道路に描いた3つの白い印でテスラの自動運転をハッキング

キーンのYouTubeより。

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Keen Labs via YouTube

  • テンセント傘下のキーン・セキュリティー・ラボのサイバーセキュリティー研究者は、テスラの自動運転機能を欺いて、テスラ車を対向車線に向けることができたと述べた。
  • テスラは同ラボの研究に感謝しているが、現実の世界でそのような問題に直面したドライバーはいないと述べた。

実績豊富なサイバーセキュリティー企業は、走行レーンに描いた3つの小さな白い印でテスラの自動運転機能を混乱させることができたと述べた。

テスラの「バグ報奨金プログラム」で2度、報奨金を受け取っていることで知られるキーン・セキュリティー・ラボは3月31日(現地時間)、車道の路面に物理的に手を加えることでテスラの自動運転機能Autopilotのレーン認識を誤作動させる方法を見つけたと調査報告書に記した。

まず初めにチームはAutopilotを混乱させるために、左側のレーンラインを不鮮明なものにした。チームによると、これは現実世界で実際に行うことは非常に困難で、しかもテスラのコンピューターはすぐに対応した。

不鮮明な左側の走行ライン。テスラのAutopilotは認識をストップした。

不鮮明な左側の走行ライン。テスラのAutopilotは認識をストップした。

Keen Labs

「走行中のテスラ車のレーン認識機能を無効化するために、悪意を持った攻撃者が現実世界で密かにこうしたことを行うことは困難」とキーンは記した。

またキーンの研究者は、テスラはすでにAutopilotのテストに数多くの「異常レーン」を追加しているため、こうした状況にうまく対応できたのではないかと考えていると述べた。

最初のアイデアはうまく行かなかったものの、次にキーンは、テスラ車に実際には存在しないレーンを走行させようと考えた。研究者は路面に合流レーンの白い破線を真似た3つの小さな四角を描き、車を左側の対向車線に向けようとした。

3つの小さな四角を走行レーンに描き、車を左側の対向車線に向けようとした。

3つの小さな四角を走行レーンに描き、車を左側の対向車線に向けようとした。

Keen Labs

「攻撃者がこうした印を使って自動運転で走行中の車を正しくない方向に向けようとすることは、時に自動運転車がレーン認識を失敗することよりも危険性が高い」とキーンは述べた。

「もし自動運転車が、偽のレーンが反対車線に向いていることを理解していれば、こうした偽のレーンは無視され、事故を防ぐことができるだろう」

キーンの指摘への返答の中でテスラは、これは現実世界の問題を反映しておらず、報告書が特定したいかなる問題にも遭遇したドライバーはいないと述べた。

「このデモンストレーションでは、研究者は車の周囲の物理的な環境に手を加え(路面にテープを貼ったり、レーンのラインを変更するなど)、自動運転で走行中の車の挙動を変えようとした」とテスラは述べた。

「これは現実世界の問題ではない。ドライバーはいつでもハンドル、ブレーキを使ってAutopilotを簡単に解除できる。ドライバーは常にそうした事態に備えておかなければならない」

テスラの広報担当者は、今回のキーンの指摘は同社のバグ報奨金プログラムに適格するものではないが、キーンの研究者の洞察に非常に感謝していると述べた。

「我々は、調査には途方もない時間、努力、そして技術が費やされていることを理解している。これからも同グループからのレポートを楽しみにしている」

[原文:Hackers steered a Tesla into oncoming traffic by placing 3 small stickers on the road

(翻訳、編集:増田隆幸)

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