった……なんてことのないように注意したい!?
(文・西山里緒)