戦闘機「F/A-18E スーパーホーネット」。
US Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Jeff Sherman
- イランによる軍事的脅威の兆しを受け、米軍は中東に空母打撃群と爆撃部隊の派遣を決めた。この地域はアメリカ中央軍が監督している。
- アメリカは、その国益に対するイランのいかなる攻撃にも「容赦のない力」で対応するだろうと述べている。
イランにその軍事力を見せるため、米軍は中東に空母打撃群と爆撃部隊の派遣を決めた。数多くの火力が、現地に向かっている。
アメリカ中央軍(CENTCOM)によると、空母、空母航空団、巡洋艦、駆逐艦で構成されたエーブラハム・リンカーンを中心とする空母打撃群が、戦略爆撃機「B-52 ストラトフォートレス」とともに中東を目指しているという。
CENTCOMは、今回の配備は「イランとイランが支援する武装勢力が、中東の米軍を攻撃する準備を進めているとの明らかな兆し」に対応するもので、「同地域の既存の戦略兵器への追加配備」だとしている。
中東へ向かっている米軍の火力をチェックしておこう。
空母:エーブラハム・リンカーン(USS Abraham Lincoln)
REUTERS/U.S. Navy/Chief Mass Communication Specialist Eric S. Powell/Handout
ジョン・リチャードソン米海軍作戦部長は以前、この空母について「アメリカのとてつもない国力の表れ」と表現した。空母打撃群はさらに強いメッセージだ。アメリカ欧州軍(EUCOM)は5月7日、「空母打撃群はアメリカのコミットメントと決意を示す、目に見える、力強い象徴だ」と述べた。
空母「エーブラハム・リンカーン」はこの空母打撃軍の中心で、能力の高い空母航空団を率いている。
空母航空団:戦闘機、電子戦機、早期警戒機、回転翼機
F/A-18E スーパーホーネット。
Mass Communication Specialist 2nd Class Ryan U. Kledzik/US Navy
第7空母航空団は、戦闘機「F/A-18 スーパーホーネット」、電子戦機「EA-18G グラウラー」、早期警戒機「E-2 ホークアイ」、さまざまなタスクをこなす多数の回転翼機からなっている。
巡洋艦:レイテ・ガルフ(USS Leyte Gulf)
US Navy
このタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦は、対地巡行ミサイル「トマホーク」から地対空ミサイル、対潜ミサイルまで、すべてに対応できる122の垂直発射システム(VLS)を搭載した、重装備の多目的の軍艦だ。
4隻の駆逐艦:ベインブリッジ(USS Bainbridge)、ゴンザレス(USS Gonzalez)、メイソン(USS Mason)、ニッツェ(USS Nitze)
駆逐艦「メイソン」。
Mass Communication Specialist 1st Class Blake Midnight/U.S. Navy via AP
より大きな巡洋艦同様、駆逐艦もさまざまなミッションに従事する。90~96のVLSを搭載し、対空、対ミサイル防衛の能力と、対地攻撃の能力を備えている。
爆撃機:B-52
Tech Sgt. Robert Horstman/US Air Force
B-52は亜音速の高高度爆撃機で、核兵器も搭載可能。最大で7万ポンドの軍需品を運ぶことができ、戦略攻撃、近接航空支援、航空阻止、攻勢対航空作戦、海上活動など、さまざまなミッションを遂行する。
[原文:The US is sending a ton of firepower to take on Iran — here's everything headed their way]
(翻訳、編集:山口佳美)