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まっすぐジャンプしてみて! どれくらい高く飛べた? 何秒間、空中にとどまっていられた?
地球では、1秒で0.5メートル以上のジャンプが可能。しかし、同じ力で月や火星、さらには彗星のような太陽系の他のどこかで跳躍すると、それぞれの世界の質量が異なるために、まったく違う状況が生まれる。
ありがたいことに、天文学者のスチュワート・ロウ(Stuart Lowe)氏とクリス・ノース(Chris North)氏が「High Jump」と呼ばれるアプリを使って、違う星でのジャンプの高さを数値化してくれた。
彼らのアプリは星の重力の影響を計測できる。シンプルで教育的。そして、奇妙ほど中毒性がある。
他の星ではどれくらい高く飛べるのだろうか? そして、それはどのくらいの時間なんだろうか?
地球。あなたが少し前にジャンプした場所。
NASA
地球で人間が垂直にジャンプした場合。1.5フィート(約0.46メートル)地面から離れる。時間にして1秒。
月面。地球以外で唯一、人間がジャンプした場所。
NASA
月の表面重力は地球のたった17%。同じ力でジャンプすると、地面から3メートルほど離れる。約4秒間、空中にとどまれる。
地球の300倍以上の質量を誇る木星では、重力によって引っ張られる力が大きい。
Hubble Heritag
全然ジャンプできないね。
火星で試してみよう。月よりも大きいが、地球よりははるかに小さい。重力は地球の約3分の1だ。
NASA
わお! まるでマイケル・ジョーダンだ。地面から約0.9メートル。2秒間、宙に浮くことができる。
冥王星は準惑星かもしれないが、それでもかなり大きい。どのくらい高く飛べるだろうか?
NASA/JHUAPL/SWRI
冥王星の表面重力は地球の6%ほど。軽いジャンプで約7.6メートル飛び上がり、9~10秒間その眺めを楽しむことができる。
土星の第2惑星「エンケラドゥス」は、氷のような地殻の下に液体の海を覆い隠していて、時々、間欠泉が吹き出す。生命を育む可能性もあるが、その直径は月のわずか14%しかない。
Cassini Imaging Team, SSI, JPL, ESA, NASA
Source: NASA
エンケラドゥスでのジャンプは最高に楽しい。約42.7メートルも飛べるが、着地の衝撃は地球上でのジャンプと同じ。滞空時間は1分だ。
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星は、欧州宇宙機関(European Space Agency)の着陸機「フィラエ(Phillae)」が動き回るために、表面に銛を打ち込まなければならないくらい、重力が弱い。ここでジャンプをしたら、何が起こるのだろう… …。
European Space Agency
Source: Universe Today
おっと! チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星でジャンプすると、宇宙空間をひたすら漂うことになりそうだ。別の言い方をすれば、あなたの脚力は、この彗星の重力から逃れるのに必要な速さを上回る。
Source: Wired
Amazon.com
GitHubのこの天体ジャンプゲームは、ロウ氏とノース氏による著書「Cosmos: The Infographic Book of Space」の一部だ。これを使って星の大きさを比較したり、星くずの元素組成を学んだり、日食の日時を調べることもできる。
(Sarah Kramer がこの記事の作成をサポートしてくれた)
[原文:Here's how high you could jump on other worlds in the solar system]
(翻訳:梅本了平)