犬用ダウンジャケットに約5万円! ミレニアル世代は、子どもを持つ代わりにペットを甘やかす

犬

愛犬のためには、お金を惜しまない。

Sally Anscombe/Getty Images

  • アメリカのファッション情報サイト「Fashionista」によると、ミレニアル世代の若者たちはペットの犬に着せる服に400ドル(約4万5000円)以上も使っている。
  • 結婚やマイホームの購入、子どもを持つといった伝統的な"人生の節目"を迎えるのが遅れているミレニアル世代は、代わりにペットを飼うことを選択している。
  • 子育てに数十万ドルがかかることを思えば、どんなにペットを甘やかしても安いものだ。

ミレニアル世代の若者はペットの犬が大好き —— だからこそ、彼らは犬のために400ドル以上する服を買う。

これは犬用の高級ダウンジャケットの値段だ。ラグジュアリー・ブランドの「モンクレール・ジーニアス(Moncler Genius)」とドッグウェア・ブランドの「ポルド・ドッグ・クチュール(Poldo Dog Couture)」のコラボ商品だと、Fashionistaが報じている

だが、犬用の高級ウェア市場に参入しているのは彼らだけではない。ドッグウェア・ブランドの「ベリー・インポータント・パピーズ(V.I.P.)」は160~202ドルで犬用のスウェット風ウェアを、ファッション・ブランドの「ヘムスミス(Hemsmith)」はドッグウェア部門を立ち上げ、クルーネックTシャツ(48ドル)やパーカー(60ドル)などを販売しているという。

こうした高級ペットウェア業界をけん引しているのは、「20~30代後半のミレニアル世代」だとFashionistaは報じている。「これまで一般的に結婚や子育てに忙しいとされてきた世代だが、現代では当てはまらないのかもしれない」という。

カルチャー戦略・トレンド予想を手掛ける企業「Cassandra」のインサイツ・ディレクター、エミリー・アナトール(Emily Anatole)氏は、「子どもを持つことを先延ばしにしたり、そもそもあきらめたりする中で、彼らは代わりにペットに注意を向けている」とFashionistaに語った。アナトール氏は「多くの人々がペットを自分の子どものように扱い、より多くの可処分所得をペットのために割いている」と指摘する。

アメリカでは2018年、ミレニアル世代の14%がペットケア関連の高級アイテムを購入した —— これは、子どもに高級品を買い与えたミレニアル世代の割合(18%)と遠く離れた数字ではないと、アナトール氏のデータをもとにFashionistaは報じている。

そして、ミレニアル世代がお金を使う犬用の高級アイテムは服だけではない —— Business Insiderでも以前報じたように、高級なフードもその1つだ。ニールセンのデータは、ペットを飼っている世帯のペットフードへの年間支出は2007年から2017年の間に36%増えたことを示していて、プレミアムフード・ブランドの市場参入につながったという。

ミレニアル世代の若者とそのペットの関係性について、シカゴにある犬用のデイケア・センター「DoGone Fun」のオーナー、ビバリー・ペトルニッチ(Beverley Petrunich)氏は、「彼らはペットを初めての子どものように扱っている」と、ウォール・ストリート・ジャーナルに語った。

飼い犬を甘やかすためにミレニアル世代は大金をはたいているかもしれない。だが、今日のアメリカで子育てにかかる費用よりは安い —— メリルリンチのレポート『The Financial Journey of Modern Parenting: Joy, Complexity, and Sacrifice』によると、平均で23万ドルかかるという。

この費用の高さが、子どもを持つかどうかのカップルの決断に影響を及ぼしている。同レポートによると、1970年に親になるかどうかを決めるのに経済状況が影響すると答えたカップルは約33%だったが、今日ではその数字は73%に増えている。

そして、ニューヨーク・タイムズが2018年に行った調査では、子育てにかかる費用はこれまでになく高くなっていることが分かった —— 子どもを持たないもしくは理想よりも子どもの数が少ない主な理由はお金だと、Business Insiderも報じた

ペットの犬を初めての子どものように扱う方が安いのだ —— どんなに高級な服を買い与えたとしても。

[原文:Raising kids is so expensive in America that millennials are prioritizing their pets instead and dropping up to $400 on designer dog clothes]

(翻訳、編集:山口佳美)

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