家事・育児を失敗する父親の動画は性差別? ドイツのスーパーマーケット大手、母の日に向けた広告で批判される

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広告に登場する、ブレンダーがうまく使えない父親。

Edeka/YouTube

  • ドイツのスーパーマーケット大手「エデカ(Edeka)」が批判にさらされている。家事のできない父親が登場する母の日向けの広告が、性差別的と見なされた。
  • 5月5日、YouTubeに投稿されたエデカのこの動画をめぐっては、ハッシュタグ「#EdekaBoykott」がトレンドになっている。
  • 広告には、ブレンダーが使えなかったり、髪に強くブラシをかけ過ぎて娘を痛がらせたり、息子の部屋に突然入ってきて慌てさせたりする父親たちが登場する。
  • エデカは「父親を悪く描きたかったわけではないが、母の日に少し大げさなユーモアな方法で、全ての母親たちにありがとうと言いたかった」としている。

ドイツのスーパーマーケット大手「エデカ」に対するボイコットを求める声が高まっている。子育てで失敗を重ねる父親たちが登場する広告が、性差別的だとして批判にさらされているのだ。

この白黒の動画広告がYouTubeに投稿されたのは、5月5日。さまざまな家事・育児に苦戦する父親たちが登場する。

「ありがとうを言おう」というタイトルのこの動画広告が、トラブルのもとになった。

動画には、子どもに食事を用意しようとしてブレンダーをぶちまける父親や、取り込み中の息子の部屋に突然入ってきて慌てさせる父親、髪に強くブラシをかけ過ぎて娘を痛がらせる父親などが登場する。

動画は「ママ、パパじゃなくてありがとう」というナレーションで終わっている。

父親に髪にブラシをかけてもらう娘

髪に強くブラシをかけ過ぎる父親。

Edeka/YouTube

この動画には「世界で一番大事な人にありがとうと言う時です。それは誰か? 自分の目で確かめて」とのキャプションが添えられている。

視聴回数は160万回を超え、4万人以上が動画をネガティブに評価している(ポジティブに評価したのは9000人あまり)。

動画の最後のシーン

動画の最後のシーンには「ママ、パパじゃなくてありがとう」とのメッセージが。

Edeka/YouTube

ドイツでは5月8日、"エデカボイコット"のハッシュタグがツイッターでトレンド1位になった

男性からも広告に対する批判が相次いだ。

ある男性は「父親は使えなくない」とツイートし、また別の男性は「この広告は完全に性差別で、侮辱的だ。ぼくも#EdekaBoykottに参加する」とツイートしている

一方で、「女性と男性は違って、それが美しいということでわたしたちは一致できない? 」など、中立的なツイートをする人たちもいた。

ドイツの母の日は5月12日だ。

泣き叫ぶ女の子

動画には、父親が投げたボールが顔に当たって泣き叫ぶ女の子の姿も。

Edeka/YouTube

エデカはドイツ通信社の取材に対し、「父親を悪く描きたかったわけではないが、母の日に少し大げさなユーモアな方法で、全ての母親たちにありがとうと言いたかった」と述べている。

[原文:Germany's largest supermarket group slammed for 'sexist' Mother's Day advert which showed fathers failing to complete basic domestic tasks]

(翻訳、編集:山口佳美)

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