「Google Cloud Next ’19」が開幕。大阪リージョンを間もなく開始、韓国などにも拠点拡大

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モスコーンセンターに隣接するシネコン「AMC Metreon」の壁面に登場した壁面広告。南・北2つのモスコーンセンターだけでなくMetreonの一部や周囲のホテル会場など、市内中心部をジャックして行われる。

4月9〜11日(現地時間)に開催されるグーグルのクラウドサービスの年次カンファレンス「Google Cloud Next ’19」が、米サンフランシスコ市内のモスコーンセンターで開幕した。初日の基調講演に合わせ、複数の新発表が行われている。

その1つが、グーグルのクラウドサービス群「Google Cloud」におけるリージョンの拡大だ(リージョンとはサーバー群の設置地域のこと)。

プレス向けの事前会見に答えるグーグルの担当者

プレス向けの事前会見に答えるグーグルの担当者。左から、グローバルエコシステム&ビジネス開発担当VPのケビン・イチプラニ(Kevin Ichhpurani)氏、ストレージ&データベースのプロダクトマネージメント ディレクターのドミニク・プラウス(Dominic Preuss)氏、サーバーレス技術などのプロダクトマネージメント ディレクターのオレン・テイク(Oren Teich)氏。

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今後開設するものまで含めた、Google Cloudの最新リージョン展開。

グーグルによると、Google Cloudはこの3年で15の新たなリージョン、13の国で展開するようになったが、2020年には新たに韓国・ソウルと米ソルトレイクシティにもリージョンを拡大する。まず2020年の早い時期に「ソウルリージョン」がオープン、続いて「ソルトレイクシティリージョン」も提供を開始する。

またすでにアナウンス済みの日本で2番目のリージョンである「大阪リージョン」は、今後数週間のうちに稼働開始することが、あらためてアナウンスされた。

今回の新発表のリージョンも合わせて、2020年にGoogle Cloudは世界全体で23リージョンが稼働することになる。

「アジアの通信とゲーム産業の拠点」と「シリコンスロープ」のクラウドを強化

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既存のリージョンと発表済みのリージョンを加えて23リージョンが稼働予定。

ソウルとソルトレイクシティを選んだ理由についてもグーグルは明らかにしている。

まず韓国は、世界的な通信産業、IT企業、またeSportsをはじめとするゲーム産業が盛んで、ゲームの開発企業も集積されている地域であることがその理由の1つだ(グーグルはリリース文のなかで、サムスン、韓国のゲーム会社大手Netmarble、EC大手TMON、LGの関連会社LG CNSの社名を挙げている)。

一方のソルトレイクシティは、西海岸のシリコンバレー、東海岸(ニューヨーク周辺)のシリコンアレーなどと並ぶIT産業の集積地「シリコンスロープ」として知られるエリア。ソルトレイクシティリージョンの追加によって、アメリカ国内のリージョンは6つに増えることになる。

オープンソース企業の戦略パートナー強化も

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Google Cloud Next ’19初日に合わせ、オープンソース系企業の新たな戦略パートナー7社を発表。「統合的な体験、サポート、支払い処理」をうたう。

また同時に、MongoDBなどをはじめとする大手オープンソース系企業との戦略パートナーシップ、サーバーレス実行環境「Cloud Run」のβ版も正式発表した。

Google Cloud Next ’19は、基調講演など一部がライブストリーミングで以下のチャンネルで配信される予定だ。

(文・写真:伊藤有、取材協力:グーグル)

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