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アメリカで金銭的に最も危ない世代は、38~53歳のジェネレーションX

ランニングする女性

Jaap Arriens/NurPhoto via Getty Images

  • INSIDERとモーニング・コンサルト(Morning Consult)の調査によると、アメリカではジェネレーションXの多くが60代でリタイアする準備ができていない。
  • 調査に回答したジェネレーションX(38~53歳と定義)の約半数が、リタイア後の生活のための貯金はゼロだと答えた。
  • ジェネレーションXは、予定外の1000ドルの収入があったら、貯金もしくは投資するよりも、生活の足しもしくは借金の返済に充てるという世代だ。

ジェネレーションXにとって、"引退"はバラ色ではない。

INSIDERとモーニング・コンサルトの調査によると、ベビーブーマー世代の次に定年が近いジェネレーションXは、"いつか仕事を辞める日"に向けた準備が全くできていない。

調査は4400人のアメリカ人を対象に実施、このうち1131人がジェネレーションX(38~53歳)と答えた。

調査に回答したジェネレーションXの約半数は、75歳までにはリタイアすると考えている —— 23%が56~65歳と答え、28%が66~75歳と答えた。一方で、10%はリタイアを全く想定しておらず —— 他の世代と比べて最も多い —— 、19%は回答なしだった。

アメリカでは、ジェネレーションXが社会保障給付金を受給できるようになるのは67歳からだ。受給開始年齢を遅らせれば、受け取る金額が増える。だが、社会保障給付金だけでは、大半の人が引退後の生活費をまかなうことはできない。貯金や投資による収入が必要になる。

ところが、ジェネレーションXの47%が、リタイア後の生活のための貯金はゼロと回答。貯金があると答えた人の割合とほぼ同じだった。そして、貯金があると答えた人のうち、約48%がその金額は5万ドル(約560万円)以下と回答し、10万ドル以上と答えたのは25%だった。

投資についても、証券口座を持っていると答えたのはたった17%で、その大半が口座に入っている金額は5万ドル以下だと回答した。

これらの調査結果は、生命保険会社メットライフ(MetLife)の最近のレポートの内容を改めて強調するものだ。同社の調査によると、ジェネレーションXの55%がリタイア後の生活に向けた貯金計画が「大幅に」もしくは「やや」遅れていると考えていて、48%はギリギリの暮らしをしているという。

INSIDERとモーニング・コンサルトの調査では、回答者に「予定外の1000ドルの収入があったらどうするか? 」も尋ねた。その結果、22%が未払いの請求書の支払いに、28%が借金の返済に充てると答えていて、ジェネレーションXは他の世代に比べて、最も予定外の現金を貯金もしくは投資に回さない世代だ。

また、ジェネレーションXは、クレジットカードの借金を抱えている割合が最も高い世代でもある。また、約25%が学生ローンを、70%が住宅ローンを抱えていて、他の世代に比べて最も多い。

[原文:Forget millennials — the real financial time bomb in America is Gen X]

(翻訳、編集:山口佳美)

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