クルーズ船スタッフの弁護士が聞いた、最もショッキングなこと

クルーズ船スタッフの弁護士が聞いた、最もショッキングなこと

検査をくぐり抜けるために食材を隠すクルーズ船がある。

Ted S. Warren/Associated Press

  • 一部のクルーズ船では、マネージャーがスタッフに、不適切に保存している食材や不衛生な調理器具を衛生検査官に見つからないよう、スタッフの船室に隠すよう指示する。クルーズ船のスタッフや乗客にかかわる案件を専門とする弁護士、ジム・ウォーカー氏は語った。
  • 2013年、高級クルーズラインのシルバーシー・クルーズが運営するクルーズ船で食材や食器、調理器具の隠蔽が見つかった。アメリカ疾病管理予防センターがスタッフからの通報を受け、抜き打ち検査を行った時のこと。
  • シルバーシー・クルーズの広報担当者は当時、CNNにその船は「例外」だったと語った。だが、ウォーカー氏は、彼が行ったフェイスブックのアンケートでは90%以上(回答数は100人以上)が、クルーズ船で働いている時に食材を自分たちの船室に隠すよう指示されたと回答したと述べた。

クルーズ船は食中毒の温床になり得る。腐った食材や不衛生な調理器具を通して、何百人、何千人もの乗客に広がる。そのためアメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、クルーズ船を検査し、適切な衛生管理と食料保存の手順が守られているかどうかを確認している。

だが時には検査をくぐり抜けようとするクルーズ船があると、クルーズ船のスタッフや乗客にかかわる案件を専門とする弁護士、ジム・ウォーカー(Jim Walker)氏はBusiness Insiderに語った。

ある案件では、クルーズ船のマネージャーがスタッフに、不適切に保存している食材や不衛生な調理器具を衛生検査官に見つからないよう、スタッフの船室に隠すよう指示したとウォーカー氏は語った。その食材はその後、乗客に提供されると彼は続けた。

2013年、高級クルーズラインのシルバーシー・クルーズが運営するクルーズ船で、食材や食器、調理器具の隠蔽が見つかった。アメリカ疾病管理予防センターがスタッフからの通報を受け、抜き打ち検査を行った時のこと。

CDCはこの船の検査を不合格とし、隠蔽を「組織的な行為」とした。牛乳、生肉、チーズを含む台車15台分もの食材や食器、調理器具を調理室からスタッフの船室に移し、検査をくぐり抜けようとした。またCDCは、食材を使えなくするために「高濃度の液体塩素」を注いだと述べた。

シルバーシー・クルーズの広報担当者は当時、CNNにその船は「例外」だったと語った。だが、ウォーカー氏は、彼が行ったフェイスブックのアンケートでは90%以上(回答数は100人以上)が、クルーズ船で働いている時に食材を自分たちの船室に隠すよう指示されたと回答したと述べた。

「信じられないかもしれないが、何人ものクルーズ船スタッフが『なぜこんなことを聞くのか? 私が働いていたクルーズ船ではいつも行われていた』と述べた」

[原文:A lawyer who reps cruise-ship workers reveals the most shocking thing he's heard about their job

(翻訳:Makiko Sato、編集:増田隆幸)

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