最新レポートが可能性を指摘! ロボットは今後10年でアメリカの金融街から130万の雇用を奪う

ウォールストリート

Spencer Platt/Getty Images

  • 銀行や金融サービス業界の仕事は2019年も依然として人気だ。
  • だが、最新のレポートによると、自動化の影響で130万の雇用が失われるもしくは配置替えになる見込みだ。
  • 銀行各社はすでに人工知能(AI)に投資を始めていて、その技術が労働者に置き換わることを認識している。

求職者にとって、銀行業界は最も人気の高い業界の1つだ —— だが、その多くの仕事は近いうちに消えていくかもしれない。

リンクトイン(LinkedIn)の最新レポートによると、ドイツ銀行の世界的なマネーロンダリング(資金洗浄)への関与疑惑や、ウェルズ・ファーゴが自動車ローンや住宅ローンの借り手から過剰な料金を徴収していたことに対する非難といった、大手銀行のスキャンダルが相次いでいるものの、アメリカではこれらの企業で働くことを希望する人は多い。

実際、バンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス、シティグループ、ウェルズ・ファーゴ、JPモルガン・チェースは、2019年の最も人気の職場トップ30にもランクインしている。リンクトインは、銀行がテクノロジー関連の雇用を強化する中で、大卒の才能あるソフトウエア・エンジニアや開発者を引き付けていると指摘する。

「ラッセル・レイノルズ・アソシエイツ(Russell Reynolds Associates)」のグローバル・バンキング・アンド・マーケッツ・プラクティスの共同責任者、ヘザー・ハモンド(Heather Hammond)氏は、「実際、金融や戦略を学びたい人にとって、これらの銀行は今もそのトレーニングを受け、伸ばす場所なのだ」とリンクトインに語っている

現時点で求職者は銀行に押し寄せているかもしれないが、最新レポートによると、業界では今後たった10年で数百万の雇用が失われる可能性もある。イギリスの情報会社「IHSマークイット(IHS Markit)」の最新レポートによると、アメリカだけで130万の銀行の雇用が失われるもしくは配置替えになるという。中でも、顧客サービス担当や財務管理者、コンプライアンス担当、融資担当はそのリスクが高い。

一般的に、銀行はアメリカで最も高収入が得られる業種の1つだ。アナリストは基本給9万1000ドル(約1000万円)から始まるが、マネージング・ダイレクターになればボーナス込みで100万ドル近く稼げる「キャップジェミニ(Capgemini)」の2018年のレポートによると、知的オートメーションを使用することで、銀行業界は2020年までに世界全体で売り上げを5120億ドル増やす可能性がある。

Business Insiderのアナリストが指摘するように、AIの使用はまだわずかで、その技術はまだ基本的なものだが、売り上げが伸びれば自動化の導入は進むだろう。

求職者にとっては不幸なことに、銀行の自動化への投資はかなり進んでいる。Business Insider Intelligenceの2018年のレポートは、すでに銀行がAIを使って人間の従業員を真似させたり、プロセスを自動化したり、先手を打って問題を回避するなどしていると指摘している。JPモルガンでは機械学習技術のためのスペースをあけるために数千のデータベースを整理しているし、シティのジェイミー・フォレス(Jamie Forese)社長は2018年、ロボットが5年以内に最大で1万もの人間の雇用に取って代わる可能性があると発言している。

クレディ・スイスのチーフ・テクノロジー・オフィサー、ローラ・バロウマン(Laura Barrowman)氏は、同社がすでにAIに仕事を取って代わられた従業員の再訓練をしていることを明かしている。バロウマン氏は今年、世界経済フォーラムで「世界的に見て、サイバースキルは足りていない」とBusiness Insiderに語っている。同氏は「スキルはかなり不足していて、そうした能力を持つ人材が必要だ」と指摘している。

[原文:Robots could wipe out 1.3 million Wall Street jobs in the next 10 years]

(翻訳、編集:山口佳美)

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