1日に約8キロ歩くことも。
Chris Curley
- 筆者は4年近く、トレッドミル・デスク(デスク付きのルームランナー)を使っている。このデスクを使うようになって、働き方が大きく変わった。
- トレッドミル・デスクを使うことで、働きながら1日に最大で約8キロ歩くことができ、ダイエットにも役立った。
- ワークスペースにトレッドミル・デスクを設置するのに大金をはたく必要ない。
今から3年半前、筆者は30歳の誕生日を目前に腰を痛めていた。
5年前からフルタイムで在宅ワークをしてきたが、座りっぱなしのライター生活の影響が出始めたようだ。
幸運なことに、ワークスペースの設定を変えるのに上司の許可をもらう必要はない。そこで、筆者は"職場"にトレッドミル・デスクを置くことにした。
最近では、働きながら1日に4、5マイル(約6.4~8キロメートル)のウォーキングをしている。実際、今もこの記事を書きながらのんびり時速2マイルで歩いている。腰の痛みは遠い過去のものになった。
トレッドミル・デスクを使って、頭がすっきり
ウォーキングの健康面でのメリットはよく知られている。脳の血流を良くし、関節痛を和らげ、免疫力を上げるといった効果が期待できると言われている。
だが、プロスワン(PLos One)に掲載されたトレッドミル・デスクの使用に関する研究によると、ウォーキングと仕事を同時に行っても、学習やタイピングといった認知機能に大した効果はないという。
一方で、 Computers in Human Behaviorに掲載されたものを含め、いくつかの研究でウォーキングの後に注意力や記憶力が増すことが分かっている。
なぜ両立できないのだろうか? もっと戦略的になる必要がある。
筆者の場合、スローペースで歩くのはメールをチェックしたり、ちょっとしたタスクをこなすのにちょうどいい(原稿を書くこともあるが、ペースが多少落ちるし、最終的には動かずに編集しなければならない)。
大半の研究は、トレッドミル・デスクの長期的な使用の効果を見落としている。
筆者もじっくり考えたり、複雑なタスクに取り組むときは普通のデスクに座らないとダメだが、何年もトレッドミル・デスクを使ってきた自分にとって、歩きながらPCで文章を書くことはもはや習性になっている。
トレッドミル・デスクを使う時間が減ると、間違いなく違和感がある。ウォーキングは筆者を幸せにし、活力を維持する助けになっている。
ダイエットにも役立つ?
1日に4、5マイル歩くだけでは、体重を減らすのに大した効果はない。
筆者はもっと健康的になりたいと考えていたが、ウォーキングだけで体重が減らせるとは思っていなかった。
だが、トレッドミル・デスクにカロリー計算アプリを連動させたことで、5カ月で12ポンド(約5.4キログラム)落とすのに役立った(大した効果が出ていないように聞こえるかもしれないが、これが筆者の目標だった)。
トレッドミル・デスクは、晩酌や時々の豪華な食事を諦められない筆者のダイエットの成功には欠かせないものだった。
ただ、平日に1、2マイル余分に歩くと、木曜の夜にはマンハッタンでカロリーを気にせず食べたり、飲んだりしていた。
つまり、少し健康になるためにあまり多くを譲らずに済んだのだ。
大金は必要ない
トレッドミル・デスクを導入する大きなハードルの1つはコストだ。本格的なものを導入しようとすると、数十万円はくだらない。
フリーランスのライターである筆者に、そんな金額を出す余裕はない。
ただ、本格的に走るためのルームランナーでなければ、650ドル(約7万2000円)以下で手に入れることが可能だ。
筆者が使っているトレッドミル・デスクは、アマゾンで339ドルで買える高さ調整可能なコンピューター・デスクと、260で買える旧型のルームランナーを組み合わせたものだ。床がフローリングなら、下に滑り止めの敷物を敷いた方がいい。
それでも安い買い物ではないし、ルームランナーにデスクを取り付ける手間もかかる。だが、循環器系の健康と精神的な健康が手に入ると考えれば、悪くない買い物だ。
[原文:I walk four to five miles a day on my treadmill desk, and it's completely changed the way I work]
(翻訳、編集:山口佳美)