トランスワールド航空(TWA)のボーイング747の前でポーズをとるモデル。
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- 民間航空会社の出現は人々の移動方法を変えた。
- IATAが発表した最新データによると、2017年には41億もの人が飛行機を利用、前年比7.3%増となった。
- 1950年代中頃、ジェット旅客機が登場し、航空業界は急速に発展した。
- だが乗客数は飛躍的に伸び、今では空の旅への不満も増大している。
- エコノミークラスの昔と今を比べてみよう。
過去1世紀、空の旅の出現は人々の移動方法を変えた。世界はより近くなった。
近年の航空業界の成長は、特に目覚ましい。
「2000年、平均的な人が飛行機に乗る頻度は43カ月に1度だった」と国際航空運送協会(IATA)の事務局長兼CEOのアレクサンドル・ドゥ・ジュニアック(Alexandre de Juniac)氏はステートメントで述べた。
「2017年、22カ月に1度になった」
「空の旅はかつてないほど身近になった。人々は仕事で、旅行で、教育で世界を飛び回ることができるようになっている。航空業界は自由のビジネス」とエールフランスの元CEOでもある同氏は続けた。
IATAが発表した最新の乗客データによると、2017年、41億もの人が飛行機を利用した。前年比7.3%増となった。
1950年代中頃、ジェット旅客機が登場し、航空業界は急速に発展した。
だが乗客数は飛躍的に伸び、今では空の旅への不満も増大している。実際、ジェット機による空の旅の初期、「古き良き時代」についての思い出話は少なくない。
そこで我々はエコノミークラスの昔と今を比べてみた。
1952年、ブリティッシュ・エアウェイズ(British Airways)の前身、ブリティッシュ・オーバーシーズ・エアウェイズ(British Overseas Airways Corporation)のデ・ハビランド・コメット(De Havilland Comet)がジェット旅客機時代の幕を開けた。
世界初のジェット機による定期旅客便はブリティッシュ・オーバーシーズ・エアウェイズの36席のデ・ハビランド・コメット G-ALYP。ロンドン・ヒースロー空港と南アフリカのヨハネスブルクを結んだ。
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だが、ボーイング707と、
AP
ダグラスDC-8がジェット機時代の初期の主力機となった。
AP
ボーイング707の機体幅は148インチ(約3.8メートル)、エコノミーの座席構成は1列6席。DC-8の機体幅は147インチ(約3.7メートル)。
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707は客室レイアウトはボーイング727と同じ。
Reuters/Mike Segar
737とも同じ。
Lufthansa
信じられないことに、ボーイングのナローボディー機の機体幅はずっと変わっていない。最新鋭のボーイング737MAXの機体幅も同じ148インチ、座席構成も1列6席。
Southwest Airlines
1970年代初頭のボーイング747の登場が、ワイドボディー機時代の到来を告げた。747のほかには、
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ロッキード L-1011 トライスター、
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マクドネル・ダグラス DC-10。
AP
ボーイング747は乗客1人あたりのコストを劇的に下げ、空の旅はかつてないほど手頃になった。空の旅の大衆化を実現した。
AP
ワイドボディー機は、今までにないエコノミークラス体験をもたらした。
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当時、ワイドボディー機のエコノミーは、この写真のエティハド航空のエアバスA380のように大きく、広かった。
Hollis Johnson
だが、1つ大きく違うのは、以前ほど足元のスペースが広くないこと。
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シートもそう。大きく快適だったシートは、スリムなシートに変わった。
Fox Photos/Getty Images
軽量で、スタイリッシュ。
Southwest Airlines
だが、クッション性に欠け、あまり快適とは言えない。
United Media
良い面を見ると、空の旅は今、以前に比べて飛躍的に安くなっている。特に、格安航空会社、超格安航空会社が人気を集めている。
Spirit
だが残念ながら、サービスをオプションにする価格戦略も取っており、座席指定や荷物の預け入れなどには現状、追加料金がかかる。その結果、荷物棚はいっぱい。
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機内エンターテインメントは、パンナムが1965年に試験導入して以来、大きな発展を遂げた。
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最近は、多くの航空会社が無料のストリーミング・エンターテインメント・メニューか、個別の機内エンターテインメント・システムのどちらかを提供している。
Delta
フライトアテンダントもスマートフォンなどの最新テクノロジーを使い、乗客に価値ある情報を提供している。
United Airlines
その昔、空の旅はよりフォーマルなものだった。今は、かなりカジュアルになった。
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機内食に話題を移そう。昔は機内食は当たり前だった。
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今では通常、長距離国際線のみ。
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多くの場合、エコノミーの機内食と言えば、飲み物と軽食。
Benjamin Zhang/Business Insider
最後に空港について。利用者が格段に少なかったため、混雑もさほど問題ではなかった。
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現在、我々が利用するたびに経験する行列とはまったく違っていた。
Business Insider
(翻訳:Ito Yasuko、編集:増田隆幸)