『アベンジャーズ/エンドゲーム』の監督が撮影中、ソーを演じたヘムズワースを心配したワケ

クリス・ヘムズワース

『アベンジャーズ/エンドゲーム』でソーを演じるクリス・ヘムズワース。

Marvel Studios

  • 注意:本記事には『アベンジャーズ/エンドゲーム』のあらすじに関する内容が含まれています。
  • 『アベンジャーズ/エンドゲーム』のジョー・ルッソ監督とアンソニー・ルッソ監督は、ソーを演じたクリス・ヘムズワースにファットスーツを着せることは何か「ゾッとした」とBusiness Insiderに語った。
  • 「スーツはとても重かった」とアンソニー・ルッソ監督。「彼がスーツを着始めると、体に負担を掛けているのではないかと恐ろしく感じた」。
  • 『エンドゲーム』における太ったソーの描写は議論を引き起こした。だが脚本家はその意図を擁護した。

注意:本記事には『アベンジャーズ/エンドゲーム』のあらすじに関する内容が含まれています。

多くのキャラクターが『アベンジャーズ/エンドゲーム』の中で変身するが、ソーの変わり様を超えるものはいない。

冒頭で前作から5年後の様子が描かれるが、ソーは地球上に作られた「ニュー・アスガルド」で人里離れて暮らしている。人類の半分が滅ぼされる前にサノスをやっつけることができなかったため、ソーは意気消沈し、太ってしまった。

鍛え上げられた体を誇る俳優クリス・ヘムズワースは役のためにファット・スーツ(太ってみせるための下着)を着用しなければならなかった。そのため、ジョー・ルッソ監督とアンソニー・ルッソ監督は撮影中、特に身体的な負担の大きいシーンの撮影中に何か「ゾッとした」と語った。

それに加えて、2018年の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』と今回の『アベンジャーズ/エンドゲーム』は続けて撮影されたため、ヘムズワースは『インフィニティ・ウォー』の再撮影が必要になった際には衣装を取り替える必要があった。

「行ったり来たりする必要があった」とアンソニー・ルッソ監督はビジネスインサイダーに語った

「ソーが太っている『エンドゲーム』を撮影している間に、『インフィニティ・ウォー』も数カット再撮影しなければならなかった。だからヘムズワースは2つのルックスの間を行ったり来たりする必要があった。彼は重いボディスーツを着なければならなかった。スーツはとても重かった。彼がスーツを着始めると、体に負担を掛けているのではないかと恐ろしく感じた」

『エンドゲーム』におけるソーの描写は議論を引き起こした。INSIDERのカリー・アールグリム(Callie Ahlgrim)は「問題がある」と述べ、ソーの体重についての描き方はファット・シェイミング(肥満を恥ずかしいことと考える行為)と捉えることができると記した。

『エンドゲーム』の脚本家であるクリストファー・マルクス(Christopher Markus)氏とスティーヴン・マクフィーリー(Stephen McFeely)氏は、Vultureのインタビューで作品でのソーの描写を擁護した。

「多くを失い、明らかに失敗した男の末路は?」とマルクス氏は語った。

「我々は『ソーがひどいアルコール依存症のようになったら?』と考えた。そして体重増加は単にその精神状態の一部の現れ。『面白そうだから太らせてみよう』などと考えてやったわけではない。映画のラストでも彼をそのままの状態にした。たとえ彼が感情的には乗り越えたとしても……。彼は問題を解決した。体重は問題ではなかった」

大変だったのは、ヘムズワースや他の役者だけではなかった。ルッソ兄弟にも同様に負担がかかっていた。

映画を作ることの大変さは「身体的な負担よりもはるかに小さかった」とジョー・ルッソ監督は語った。

「毎日見続ける。労働時間は厳しい。1年中、撮影する。我々は1年間、週7日、1日平均15時間働いた」

だが生まれながらのコミックファンとして、ルッソ兄弟は原作への情熱のおかげで厳しいスケジュールを乗り越えられたと語った。

「ジョーと私にとって特別なもの」とアンソニー・ルッソ監督は語った。

「我々は原作に対して、とてつもない情熱を持っている。そしてそれは我々が絶対にやりたいと思い、時間をかけたいと思っているもの以外のなにものでもない」


[原文:Why the 'Avengers: Endgame' directors were worried about Thor actor Chris Hemsworth while filming

(翻訳:一柳優心、編集:増田隆幸)

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