三菱UFJも全男性行員に育休1カ月、緊急アンケート「男も育休」あなたはどう思う?

子供をかつぐお父さん

三菱UFJ銀行では、育休取得が実質義務化される。取得状況が上司の人事評価に反映させられることになるからだ(写真はイメージです)。

撮影:今村拓馬

三菱UFJ銀行が5月から、2歳未満の子どもをもつ男性行員に、約1カ月の育児休業の取得を促す取り組みを始めると、話題を呼んでいる。働き方の多様化で行員のモチベーションを高めたり、子育て中の女性の活躍を後押したりすることが狙いといい、「大企業として率先して男性の育休取得に取り組むことで、行内に限らず社会に男性の子育て参加のムードを広めたい」と、三菱UFJの広報担当者は話している。

これまでも積水ハウスなどの企業が男性社員に育休を義務付ける動きや、メルカリの小泉文明社長や文京区長の成澤廣修氏など、経営者や自治体トップが育休をとる様子はたびたび報じられてきた。

遊んでいる子供

撮影:今村拓馬

しかし、2017年度時点で女性の育休取得率83.2%に対し、男性は5.1%(政府目標は、2020年に男性の育児休業取得率13%以上)。依然として男女で大きな開きがあり「育休を取るのは主に母親」という実態に大きな変化はない。父親の育休取得は一般的とは言いがたい。

ただ、2012年度の男性育休取得率1.8%を底に、2017年度まで右肩上がりにじわじわ伸びているのも事実。

ハードワークのイメージの強いメガバンク初の「実質、義務化」の取り組みが、インパクトとなって、男性の育休取得ムードは盛り上がるのか。

※子どもがいてもいなくても、職場や地域を通じて関わる可能性のあるこの話題。あなたはどう考えますか。Business Insider Japanでは「男性の育休取得」について、皆さんの声を集めています。アンケートに、ご協力をお願いいたします。自由なご意見をお寄せください。

アンケートは「男女に聞きます、男性も育休取るべきか?」から。

育休の本当の目的は、復帰後に表れる

三菱UFJによると、もともと男性行員に最大10日間の育休を認める制度があったが、平均取得日数は2週間程度と伸び悩んだ。そこで5月からは、子育て中の男性行員に対し、10営業日の育休と通常の有給休暇をあわせて約1カ月の取得を呼びかけることを決めた。取得状況は上司の人事評価にも反映させるといい、事実上の義務化だ。

三菱UFJの決断が報じられると、Twitterでは、まずは歓迎の声が相次いだ。

育休取得の、メリットは「育休後」にあるとの指摘が。

「現に私はとても助かったし、本人も家事の大変さが分かったって今でも言ってる。だから復帰後も育児だけじゃなく家事も協力的」

男性が「1か月の育休」とは、かなり頑張っている印象。さらに進めて、会社全体で「定時退社」が基本になると、男性も女性も、働きやすくなると思う。

本当に休める環境になっているのか

赤ちゃんを抱いているお父さん

「育休取得=育児や家事にコミット」ではない(写真はイメージです)。

shutterstock / T.TATSU

一方で、制度をつくるのはいいけれど、“中身”が伴っているのか、不安視する声も。

また、経験者からは「休めばいいというものでもない」との指摘もある。小学生と保育園児の2児がいる東京都内在住の外資系メーカー勤務の40代女性は、夫の育休を微妙な気持ちで振り返る。

「上の子が生まれた時、夫は産後1カ月の育休をとったのですが、ふだんから家事をやり慣れているわけでもなく。結局、私の母に家事や身の周りのことを任せて、毎日ジムに通っていました。育休をとったからと言って、育児や家事にコミットするかは別問題では。下の子の時は1カ月はいらないと断りました」

この手の声は、Twitter上でもちらほら。

中1娘「あぁ……休むだけで手伝わないっていうね……」

三菱UFJの男性育休義務化は、「上司に育児計画書の提出」といった一種、堅苦しいプロセスも賛否を呼んでいるようだ。

しかし、男性の育休を推奨する制度が社内にあっても「仕事が落ち着いたら育休を取る」と言いながら、トルトル詐欺で終わったパートナーを持つ身としては、「義務化」や「上司の評価」といった強制力あるシステムは、働きすぎになりがちの日本組織では、一定の効果をもつように思う。

女性だけが育児休業をとる生活は、そのまま家事や育児の主体者が女性に固定化され、育休からの復職後の共働き生活で、苦労したり揉めたりといった話は尽きない。

ミレニアル世代を中心に、男性ももっと家事育児に主的に関わりたいなど、働き方や生き方の多様性を求める人が増えつつある中、男性の育休取得はどう定着していくのか。まだ抵抗は大きいのか。

みなさんはどう思われますか。ぜひ、アンケート男女に聞きます、男性も育休取るべきか?にご協力ください。

■アンケートに回答してくださる方はこちらからお願いします

(文・滝川麻衣子)

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