「髪を切るように引越しを」敷金礼金手数料ゼロ・スマホひとつで契約できる賃貸サービス「OYO」上陸

OYO Yahoo!

3月28日の記者会見の様子。左から、ヤフーの川邊健太郎CEO、OYOのリテシュ・アガルワルCEO、OYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPANの勝瀬博則CEO。

撮影:西山里緒

ホテル業界に革命を起こしたインド発のベンチャー「OYO」がヤフーと手を組み、ついに日本に上陸した。日本ではスマホ一つで物件探しから入居ができ、数日間の試し住みができるサービス「OYO LIFE」を展開する。

OYOの日本支社「OYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPAN」が3月28日、記者会見で発表した。会見には勝瀬博則CEOが登壇したほか、本国OYOのリテシュ・アガルワル CEO、ヤフーの川邊健太郎 CEOも駆けつけた。

髪を切るように引越しする

勝瀬博則CEO

3月、ビジネスインサイダージャパンの単独インタビューに応じたOYOの勝瀬博則CEO。

敷金・礼金・仲介手数料が無料、契約から退去まで手続きがすべてスマホで完結。すべての家は家具・Wi-Fiを完備し、引越しにかかる面倒な準備は不要。インド発ベンチャー「OYO」が日本で賃貸事業に革命を起こそうとしている。

「髪を切るように、引越しができれば」。

ビジネスインサイダージャパンの取材に対し、OYOのコンセプトを、勝瀬CEOはそう表現した。部屋のタイプは3つあり、それぞれマンションタイプ(10万〜100万円)、戸建タイプ(30万〜100万円)、シェアハウスタイプ(5万〜8万円)と、家賃は普通の賃貸住宅よりはやや割高だ。

OYOは「数カ月で家を住み替える」というライフスタイルを提唱しており、今回発表のお試し住みはその一環だ。

OYO LIFEのホームページでは、31〜90日の入居と、91日以上の長期滞在入居、および出張などのビジネス利用を提案。よっぽどの事情がなければ1年以上は入居するのが通例の、日本の賃貸の概念に、根本から挑む。

『OYO ROOMS』部屋イメージ。

提供:OYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPAN

OYOと従来の不動産業の違いを「大手キャリアスマホと格安SIMスマホ」の違いだ、と勝瀬CEOは説明する。

ドコモやソフトバンクなどが提供するスマホは、毎月支払う値段は割高だが、初期費用をほとんどかけることなくスマホを手にすることができる。同じように、OYOでも初期費用がかからない分を、月々の家賃で回収する。

家事代行・カーシェアも1カ月無料

ウィークリーマンションをはじめとして、「ゼロ円で入居できる」コンセプトの賃貸住宅は以前から存在した。それらと何が違うのかを聞いてみると、意外にも勝瀬CEOは「(仕組みとしては)一緒です」と答える。

異なるのは、掲載数と、スマホ決済などの徹底した利便性だ。

「アマゾンって、売っているものは(他のサービスと)一緒じゃないですか。違うのは商品の数と、ワンクリックで買えるところと、翌日配送やトラブル処理の部分、そしてAmazon Primeで音楽や映画が見られるところ」(勝瀬CEO)

売っているものは同じだが、付帯するサービスや特典の充実度が違う—— 勝瀬CEOはそう胸を張る。

実際に、3月28日の発表では、OYOと提携している企業が提供する家事代行やカーシェアリングなどのサブスクリプションサービスが1カ月無料で利用できるサービス「OYO PASSPORT」も発表した。

事前登録で1万3000人が応募

記者会見に登場したOYO リテシュ・アガルワルCEO。

記者会見に登場したOYO リテシュ・アガルワルCEO。

OYOは2013年、インドで当時19歳だったリテシュ・アガルワル氏が創業した。

インドでは格安ホテル業者として知られ、ソフトバンク・ビジョン・ファンドから10億ドル(1100億円強)の資金調達も達成している。

日本の場合は、ホテル市場の10倍とも言われる大きな市場を持つ賃貸事業に参入していく。まずは都内から1000室以上の物件数でスタート。2月20日のサービス発表以降、すでに1万3000人以上が事前登録をしており、注目度の高さが伺える。

カギとなるのは「数カ月で家を住み替える」というOYOが提唱するライフスタイルに共鳴する人が実際どれだけいるかにかかってくるだろう。

物件獲得も急がれる。現在社員は約170人ほどで、そのうち約50人が不動産獲得のための営業という。

ローンチから5年で8カ国・500以上の都市に展開と、急成長を遂げたOYOは、日本でも不動産業界に変革を起こすことができるのか。

(文・写真、西山里緒)

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