マクドナルドが行った約330億円の買収とは?
Hollis Johnson/Business Insider
- 米マクドナルドは AIスタートアップ、ダイナミック・イールド(Dynamic Yield)を3億ドル(約330億円)で買収した。
- 新しいテクノロジーによって、マクドナルドのドライブスルー・メニューは時間帯、天候、あるいは販売状況といった要因をもとに、瞬時にアップデート可能になる。
- マクドナルド、バーガーキング、スターバックスなどは、よりパーソナライズされた顧客体験を提供することで顧客単価を上げようとしている。
米マクドナルドはデジタル化する世界に対応するために大型投資を続けている。
3月25日(現地時間)、米マクドナルドはAIスタートアップ、ダイナミック・イールド(Dynamic Yield)の買収を発表した。ダイナミック・イールドはパーソナライゼーションと決断ロジック・テクノロジーに特化したスタートアップ。米マクドナルドは買収に3億ドル(約330億円)を費やしたと関係者はBusiness Insiderに語った。
マクドナルドのドライブスルー・メニューは「もう1品いかがですか」と勧めてくる。
McDonald's
新しいテクノロジーによって、マクドナルドのドライブスルー・メニューは時間帯、天候、あるいは販売状況といった要因をもとに、瞬時にアップデート可能になる。メニューは購入したメニューに応じて、さらに追加の1品を勧めるようにもなる。のショッピングカートに品物を追加した後、アマゾンが追加アイテムを提案してくることに似ている。
マクドナルドは2018年にドライブスルーでこのテクノロジーのテストを開始、2019年、アメリカ全土で新しいドライブスルー・メニューを展開する計画。またセルフオーダー端末とアプリにもこのテクノロジーを導入する。
「今回の買収によって我々は、テクノロジーとデータが我々の未来において果たす役割を高め、顧客にパーソナライズされた体験を提供するという我々のビジョンを実行するスピードを早めるという能力を拡大している」とマクドナルドのスティーブ・イースターブルックCEOは声明で述べた。
テクノロジーを使って、顧客体験をより優れたものにすることはマクドナルドの注力すべき課題となっている。
アマゾンのようなeコマース企業は膨大な顧客データを保有し、顧客層をターゲティングしたり、顧客の利便性を高めている。マクドナルド、バーガーキング、スターバックスなどは、モバイルアプリや会員プログラムを使って、同じように顧客をトラッキングし、おすすめメニューを提案するなど顧客単価を上げようとしている。
[原文:McDonald's made a $300 million deal to sell you things like Amazon does]
(翻訳、編集:増田隆幸)