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「iPhone」検索、中国で48%減少。関心薄れECサイトで再値下げ

アップルストア

中国市場での不振が原因で、アップルは2019年初め、業績予想の下方修正を余儀なくされた。

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中国の主要ECサイトで3月に入って、iPhoneの販売価格が引き下げられている。検索ポータルバイドゥ(百度)でのiPhoneの検索件数も、2月は前月比47%減少したという。他社が相次ぎ発表した折りたたみスマホなどに話題が集まり、アップルは2番目の市場である中国で存在感を出せずにいる。

Tmall(天猫)、JD.com(京東商城)、蘇寧易購(Suning Yigou)など中国のECサイトは2019年1月初旬、発売されたばかりのiPhone XSとiPhone XS Maxの販売価格を引き下げた。3月に入って、再び値下げを実施。Tmalに開設された蘇寧易購旗艦店のiPhone XS(64GB)の価格は7299元(約12万円)で、アップルストアで買うより1400元(約2万3000円)安くなっている。

値下げ効果は鮮明で、現地メディアによると3月の値下げ以降、TmallでのiPhoneの販売台数は1.5倍に増えたという。

iPhone 8を使っている北京の会社員、王潤さん(27)は、「5年以上iPhoneを使い続けているので、次の機種もiPhoneにしたいけど、価格が高すぎて手が出ない。安くなったら買いたいという人はたくさんいると思う」と話した。

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サムスンとファーウェイは折りたたみスマホを発表し、話題を呼んだ。

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一方、ファーウェイ(華為技術)のスマホを使う蘇勝男さん(31)は、「機能やコスパの面では中国メーカーの方がずっと優れている。値下げしないと売れないってことは、iPhoneは最後の頼みのブランド力もなくなっているということ」と厳しい目を向けた。

iPhoneへの関心そのものも薄れている。ニュースサイトCNBCは調査会社Longbow Researchの調査として、バイドゥでの「iPhone」の検索回数が2月は前月比48%減少したと報道した。検索回数の減少は5カ月連続で、つまり新iPhoneの9月の発表以降一貫して減り続けている。

サムスンとファーウェイは2月に折りたたみスマホの発売を発表し、シャオミ(小米科技)も発売に向け、コンセプト動画を公表している。

技術のイノベーションでライバルに注目が集まる中、アップルの苦戦はしばらく続きそうだ。

(文・浦上早苗)

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