きょうだいの中で一番成功するのは?

兄弟姉妹でCEOになる可能性が高いのは?

「何番目に生まれたか」で、成功するか否かが決まる?

Flickr / Lisa Rosario Photography

  • きょうだい(兄弟姉妹)はしばしば異なる性格を持つ。その一部は生まれた順番による可能性がある。
  • 第一子は、CEOや創業者などのリーダーになる傾向があり、伝統的な成功を手に入れる可能性が高い。
  • 真ん中の子は、上と下のきょうだいが混ざった性格を持つことが多く、人間関係を重視する。
  • 末っ子は、注目や尊敬を求めて戦う傾向がある。ルールを破り、成功の定義を変えることを恐れない。

我々は、第一子をリーダーシップや成功と、末っ子をルール破りやユーモアと結びつけて考える傾向がある。

そうした考えは、科学によって普遍的に裏づけられているわけではないが、一部の研究者は、生まれた順番が職業上の成功に永続的な影響を及ぼすとしている。

第一子は成功する確率が高い

第一子は、家族のヒエラルキーの中で特別な位置にいる。

「(第一子は)両親のたったひとりの王子や王女として、この世に生まれてくる」と『The Sibling Effect: What the Bonds Among Brothers and Sisters Reveal About Us』の著者ジェフリー・クルーガー(Jeffrey Kluger)は、タイムに記した。

「第一子は、大事にされ、甘やかされ、自分は家族の描く歩みの中心にいるという感覚を抱いて成長する傾向がある」

第一子はまた、リーダー的役割を引き受ける傾向がある。CEO1582人を対象とした2007年の調査では、43%が第一子と回答した。別の同じような調査でも、第一子はそれ以外の人に比べて、企業や組織の創業者になる確率が55%高いことが分かった。

「CEOを対象とした研究では、第一子のCEOは保守的に企業を経営する傾向があることが分かっている。つまり、状況の改善には、製造ラインの効率化、流通経路の簡素化といった手段を使う。大体において、電車を時間どおりに走らせようとする」

イーロン・マスク、リチャード・ブランソン、ジェフ・ベゾスは、いずれもCEOとして成功した第一子

また、第一子はIQがより高く、より用心深くてまじめになる傾向もあるとニューヨーク・タイムズは伝えた。求人サイト「キャリアビルダー(CareerBuilder)」によると、第一子は給与が高くなる傾向もある。

真ん中の子はチームプレイヤー

真ん中の子は、人間関係に長けている。

真ん中の子は、人間関係に長けている。

Tech Hub/Flickr

きょうだいの真ん中として生まれた子は、上や下のきょうだいと比べて個性がはっきりしない傾向がある。

「真ん中の子は謎が多い」とクルーガーは記した

「上のきょうだいのように行動することもあるし、下のきょうだいのように行動することもある。つまり、2つが混ざった行動を取ることが多い」

カリフォルニア州にあるレッドランズ大学の研究によると、真ん中の子はより人間関係を重視する。これはキャリアにとっては良い兆し。

「ほぼすべての仕事で中心にあるのは、そうした人間関係のマネジメント、つまり、関係の構築、交渉、異なる意見の調整など」とクルーガー

「真ん中の子は、CEOやコメディアンにはならないかもしれない。だが何をするにしても、上下関係のない楽しい雰囲気で物事を進める可能性が高い。そして結果的に、他のきょうだいよりも成功する」

The Secret Power of Middle Children: How Middleborns Can Harness Their Unexpected and Remarkable Abilities』の共著者ケイトリン・シューマン(Katrin Schumann)は『Psychology Today』で、真ん中の子は社交的で、交渉に長け、良いチームプレイヤーで、枠にとらわれない考え方をし、決まりごとに抵抗すると記した。

シューマンは例として、マドンナ、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア、チャールズ・ダーウィン、エイブラハム・リンカーンの名前をあげた。

末っ子はルールを書きかえる

末っ子はアドレナリンを放出することが大好き。

末っ子はアドレナリンを放出することが大好き。

FiledIMAGE/Shutterstock

末っ子として生まれた人は、家族の中で一番小さくて弱いという状況と戦わなくてはならない。

「そのため、反抗的になりやすく、システムを覆すには好都合」とクルーガーは記した

「また、年上の兄や姉よりも面白く、直感的で、カリスマ性を身につける傾向もある。いじめられることを避けるために、力強さや体の大きさを利用できない時には、魅力で敵意をくじき、先回りするために他人の思考や動機に注意を払うことを学ぶ」

カリフォルニア大学バークレー校とギルフォード大学の研究者によると、末っ子は兄や姉に比べて、危険なスポーツをする確率が高い。これはつまり、仕事においても大きなリスクを取るということとクルーガーは指摘した。

「末っ子は、線路を吹き飛ばし、新しい列車を買う。つまり、会社を再編したり改善するのではなく、丸ごと作り直す傾向がある」

別の研究によると、末っ子はよりリラックスし、おおらかで、面白い

「いくつかの研究によると、末っ子は兄や姉に比べて、作家や芸術家、特にコメディアンになる確率が高い。その最高の例が、11人きょうだいの末っ子のスティーブン・コルベア」とクルーガーは記した

「これもまたすべて、他人の頭の中を覗くことができる末っ子の能力を証明している。読者になる人が何に感動するのかを深く理解していなければ、力のある詩は書けない」



[原文:Firstborn children are more likely to be CEOs, and other things your birth order can predict about your future

(翻訳:梅田智世/ガリレオ、編集:増田隆幸)

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